48.戦場でのパーム (2003/03/22)

私たちが、普段日常のたわいのないことに使っているパームOS搭載機は、戦場ではどのように使われているのだろうか?仮に個人的に持ち込まれたパーム機が、1パーセントの米兵が持っていたとしても2千台、10パーセントなら2万台になる


おそらく、彼ら兵士の持っている武器と呼ばれる物は、私たちが手に入れることのできない、いわば特殊な物のはずである。しかし、彼らも、私たちと同じパーム機を持って戦争に臨んでいるかもしれない。休憩時間に音楽を聴くためかもしれないし、小説を読むためかもしれないし、母国に残してきた、恋人への手紙を綴る為に使うかもしれない。あるいは明日の戦闘のスケジュールかもしれない。


住所録には、攻撃目標のアドレスが入っているのだろうか?TODOには、作戦名ごとの破壊目標が書かれているのか?


小型であるがゆえに、どこにでも持っていくことができる。意外と戦争にパームは欠かせない物かもしれない。GPSも無線も、パームの中に入ってしまえば、全ての補助機器はパームだけで良い。後は敵に対する戦闘道具だけ。


あまり、パームの応用を考えたくない。できれば、地図は紙で持っていってもらいたい。できれば、戦闘結果をパームで完了マークを付けないで欲しい。でも、作戦と言う名のスケジュールをこなしていく彼らのパームには、自分の命を守る為のデータが、増えて行くのであろう。一刻も早く、終結を向かえること望んでいる。

47.青少年科学体験祭り (2003/03/22)

財団法人日本科学協会が主催する”青少年の科学体験祭り”に行って来ました。子供が、学校で案内のしおりをもらって来たのですが、科学の楽しさを体験できると言うことで、なかなかおもしろそうです。どのような物があるのか興味津々で行くことにしました。


兵庫県の尼崎総合体育館で、総数100以上のブースがあり、それぞれ科学に関する実験を子供たちに体験させる催しです。未来を担う子供たちに、科学する心を養うのが目的のようですが、確かに理屈でなく実験で体験させてくれるので、子供たちの目も輝いています。


私的にも、燃料電池のテーマを扱って、電気分解と燃料電池を対比して試験管で実験していたり電磁誘導の実験をしていたり,楽しい時間を過ごしました。


実験をされている方も、PTAのボランティアの方や、学校の理科の先生の方が、丁寧に説明してくれます。日本の技術力の低下が叫ばれていますが、このような催しに多くの子供たちが参加することによって、少しでも興味を持つことができれば、すばらしい事だと思いました。


簡単なモーターを制作するブースでは、プラスチックの容器とエナメル線で、整流子を持たないモーターを作るのですが、エナメル線の皮膜を紙ヤスリで取るのを見ていて、私も小学生の時やっていたことを懐かしく思い出しました。


ベルヌーイの定理や、極低温の世界などという、難しそうな純粋な科学の分野には、あまり人が集まっておらず、人工のイクラの作り方や、ミルククラウンのストロボ撮影などは、わかりやすいからか、多くの人が訪れていました。


何せ100以上も、ブースがあり、それぞれが科学にちなんだ実験をしているわけですから、3時間ほどいた間に全てを見ることはできませんでした。


少しでも子供たちが興味を持って、不思議だとかどうしてとかと言った気持ちを持ったのなら、将来その疑問が解けたとき、科学する心が育まれるのでしょうね。

46.イラク戦争開戦に向けて (2003/03/21)

パーム系サイトで何を書いても仕方がないかもしれませんが、取りあえず思うところを書かせていただきたいと思います。


自由という言葉を使い戦争のイメージを和らげたり、空爆をいかにもゲームの画面を見ている様に見せたり、あまり悲惨な戦争と思わせない技巧が凝らされているように思います。 おそらく、米国内でテレビ報道を見ている人の中には、本当にゲームのように軽く戦争を見ている人もいるのではないでしょうか?


このような技巧的に、事実を部分的にしか見せないと言うことに対して、私はフェアでないと思いますが、確かになかなか自分に不利になる事実は、見せたくない物です。


広島の原爆記念館を訪れる、米国人は多くはないでしょうし、あれほど多くの日本人が行くハワイでも、アリゾナ・メモリアルに行く日本人は大変少ないようです。


ドイツのミュンヘン郊外のダッハウという町に、旧ドイツ軍の捕虜収容所が残っており、一般に公開されています。自国の過去の過ちを認め、もう二度と起こさないようにというドイツ人の強い意志が感じられます。


被害者としての歴史も大切ですが、それと同時に加害者としての歴史にも心を留めておきたいものです。

45.太平洋路線 (2003/03/19)

