265.ヴォルテックス2: エアポート・メサ (2003/12/03)

エアポート・メサは、赤い岩で出来た小高い山です。道路際からの高さは50メートルぐらいでしょうか。道路脇の駐車スペースに車を止めて、5分も歩けば頂上に着きます。


夕日をここから見るのが名物と言うことで、既に頂上には先客がいて瞑想に耽っています。ここのパワーと波長が合う人は、体が軽く感じるようになりこの山を軽々上る事ができるそうです。


近くにプロペラ機が発着するエアポートがあるため、この名前が付いているそうです。確かに、ここから見渡すセドナの町は、どちらの方角も奇妙な形をした赤い岩山が立ち並び、夕暮れの斜めに傾いた日光に照らされると、一層神秘的な風景になってきます。


パワーを感じるためには、心を開かないといけないと言うことなのですが、普段から修行をしていないと、どうやって良いやら分からないままに日は暮れて行き、肌寒くなってきました。


ふと見ると、さっき瞑想に耽っていた人も、知らぬ間にジャンパーを着込んでいます。やはり瞑想をしていても寒くなるのかと、妙に感心しながら山を下りて行きました。


この岩山の近くのエアポートにも、多くの人が落日を見に来ていました。かなり有名なスポットだったようです。また、それらの見物客を目当てにした水晶のネックレスなどを売る若者たちがいたりして、縁日のような賑わいになっています。


多くの人がエアポート・メサのパワーを感じるそうですが、私の中にはそのような感覚はありませんでした。


それにしても、飛行機が異常によく見えます。それらの一つがUFOに見えなくもないような気がして来ます。周りの神秘的な風景の中では、何かが起こっても不思議ではないように思いました。

264.ヴォルテックス1: セドナ (2003/12/03)

まだ日本ではあまり馴染みがありませんが、アリゾナ州セドナと言う小さな街があります。アリゾナ州のフェニックスから、北へ車で2時間ぐらいのところにあります。


アリゾナといえば、サボテンの生えた荒涼とした風景を思い起こす方もいらっしゃるでしょうが、セドナは標高が高いため比較的涼しく、リゾート地として人気があるようです。


さて、ここでセドナに注目したいのはリゾートとしてではなく、ヴォルテックス(Vortex)の存在です。ヴォルテックスと言うのは、地球のエネルギーが集中して地表に出ている場所で、地元の観光ガイドでは"Electromagnetic Power Spot"であると紹介されています。


地下水が、或るところでは温泉や泉として地表に現れるのと同じように、地球の地磁気も地表に現れるところがあり、それがヴォルテックスだと言うことです。


日本でも長野県に同様の場所があるそうですが、要するに巨大なピップエレキバンが大地に横たわっていると言ったところでしょうか。(ちょっと違うような気もしますが?)


セドナの街全体がエネルギーに満ちているそうで、癒し(ヒーリング)の地として有名だそうです。赤い岩山が街中から見渡せ、一種異様な風景が展開されます。このエネルギーと波長が合う人は、街に入ったとたん不思議な事が起こったり、体中が痛くなったり、UFOを見たり、様々な現象を体験するそうです。


リサーチの結果によると、この街を訪れた人のうち60%の人が、滞在中に何らかの不思議な体験をしたり、インスピレーションを感じたりしたそうです。


もともとは、インディアンの聖地だったそうで、彼らは神聖な場所として住居を構えることはせず、信仰の為の場所として崇めていたそうです。セドナの山の中に、インディアンが信仰の場所として使った遺跡が残されているそうです。


またこのようなエネルギーが集中する場所には、水晶(クリスタル)があると言われています。確かにセドナも水晶を産出するそうですが、あまり良質の物はないそうです。ですから、街の中でクリスタル・パワーなどと称して特産品として売られている水晶は、南米産アジア産の物がほとんどのようです。


さてヴォルテックスですが、セドナの街には全部で150箇所ほどあるそうです。四駆のジープに乗って、山深いヴォルテックスを訪れるツァーがあるのですが、そこまでしなくても簡単に行けるヴォルテックスもあります。


次回から、それらのヴォルテックスのうちのいくつかを、紹介してみたいと思います。

263.信用できないクレジットカード (2003/12/02)

