隣の乗客と運転手を選ぶことができないからこそ、バスの仕様は好みに合ったものを選びたいものです。最近は競争が激しくなり、豪華仕様のバスを使ったり低料金を売り物にしたりと、選択の幅が広くなりました。
その中から、この半年の間に実際に乗車したバスに、星3つまでの評価をつけてみたいと思います。同じバスでも、個人個人で印象が違ってくるでしょうし乗った日によっても違いがあると思いますが、あくまでも参考までにご覧ください。
星3つはお買い得(価格以上)、星2つはリーズナブル(価格相応)ということで、また利用しても良いと考えているものです。星1つはできれば避けたいというところでしょうか。
★★ WILLER EXPRESS RELAX
WILLERはいろいろな仕様のバスを提供していて、その中での主力ともいえる仕様のバスです。赤と言うよりはピンク系のシートは、如何にも凝ったシートであることを予感させます。
シート幅は広い方ではありませんが、座席ごとに頭をすっぽりをかぶるシェードが付いています。眩しさと騒音をかなりしのいでくれます。
しかし、残念ながら座高の高い私が深く腰掛けた場合、シェードに頭が収まりきれませんでした。(胴が長いのか、頭がでかいのか、はたまたその両方か?)
バス自体は日野製の新しいバスでしたが、やや腰高な感じがして、ゆさっとした揺れを大きく感じました。
★★ WILLER EXPRESS NEO
一方こちらは打って変わって黒系のシックなシートです。私的にはこちらのシートの方が幅が広く、滑り落ちそうなRELAXのシートより、好感が持てました。
前後の間隔も特に広いというわけではありませんが十分であり、全体のバランスが良いと思いました。
その後なかなか乗り機会がないのですが、次回チャンスがあればまた乗ってみたいと思っています。
★★ WILLER EXPRESS PREMIUM
WILLERでいろいろ話題に上がっているバスの仕様です。平日夜出発で6500円。
3列シートですが、完全に独立した3列ではなく、2+1列になっています。もちろん2列の方でも、隣との間には大きめの肘かけがありますので、多少隣に大柄な人が座っても問題ありません。
ただ、シートは一見快適そうに見えるのですが、実際に座っていると首と腰が痛くなってきます。
ベンツ仕様のバスもあるWILLERですが、PREMIUM仕様のバスは韓国DAEWOO製。確かに内装の趣味が日本製のバスとは異なります。またサスペンションが固い感じがして、東名の荒れた路面からの突き上げが厳しいです。日本製のバスだと、1世代前の設計と言う感じでしょうか。
あと、特に付いているはずの毛布がなく夜中の寒さが堪えたのですが、バスの空調が弱い様に思いました。
ところで後で気づいたのですが、毛布がなかったのは隣の乗客が私の分も使っていたためでした。やはり、隣の乗客が快適さを左右するということでしょうか?
★ KOTOバス
KOTOとは「琴平」のことで高松を起点として、東京までの途中の大阪でも乗客を乗せて運航しています。
新しいバスを大量に導入しているということですが、私が乗ったのは別の提携会社のバスで古く、月曜日の夜発で3900円ならば文句は言えませんが、バスの快適性は最低レベルと言えるでしょうか。
★★★ キラキラ号
ど派手な名前と真っ赤な車体! だいたい自己顕示欲が強いと中身は大したことがないのが常ですが、このバスは違います。
運転が上手かったこともあって、ひたすら真っ直ぐに突き進む感じは新鮮です。いすゞ製の真新しいバスのサスペンションは優秀で、高速の荒れた路面からのショックもいちばんおとなしい印象です。
4列シートとしては十分に足もとも広く、シートの横幅も広い方です。是非また乗ってみたいと思っています。
★★★ JRバス ドリーム号
以前からお馴染みの高速夜行バスです。他の会社がツアーバスとして運行されているのに対して、認可を必要としている路線バスとして運行されています。そのため、到着時間に対しての誤差が、他のツアーバス会社に比べて少ないように思います。
JRバスがドリーム号と称しているのは、基本的に2階建ての3列シートです。天井が低いのが弱点ですが、シートのリクライニングの傾斜が大きく、首や腰への負担も少なく感じます。
シート幅、前後の間隔など、3列シートの標準と言ってもいいでしょう。またトイレがあるJRバスの場合は休憩回数が1回しかありませんから、睡眠をじゃまされたくない人には良いでしょう。
JRバスは行き先や乗降地のバリエーションが多く、高速のバス停で降りることができるのも便利です。
★~★★ JRバス 青春ドリーム号
行き先や運航日に制限がありますが、青春ドリーム号はコストパフォーマンスが良いと思います。週末でも同料金で、新宿から大阪まで4900円です。
名称に青春と付いているからか、少し若い乗客、しかも女性客が多いように感じます。
バスは2階建てのものとハイデッカー車があり、また東名高速経由と中央高速経由があります。中央高速経由の方が一生懸命に走りますので、途中の停車が少なく常に揺れているので目が覚めにくいかもしれません。
シートの幅と前後間隔は、車両によってあたりはずれがあります。
比較的新しいバスでは、他のバス会社で言うところのゆったりシートと同等の広さがあり十分快適と言えますが、古いタイプの車両に当たった場合は少し窮屈になります。
★ MKバス
京都にあるMKタクシー系列のバス会社が運行しています。京都が最終目的地であるため、東京から大阪に行ってから、再び名神高速で京都の戻るという変則的な経路で運航しています。
評判が高かったこともあって期待して乗ったのですが、シート幅が狭くて肘かけもなく、あまり良い印象はありませんでした。アイマスクやエア枕がアメニティーとして配られるのが珍しいです。
他のバスが全面カーテンでどこを走っているのかがさっぱり分からないのに比べ、前にはカーテンがないので多少景色が楽しめるのが良いところです。
★ JRバス 青春メガドリーム号
日本に4台しかないという86人乗りの大型2階建てバス。確かにこれより大きなバスは見たことがありませんが、6輪操舵というだけあって小回りは効くようです。
走れる道路が制限されているだけあって、千里中央から梅田にかけては高架道路ではなく側道を走っていました。
座席の広さは、隣の座席の間の肘かけはなく国際線の飛行機並の広さで、シートが固いためお尻が痛くなりました。また所要時間が他のJRバスに比べての長く、東京大阪間で9時間もかかってしまいます。
3900円ですから新幹線の料金の3分の1! 安さを追求するならお勧めです。