今日のニュースで、米コンチネンタル航空が、太平洋路線を今までの半分ぐらいに減便する事が報じられました。ユナイテッド航空に引き続き、最大の規模のアメリカン航空も危なくなってきていると言われ始めましたが、ユナイテッド航空に至っては事業の清算も検討されているようです。もはや、マイレージを貯めている場合ではありません。


元々、ユナイテッド航空の太平洋路線は、パンアメリカン航空から引き継がれたものであり、その後景気の高揚と共に、アメリカの航空会社のドル箱路線として拡大の一途をたどり、その他多くの航空会社によって競争が繰り広げられてきました。


私が、仕事で初めて乗ったビジネスクラスが、日本航空の成田ーニューヨーク線だったのですが、そのほとんどがビジネスクラスの座席で、エコノミー席は、一番後部の6列ぐらいしかなかった事を記憶しています。当時40万円以上していたビジネスクラスで、ほとんどの席を埋め尽くしたその便は、さぞかし高利益率であったことでしょう。


これは、特別なコンフィギュレーションだったのでしょうが、その後もANAのワシントンDC線で、エコノミー席が全て日本の中学生の修学旅行で占められていたりしたこともありました。フロリダのディズニー・ワールドが主な目的地であったらしいです。


しかし、不況色が強くなるに従い、その活況を呈した太平洋路線も、変化が訪れます。また、テロの危険性が高まるにつれて、航空機による旅行が、楽しいものから緊張したものへ変わって来ています。


昔から、金属探知機やボディーチェックはありましたが、いつしか、チェックインの時に荷物のパッキングは自分でしたかとか、頼まれ物のプレゼントなどを入れていないかとか、荷物から目を離さなかったかとかの質問をされるようになりました。


2001年の4月に、ボストンから日本に帰ろうとしたとき、搭乗ゲートの手前で、私の機内持ち込みのアッタシュケースの、手にふれる部分を紙で拭き取り、その紙に薬剤を付けて反応を検査していました。そのような事をするのは、初めてだったので、係官に何を検査しているのかを尋ねたところ、硝煙反応が出るかどうかを検査しているのだ」と言われました。


それから5ヶ月後、ボストン・ローガン空港から飛び立った飛行機が、WTCに衝突したのです。


戦争が始まると、またさらに厳しい搭乗検査がされることでしょう。海外に出ると言うことは、それなりのリスクを伴うようになってきました。

44.ワインの品定め (2003/03/18)

神戸ワインってご存知でしょうか?神戸市が結構力を入れて名産物にしようとして販売している、地元産のぶどうのみで醸造しているワインです。


神戸市の西にワイン城という施設があり、ワイン製造の過程を見せたり、ちょっとした動物園があったりと、半日ぐらいは遊ぶことができます。


月に一回、入場料が無料になり、ホイリゲという醸造過程でできる新酒を試飲できる日があり、これまでに2回ほど行ったことがあります。


神戸新聞によると、どうもこの神戸ワインの経営が、思わしくないそうです。ぶどうの栽培を委託している農園で収穫されたぶどうを、全量買い取る制度が仇になり、ワインが売れる以上に生産されてしまったようです。


神戸ワインの数種類を、試飲会で飲んだことがありましたが、なかなかワインの形にすることはできても、味や香りをうまく引き出すのは難しいようです。


ところで、一時のブームは去ったものの、デパートの地下のワイン売り場に行くと、平日でも夕方の勤め帰りの人が、ワインの棚から少しでもおいしいワインを選ぼうと、ラベルや売場に添えられた説明を真剣に見入っています。


とある週末の午後、私は家内と久しぶりに行ったデパートのワイン売り場で、安くてうまいワインはないかと、探していました。そのデパートは、ワイン売場に力を入れており、いつも多くの人で売場が賑わっています。私たちの周りにも、同じ様に探している人が何人かおられました。


その時、家内がひとつのワインを指差し、「これはこの前おいしかったワインじゃない?」と言いました。確かに私たちがお気に入りのカリフォルニアのワインの銘柄でした。箱には、3箱だけ緊急入荷と書かれています。


私は思わず、「このワインを日本で見たのは初めてだ!しかも、1000円だなんて!確かアメリカのスーパーで買った時は20ドルぐらいはしていたよ。この箱ごと買いたい位だが、買い占めると他のお客さんに迷惑だから、2本だけ買おうか?」なんて事を言いながら、家内と一本ずつ取ろうとしたところ、周りにいた、数人の人がスーと腕を伸ばして、同じ箱から一本ずつ取って、そそくさとレジのほうへ歩いていかれました。


ワインのラベルや説明は、どれも似ているので選択の決め手に欠けるのは確かです。そんな時、なんか怪しい奴らだと思っても、少しでも良いワインであるような情報を耳にすると、思わず乗せられてしまうのでしょうか?