“238.クレジットの信用落ち”で、旅行のホテルを予約した際、すぐに口座からの引き落としがされクレジットカードの信用がなくなってきていると嘆いたのですが、USに来てさらに事態が深刻であることを知りました。


日本でもクレジットカードの盗難や偽造が問題になっていますが、国内でクレジットカードを使う際に、特別にこれまでと違う事を要求されたことはありませんでした。


ところが、USではまずクレジットカードを使おうとすると、金額の多少に関係なく写真付きのIDの提示が求められました。全ての店舗で要求されるわけではありませんが、70-80%の確率で求められました。


パスポートなどの写真付きのIDに記載された名前と、クレジットカードの名前を照合しているようです。クレジットカードが本人の者であるかどうかを確かめているのです。


日本では、いまだに家族のカードを使っていても平気な場合があります。そもそも、日本では写真付きのIDと言っても運転免許証しかありませんし、名前が漢字だけの表示ですから、クレジットカードの名前と照合することは出来ません。


運転免許証には、少なくともローマ字で名前が記載され、それが運転免許証であるという事や発行者の名称が、英語で表示されるべきだと思います。また同時に、運転免許を持っていない人のために、同様の機能を持った写真付きのIDが発行されるべきです。


さて、店舗など人が対面で接する場合は、写真付きIDの提示を求めることが出来ますが、クレジットカード対応のガソリンスタンドなどでは、対面販売でないためクレジットカードと写真を照合することが出来ません。そこで大都市では、ZIPコード(5桁の郵便番号)を入力させるようになりつつあるようです。


ラスベガスで、初めてこのようなガソリンスタンドに遭遇しました。どのようなZIPコードでも良いのかと思い、試しに実在する都市のZIPコードを入れてみました。しかし、どうもクレジットカードの請求先住所のZIPコードと一致しなければならないようです。


確かに、盗難にあったクレジットカードを防御するためには、本人しか分からないようなコードを入力する必要があるのでしょう。ZIPコードは、完璧でないまでも盗難カードの使用を諦めさせる効果がありそうです。


では私達日本人が、クレジットカードでガソリンを入れることが出来ないのかというとそうではなくて、人がいるカウンターに行って写真付きのIDを提示することによって、クレジットカードで支払うことが出来ます。


以前はクレジットカードは身分証明にもなると言われていましたが、今や全くその面影はなくなってしまったようです。日本でも、写真付きのIDが要求される日が近い内にやって来るのでしょうか?

262.パームと旅行 (2003/12/02)

今回の旅行にも、愛用のm100を持参したのですが、小さい筐体でいろいろなデータを持ち歩くことができるのは、荷物を少なくしたい旅行においてはありがたいことでした。


最近は、旅行のガイドブックを持ち歩かないので、本当に必要なだけのデータを保存して持ち歩くことができるのは助かります。


ただ今回も2回ほどあったのですが、ホテルが予約と違う宿泊条件を提示してきたりした時には、パームの画面を見せても良くわかりませんから、飛行機やホテルの予約情報に関しては、予めプリントアウトして持っていくことがやはり必要です。


旅程に関してのデータがすべて入っていますから、旅行中に何十回とそれらの情報を参照しました。すべてを紙で持参することに比べて、はるかに楽であったと思います。予定表には予め日程を記入しておき、夜には終わった日ごとに実際の行動を元に日程を修正すれば、日記として記録を残すことができます。


さて、今回は全くITに関係する場所に行かなかったので、PDAに関する情報を集めることができなかったのですが、途中のホテルで見た新聞に、GPS内蔵のPDAの広告がありました。


おそらくこれまでも話題になっているのでしょうが、Garmin iQue 3600の広告が新聞の本誌(折り込み広告でなく)に載っていました。$399だったと思いますが、定価からするとかなりのセール価格なのかもしれません。


PalmOS 5200MhzのCPUで、音声案内も可能だということですが、GPSとして使った時には2時間しかバッテリーが持たないと言うことで、車載時のチャージャー機能付きクレードルの発売が待たれているようです。


