今日のニュースで、米コンチネンタル航空が、太平洋路線を今までの半分ぐらいに減便する事が報じられました。ユナイテッド航空に引き続き、最大の規模のアメリカン航空も危なくなってきていると言われ始めましたが、ユナイテッド航空に至っては事業の清算も検討されているようです。もはや、マイレージを貯めている場合ではありません。
元々、ユナイテッド航空の太平洋路線は、パンアメリカン航空から引き継がれたものであり、その後景気の高揚と共に、アメリカの航空会社のドル箱路線として拡大の一途をたどり、その他多くの航空会社によって競争が繰り広げられてきました。
私が、仕事で初めて乗ったビジネスクラスが、日本航空の成田ーニューヨーク線だったのですが、そのほとんどがビジネスクラスの座席で、エコノミー席は、一番後部の6列ぐらいしかなかった事を記憶しています。当時40万円以上していたビジネスクラスで、ほとんどの席を埋め尽くしたその便は、さぞかし高利益率であったことでしょう。
これは、特別なコンフィギュレーションだったのでしょうが、その後もANAのワシントンDC線で、エコノミー席が全て日本の中学生の修学旅行で占められていたりしたこともありました。フロリダのディズニー・ワールドが主な目的地であったらしいです。
しかし、不況色が強くなるに従い、その活況を呈した太平洋路線も、変化が訪れます。また、テロの危険性が高まるにつれて、航空機による旅行が、楽しいものから緊張したものへ変わって来ています。
昔から、金属探知機やボディーチェックはありましたが、いつしか、チェックインの時に荷物のパッキングは自分でしたかとか、頼まれ物のプレゼントなどを入れていないかとか、荷物から目を離さなかったかとかの質問をされるようになりました。
2001年の4月に、ボストンから日本に帰ろうとしたとき、搭乗ゲートの手前で、私の機内持ち込みのアッタシュケースの、手にふれる部分を紙で拭き取り、その紙に薬剤を付けて反応を検査していました。そのような事をするのは、初めてだったので、係官に何を検査しているのかを尋ねたところ、「硝煙反応が出るかどうかを検査しているのだ」と言われました。
それから5ヶ月後、ボストン・ローガン空港から飛び立った飛行機が、WTCに衝突したのです。
戦争が始まると、またさらに厳しい搭乗検査がされることでしょう。海外に出ると言うことは、それなりのリスクを伴うようになってきました。