290.真冬の怪奇話し (2003/12/22)

パルマガで機長さんが、CNNに掲載されている怪奇話しを紹介されておられます。日本ではこの手の話しは夏場に限るようですが、欧米ではハロウィーンの季節に多くなりますし、ゾクッとするには冬場も相応しいかもしれません。


ロンドン郊外にあるハンプトン・コート宮殿の監視カメラに写った姿に、いろいろな憶測が飛んでいるそうです。ロンドンと言えばロンドン塔がこの手の名所として有名ですが、古い建物が多い都市ではどこの国に行っても同様の話しが数多く伝えられてます。


本来この方面への感性が鈍い性質なのですが、このロンドンのニュースを見て、私の不思議な体験について書いてみようと思いました。


2002年6月に、フランスのロアール地方の古城巡りをしました。いくつかのお城を回った中に、シュノンソー城がありました。歴代の城主が女性であったと言うことで、その女性的な美しさが魅力の古城として有名です。


6人の女性城主がそれぞれ寝室に使っていた部屋が公開されています。それぞれに趣味が異なり、きれいな庭園と合わせて見比べることができるので人気があります。


この地方にある由緒ある歴史的な建物は、そのほとんどが第一次大戦中病院として使われていたそうで、当時のベッドが並んだ病室の写真が展示されており、その優美な外観とは異なった暗い過去も歴史に刻んでいるようです。


建物の3階は長い間荒れたままになっていたそうで、最近になって過去の資料を基に内装を再現して公開したそうです。3階には国王が暗殺された後ずっと喪に服していたと言う、ルイーズ・ド・ロレーヌの居室がありました。


3階にあるその部屋は、喪に服したと言うとおり壁をすべて黒く塗りつぶしてあります。黒といっても不思議な黒で、薄い墨を使ったような少し青みがかかった色をしていました。


部屋に入ってから30秒ぐらい、小学校の教室ぐらいの大きさの部屋の真ん中から全体を見回していました。しかし、だんだんと重くなってきて心臓バクバクしてきました。何かに押さえつけられているようで、このままでは呼吸もできなくなる予感がして、部屋から急いで出て、2階への階段を下りました。その階段の途中から楽になり、2階に着いたときには既に元に戻っていました。


いったい何があったのか今も分かりません。ひょっとして、暗殺された国王が私の前世の姿なのかもしれません。いや、暗殺の犯人の方が可能性が高そうです。


今も財布の中にはお守りとして、そのシュノンソー城で手に入れた記念メダルが鈍い光を放っています。

289.自転車こげば桶屋が儲かる (2003/12/22)

タイトルには何の意味もありませんが、最近自転車に関する新しい製品の発表が目立ちます。今日のasahi.comには、こぐだけで自転車のタイヤの空気圧を適正に保つ部品が紹介されています。


タイヤの中心のハブの中に、回転運動で機能するポンプを内蔵してタイヤの空気注入口に送り、空気圧が高くなりすぎないように調整するバルブを装着しているそうです。自転車のタイヤの空気圧は数週間で抜けていきますから、面倒な空気入れの手間が省けて便利そうです。


自転車だけではどれほどの需要があるか分かりませんが、もし同じ機構が自動車のタイヤ用にも採用できるとしたら巨大な市場になりますから、ひょっとして世紀の大発明に化ける可能性もないとは言えません。


最近も自転車ランプのダイナモ(発電機)の負荷を軽減する、新しいタイプの発電ランプが紹介されていました。最近はハブに内蔵されたダイナモも普及してきているそうですが、自転車のランプにはいろいろとアイディアが出やすいようです。


自転車のランプと言えばナショナルの名前のきっかけになった、松下幸之助氏考案の四角い自転車ランプが有名ですが、2又ソケットと自転車ランプで世界的ブランドが誕生したのですから、自転車から生まれるアイディアも侮るべからずでしょう。


話はそれますが、自動車のタイヤの空気はパンパンに入っているように思いますが、自転車のタイヤにはその倍ぐらいの圧力の空気が入っています。概ねタイヤの太さが太いほど、圧力は低くなるようで、例えばマウンテンバイクのタイヤは、普通の自転車より低い空気圧にしているようです。


自転車をこぐと空気が入るのならば、ドリブルをすると空気が入るバスケットボールなどもできそうな気がしますが、新しい特許をどなたか考案してみませんか?