今回レンタカーで走り回っていると、確かにカーナビゲーションが欲しいと思うのですが、PDAで実現することにどれほど意味があるかはよくわからないところです。


ハーツなどでは、カーナビつきのレンタカーもあるようですが、高い料金のことを考えるとやはり地図に頼る事になります。こんな時、持参のPDAがカーナビになればうれしいのですが、高価なMap
CDをその地域ごとに用意しなければなりませんから、結局現実的ではなさそうです。


ところで、USやヨーロッパでは、インターネットでトラベルルート作りが簡単にできるサイトがいくつかあり、それらに従えば大概は問題なく目的地にたどり着くのはうらやましい限りです。


日本では、たとえルートを作っても都市部では渋滞によって思うように走れないでしょう。カーナビゲーションには渋滞情報も取り込んで案内する物もありますが、道路政策における計画性に大きな差があるといつも感じます。


ところで、今回閉口したのはカリフォルニアのハイウェイの出口の表示が通り(Street)の名前だけで、行き先の都市の名前が表示されていないことでした。


勿論インターネットでルート作りをしておけば、出口の番号と共に通りの名前が指示されていますから、間違えることなく目的地に向かうことができます。


サウサリートに行くのに"ALEXANDER AVENUE EXIT"で出なくてはいけないとは、地図を見ているだけではさっぱり判りません。MapQuestYahoo Mapの有り難さを実感した次第です。


日本にいると、色々進歩していて便利になったなと思いますが、USに来てみるとまだまだ追いついていないなと思うことが多々あります。置いてきぼりを食わないようにするのは大変です。

261.コニカミノルタに代わる名は無し (2003/12/01)

asahi.comに、新生コニカミノルタの名前にまつわる話が掲載されています。コニカミノルタの会社発足からの社名の変遷とともに、経営統合による新社名の由来を綴っています。


コニカとミノルタは、どちらも似た雰囲気を持った会社ではないかと思います。日本における写真産業の黎明期に創始された事や、写真を愛した創始者の意志を今も受け継ぐ風土など、共通した部分が多いのではないでしょうか?


私にとっては、コニカと言うより小西六写真工業の方が馴染みがあったのですが、社会のニーズを的確に捉え、ストロボ内蔵コンパクトカメラ「ピッカリコニカ」自動焦点コンパクトカメラ「ジャスピンコニカ」など世界初の製品を数多く輩出して来たメーカーとして有名です。


また、それまで20枚取りであったカラーフィルムを、「4枚増えて値段は同じ!どっちが得かよーく考えてみよう!」のCMで、話題をさらったこともありました。消費者の側に立った商品企画のできる、数少ない会社のひとつだと思います。


一方のミノルタも、ライツ社との提携「ライツミノルタCL・CLE」世界初の両優先AE一眼レフ「ミノルタXD」を経て、一世を風靡したシステム自動焦点一眼レフカメラ「α7000」を完成させます。


このようにどちらの会社も、既成概念に捕らわれない、チャレンジ精神旺盛な体質を持ち合わせているのですが、それと同時にビジネス的には控えめである辺りが面白いところです。


コニカもミノルタも、如何にも日本的なネーミングであったようですが、対するキャノン「観音」から由来していると聞いています。当時、新しい技術を使ったカメラ産業に、このような古風な名前が付けられていったのも、日本の伝統を大切にしながら、その土台の上に新しい技術を開拓して行こうとした気概を感じるのは、少し考えすぎでしょうか?


写真産業が発達する段階で、写真文化の発展に寄与した人物も数多くいます。土門拳木村伊兵衛と同じ時期に活躍した、ハナヤ勘兵衛もその一人です。


その写真文化黎明期に活躍したハナヤ勘兵衛氏が作った写真屋が、今も兵庫県の芦屋市にあります。日本における写真の歴史をそのまま刻んで来たような写真店です。


最近は、ミニラボや取次店ばかりになってしまい、本当の写真屋はほとんど見かけなくなりましたから、コニカ、ミノルタが創業した頃から存在している写真店も、これまた貴重な存在であるに違いありません。


asahi.comの記事は、コニカミノルタに代わる名前の候補は有り得なかったと結んでいます。新生コニカミノルタが、これまでのお互いの会社の歴史や伝統を大切にしながら、これからのデジタル時代に相応しい革新的な新製品を生み出していく事に期待したいと思います。