2002年8月15日の日本経済新聞に、“敗戦」から何も学び取らない国の悲劇”と言う社説が掲載されています。
その冒頭で、「太平洋戦争の敗戦から57年が過ぎた。われわれはあの敗戦から何を学んだだろうか。」、と問うています。戦争によって、日本という国は何も学んで来なかったと断言しています。「真正面から歴史と向かい合うことをせず、過去から何も教訓として得ることなくきた。
」、と言っています。
日本はまた同じ過ちを繰り返し、「太平洋戦争敗戦に至る過程と、今日の日本が『第2の敗戦』とも言うべき衰退の道をたどっている経緯を比較分析すると驚くほど似ている。」、と言っています。
哲学者の言葉を借り、「直観的な事実にのみ信頼を置き、推理力による把捉を重んじないという民族の性向がある。」、と言い、「日本が鎖国している間に欧米では新しい科学が生活の隅々まで浸透していった。この落差がいまに至るまでそのまま残っている。
」、と言い加えています。
「官僚主導で同じ過ち」、と題して外交評論家の日記から、「軍人は最後まで『東京へは絶対に敵機を入れない』とか『麹町区には飛行機を入れない』といっていた。」、と引用しています。如何に村社会に留まった考え方であったかが伺えます。
社説は、「歴史を直視し、そこから教訓を得ようとしない人々や、そういう人々が構成する社会・国家は進歩しない。次世代に引き継ぐためにも3度同じてつを踏む愚は繰り返すまい。
」、と締めくくっています。
三度目の正直!その為にも今の日本、過去の日本をもう一度省みる必要がありそうです。