288.携帯電話の影響様々 (2003/12/20)

わずか数年の間に生活の中に溶け込んだものとして、携帯電話は歴史に記録として残ることでしょう。勿論、急激に普及した物は過去にもありましたが、老若男女を問わず普及した物はそれほど多くはありません。


それだけに多くの社会現象を引き起こす原因にもなるわけですが、電車の中での迷惑行為としてその筆頭に上げられていると言うことは、その普及率の高さ故であります。


神戸ルミナリエと言う催しが開催されていますが、中間集計で開幕からの7日間で来場者数が202万7千人だったと、神戸新聞 WEB NEWSで伝えられています。前年同期比で15万3千人の減少だそうです。


点灯直前に雨が降り出した日があったりして全体的に来場者が減ったと言うことですが、具体的な理由としてはカメラ付き携帯電話の普及によって、行列の進み方が遅くなったというのが上げられているそうです。


確かに写真を撮りながら歩く人が増えていますから、ただでさえ混雑して思うように歩けない上に、さらに遅くなれば混雑に拍車がかかるかも知れません。来場者数に影響があるかどうかは分かりませんが、携帯電話が何らかの影響を与えているとしても不思議ではありません。


そういえば、昔は大阪の街を歩く人の速さが圧倒的に東京より速いと言われていましたが、最近はそうでもないような気がします。気が付けば、大阪駅周辺を夕方歩いている1-2割の人が、聖徳太子よろしく携帯電話の液晶画面を見ながら歩いています。


さらに、携帯電話で会話をしながら歩く人も含めると、かなりの人が「ながら族」(死語)状態で歩いていますから、大阪が歩く速さを誇った時代は過去の物となりました(別に誇りでも何でもないのですが)。


最近日本の経済状態が、回復傾向にあるという記事があちこちの新聞で見られるようになりましたが、みんなが携帯電話会社に支払う金額を節約し始めたためではないかと想像してしまいます。


そろそろ携帯電話が世の中の経済を動かしていた時が過ぎ去ろうとしています。次は、一体何が経済を引っ張って行くのでしょうか(勿論パームでしょう)?

287.エンタテインメント・ロボット (2003/12/19)

「Quest for CuriosityでQRIOに決めました」とは、ソニー(株) エンタテインメントロボットカンパニー プレジデントのお言葉ですが、その他にもソニーのホームページから入ることができる「QRIO Official Site」には、いろいろな逸話が掲載されています。


QRIOのデザインは、「宇宙生物で8歳の子供」と言うヒントから作られたそうです。あまりにも人間に形が似てしまうと、あるレベルからは不気味さを感じてしまうことから、イメージは人間でありながら宇宙人的な雰囲気を出そうとされたそうです。


もう一つのソニーのロボットにAIBOがありますが、こちらはペットになることを目指しています。対してQRIOは、人間のパートナーとなることを目指しているそうです。確かにいつでもそばにいて、何を話しかけても頷いてくれる相手が欲しい人は、多いかも知れません。


エンタテインメントとして、何をこの新しいロボットが提供してくれるのかまだ良くわからないのですが、人間の形に似てきたことによって、これまでと違った用途が開けて来る事でしょう。


思えば産業用ロボットが登場した時、誰もがその無骨な形失望したものです。単にモーターにアームを取り付けただけの小型のクレーンのような物を、ロボットと呼ぶには違和感がありました。


ロボットと呼ぶならアトムとはいかないまでも、無骨さの限界鉄人28号までだろう」、とささやいたものです。


エンタテインメントと言う分野は、まさにソニーが走り続けてきた分野です。ラジオやテレビ、ビデオにウォークマンと、これまでも人々の生活を豊かにしてきたことに疑いはありません。


映画「ウエスト・ワールド」は、ユル・ブリンナーが主演した近未来のSFでしたが、ソニーのQRIOを見ていると、一つのエンタテインメントの究極の姿がそこにあるような気がしてきます。


機械が発達すると人間は退化します。好奇心の追求進歩的であり続けることを願います。

286.走って投げて打つロボット (2003/12/18)

ソニーのロボットが走って投げれば、東大のロボットがそれを打つ。そろそろ、ロボットによる野球チームが組めそうです。asahi.comに掲載された2つのロボットの記事が、新しい時代の予感を感じさせます。


ソニーのロボットが動くビデオを見ていると、かなり敏捷性が進歩して来たと感じます。初めて2足歩行ができた時から、それほど時間が掛からなかったように思います。


歩いたり走ったりするためには、多くの神経細胞からの情報を処理する必要があります。ただプログラムされた通りにシーケンシャルに制御するのではなく、その時々の状況をセンサーによって検出し制御系フィードバックすることによって、いろいろな状況でも姿勢を維持することができます。


このフィードバックを含む自動制御大変難しい技術です。フィードバックの量が適切でないと発散したり、また逆に発振したりしてなかなか安定状態に持っていくことができません。


さらに、迅速に動くためのモーターや伝達系の設計も難しいものでしょう。これらがすべてうまくかみ合って、走ったり投げたりできるようになるのだと思います。


2001年には映画「2001年宇宙の旅」のようになっていませんでしたし、アトムの誕生日にはアトムのようなロボットは存在していませんでした。しかし、今回のソニーのロボットの動きを見ていますと、これからの進歩は意外と速いのではないかと思いました。


例えば、今は人間と同じように歩いたり走ったりすることを研究していますが、次の段階になって空を飛んだり海に潜ったりするようになると、あっという間に人間の能力を超えたロボットが現れる可能性があります。


コンピューター将棋の腕前もどんどん上がってきているようですから、少なくとも頭脳的・肉体的に普通の人間を超える能力を持ったロボットは、それほど年数が経たないうちに実用化されるのではないでしょうか?


あなたは、ロボットと競い合って勝ち続ける自信がありますか?