「Quest for CuriosityでQRIOに決めました」とは、ソニー(株) エンタテインメントロボットカンパニー プレジデントのお言葉ですが、その他にもソニーのホームページから入ることができる「QRIO Official Site」には、いろいろな逸話が掲載されています。
QRIOのデザインは、「宇宙生物で8歳の子供」と言うヒントから作られたそうです。あまりにも人間に形が似てしまうと、あるレベルからは不気味さを感じてしまうことから、イメージは人間でありながら宇宙人的な雰囲気を出そうとされたそうです。
もう一つのソニーのロボットにAIBOがありますが、こちらはペットになることを目指しています。対してQRIOは、人間のパートナーとなることを目指しているそうです。確かにいつでもそばにいて、何を話しかけても頷いてくれる相手が欲しい人は、多いかも知れません。
エンタテインメントとして、何をこの新しいロボットが提供してくれるのかまだ良くわからないのですが、人間の形に似てきたことによって、これまでと違った用途が開けて来る事でしょう。
思えば産業用ロボットが登場した時、誰もがその無骨な形に失望したものです。単にモーターにアームを取り付けただけの小型のクレーンのような物を、ロボットと呼ぶには違和感がありました。
「ロボットと呼ぶならアトムとはいかないまでも、無骨さの限界は鉄人28号までだろう」、とささやいたものです。
エンタテインメントと言う分野は、まさにソニーが走り続けてきた分野です。ラジオやテレビ、ビデオにウォークマンと、これまでも人々の生活を豊かにしてきたことに疑いはありません。
映画「ウエスト・ワールド」は、ユル・ブリンナーが主演した近未来のSFでしたが、ソニーのQRIOを見ていると、一つのエンタテインメントの究極の姿がそこにあるような気がしてきます。
機械が発達すると人間は退化します。好奇心の追求が進歩的であり続けることを願います。