無料で提供されているサービスが、知らない間になくなっていることはよくあることです。何らかの目的があって提供されているのですから、その目的が達成されれば続ける必要はありませんし、無料ですから正式な契約があるわけではなく、サービスを保障する義務もありません。
実は8月の末頃から、ウィルスの定義ファイルが更新されなくなっていました。以前ご紹介した"Active Virus Shield by AOL"は、パソコンを起動すると毎日数時間ごとにウィルス定義ファイルを更新していたのですが、更新にかかる時間が以上に長くなったなと思っていたのです。
更新ログを見ると、通常なら一つ目のAOLのサイトからダウンロードされていたのですが、サーバーに接続できず、その後カスペルスキーのサイトに接続を試みるも全て失敗していたのです。
一体どうなっているのかと思って覗いてみたURLがこちら。"We’re Sorry! AOL Active Virus
Shield is no longer available."とあっさりしたものです。
すると今度は、"McAfee Virus Scan Plus-Special edition
from AOL"を無料で提供しているとのこと。ウィルスとスパイウェアに対する保護だけでなく、ファイヤーウォールも装備しているのなら、乗り換えるのも一考かと思います。
ただ無料だから仕方ないとは言え、"Active
Virus Shield"をサポートしていたのが約1年ですから、もう少し長くサポートしてもらいたいものです。
おそらく、パソコンの使用状況をAOLにレポートするのが目的ですから、ある頻度でサポートするソフトウェアを入れ替えた方が必要な情報が集まりやすいのかも知れません。
無料のウィルス対策ソフトとしては、以前ご紹介した、
- avast! 4 Home Edition
- AVG AntiVirus Free
- Avira AntiVir PersonalEdition Classic
- BitDefender 8 Free Edition
に加えて、Googleパックの中にも、"Norton Security Scan" と "Spyware Doctor スターター エディション"があります。ただし、GoogleとBitDefenderには常駐ウィルス監視はありません。
そこで、今回は比較的CPUに対する負荷が少ないとされる、"AVG AntiVirus Free 7.5"をインストールしてみることにしました。
有料版に較べるとオプションが少なく、ウィルス定義ファイルのアップデートの頻度が限定されるものの、それでも一日に一回は更新されるようです。確かにCPU負荷が押さえられているのは、フルスキャンをやっているときに実感できます。
"AOL Active Virus Shield"は、パソコンの終了時に止まってしまうことがあったり、パソコンの情報をAOLに送信しているという不安感がありました。
AVGはそのようなことはなさそうですし、オプションが制限されているとは言っても必要な設定は十分出来ます。avast!のようにオプションが多すぎて設定に困ってしまうよりは、シンプルで使いやすいと思います。
無料ウィルス対策ソフトは、有料版に導くための試供品としての位置づけであったり、AOLのようにデーターを集めるための手段に使われることが多いのですが、最低限パソコンをウィルスから保護するには十分な機能を備えていますから、利用価値の高いものとしてお勧めしたいと思います。