Mac miniのニュースが駆け巡っていて、もう大変な騒ぎです。そして、ニュースを見てもパーム系サイトを見ても、この新製品に好感を持った人が多いようです。新製品には冷静な私も(貧乏とも言う)、今回は心ときめくものを感じます。
これまでMacに興味はあったけれど、Windowsの呪縛から抜けることができなかった人たちには、その値段とコンセプトが鋭く心に突き刺さるようです。
Windowsパソコンをリプレースすることを最初は狙わず、WindowsとMacがそれぞれの得意分野に徹して共存を図ろうとする戦略は見事です。オフィスでの仕事を家庭に持ち込むことに成功したWindowsパソコンを、根底からひっくり返そうとはしていないように見えるところが、今回の新製品の狙いなのでしょう。
仕事の為の道具であったWindowsパソコンが、次第に画像や音楽を処理できるようになり、なんとなく家庭に入り込んで来て、あたかも家電であるような素振りをしてきましたが、そろそろ限界かも知れません。
これほどまでにインターネットが普及し、音楽や映画がデジタルで配信されるようになってくれば、仕事の為に設計されたパソコンを流用するのではなく、ホームエンターテインメント専用に設計されたマシンが欲しくなるのは、時間の問題であったのです。
Windowsパソコンと共存することを狙ったことによって、Mac miniの機能を家庭の娯楽に特化できますから、中途半端な仕様になってしまうことを避けることができます。
Mac miniは、ディスプレーとキーボードが付いていないと言うのも、鋭いところを突いています。Mac mini本体の価格を抑える事ができる以外にも、大きなメリットがありそうです。
ディスプレーとキーボードは、パソコンのパーツの中では一番スペースを取ります。Windowsのデスクトップパソコンを置いたままで、さらにもう一台のパソコンをフルセットで置くには、新たに場所を確保しなければなりません。
ディスプレーとキーボードを共用すれば、Mac miniの本体だけをこれまでのパソコンに並べて置くだけで済みますから、スペースをさほど増やさずに設置することができます。
さらに新しいMac miniの斬新なデザインによって、隣に置かれた無骨なWindowsパソコンが時代遅れに見えてくることでしょう。Mac
miniの先進性を見せ付けるためにも、ディスプレーとキーボードを共用することが必要なのです。
家庭で誰もが気軽に使うことができる、本格的なホームパソコンの普及は、まだこれからと言えるでしょう。Mac
miniによって家電としてのホームパソコン市場が開拓され、これまでのパソコンの勢力図が大きく塗り替わることを期待します。
ビジネス用のパソコンを使うのは仕事の時だけにして、ホームエンターテインメントにはもっと夢のあるパソコンを使ってみませんか?