437.小惑星 2004MN4 (2004/12/24)

asahi.comに、25年後に小惑星が地球に衝突するかもしれない、と言うニュースが掲載されています。


確率は300分の1だそうです。衝突の危険度が初めて「2」と格付けされたのが不気味です。大きさは400メートルとされていますが、陸に落ちても海に落ちても大都市はかなりのダメージを受けるようです。


都市が壊滅するとさえ書かれていますが、衝突の可能性があるとされる2029年4月13日というのも、何か因縁のありそうな日付です。


不安になった方はNASAのサイトに行けば、この小惑星と地球が2029年にどのように近づいていくかをシミュレートすることができるページがあります。


"Near Earth Object Program"には、最近地球に近づいた小惑星のリストがあり、“2004MN4”を選ぶと惑星の軌道を画面上に示すことができます。なるほどこの小惑星は、地球と金星の軌道に交差しながら太陽の周りを回っていますから、いつかは衝突するのではないかと思えてきます。


最近の最接近は3日前の12月21日で、地球と太陽の距離の0.0964倍まで接近したらしいです。と言われても良く解りませんね。


試しに衝突するかもしれないと言われる2029年4月13日をシミュレートしてみると、最接近する時の距離は地球と太陽の距離の0.0985倍だとの事。なんと3日前の方が近いではないですか!


お互いの軌道が水平に角度を持ちながら交差しているため、例え距離が近づいたとしても、軌道が交差しない限り衝突することはなさそうです。ただし、それぞれの軌道が2箇所で交差しているために、この2つのポイントを同時に地球と小惑星が通過する場合に、衝突の可能性がでてくるようです。


実際の正確な軌道の計算には、もうしばらく時間がかかるそうです。相対速度8.23Km/sではピンときませんが、時速に直せば3万キロメートルになりますから、さすがに衝撃の大きさは凄まじいものがありそうです。


また新たな世紀末ストーリーが生まれるかも知れません。

436.パームが甦る日6: パソコンのいらないバックアップ (2004/12/23)

デジタルカメラもかなり普及して来ました。一眼レフ式デジタルカメラも各社出揃い、新しい主役の優劣争いが白熱しています。


とにかく写真が撮れればいいと言う人にはコンパクトデジタルカメラがありますから、高価で重いデジタル一眼レフカメラを使おうとする人は、画質にこだわりがあるのでしょう。良い写真を撮るためには、多少の犠牲はいとわないと言う姿勢はさすがです。


しかし、各社のカタログを見ていると共通した謳い文句が見えてきます。「パソコンがなくてもデジタル写真は出来る。」


すべての人がパソコンを好きで使っているわけではありません。写真のためにパソコンを駆使するのはイヤだという人は多いのです。そのような人にもデジタルカメラを使ってもらうためには、パソコンを使わないですべての機能が十分発揮できなければなりません。


デジタル一眼レフカメラだけでなくパソコン用のプリンターでさえも、パソコンを介さずにメモリーデバイスから直接デジタル写真をプリントできるようになっています。


もちろんパソコンを使えば、画像を編集したり、自由に補正を掛けたりすることが出来るのですが、そこまで凝る人はそれほど多くはいないでしょう。銀塩写真において、暗室作業をしていた人がごく少数であったのと同じです。


もうだいぶ昔のことになりますが、初期の電子手帳で電池が切れたために入力していたデータがすべて消えてしまい、裁判沙汰になったことがありました。手帳は大切なデータを控えておくものですから、それが消えてしまうことは電子手帳にとって致命的だったのです。


パームでは"HotSync"と言う機能によって、パソコンにバックアップを取ることが出来るようになっています。そのおかげで私たちは大切なデータの喪失という心配をしなくて良いわけです。


しかし、これはパソコンを使うことが前提になっていますから、パソコンを日常的に使わない人やこれを煩わしいと考える人は、決してパームを手にすることはなかったのです。


"HotSync"は、パソコンのユーザーにパームを広める為には有効であっても、パソコンを使わない人には障壁になっていたのです。


電池を使っている以上データのバックアップは必要です。パソコンを使わずにバックアップを取るには、メモリーデバイスを使えば良いでしょう。パームの製品としては既にメモリーデバイスに対応したものがありますから、技術的な問題はないと思われます。


パソコンを前提としないパームの使い方を提案していくことによって、これまで手帳を使ってきた人たちがパームに移行する時に越えなければならないハードルが、少しは低くならないでしょうか?(あまり変わらない?では次の手を考えましょう。)