240.磁気嵐とオーロラ (2003/10/31)

と言っても、それほど実感として荒れていると感じるわけではありませんね。しかし、この磁気嵐を甘く見ると痛い目に会いそうです。


環境観測技術衛星「みどり2」の運用を断念したそうです。まだはっきりとした原因は分からないようですが、太陽フレアによる磁気嵐が原因ではないかと考えられているそうです。日本が740億円をつぎ込んだ衛星は、実際の供用が始まる前に宇宙の藻屑と散っていったのです。


他の国の衛星には、これまでのところ被害は出ていないようですから、磁気嵐が原因かどうかはっきりしませんが、もし日本製の衛星だけが影響を受けたのだとしたら、衛星の信頼性にも疑問が持たれ、ロケットとともに宇宙ビジネスに黒い影を落とすことになりかねません。


そういえば、宇宙大作戦(スタートレック)エンタープライズ号も磁気嵐には弱かったですし、映画「ファイナル・カウントダウン」で、空母ニミッツタイムスリップしたのも、磁気嵐が原因でした。磁気嵐には、何が起こるのかわからない魔力が潜んでいるのかも知れません。


太陽フレアは、太陽黒点の活動が活発化したときに多く発生するそうですが、この時にスポラディックE層 (Eスポ)と呼ばれる電離層が発生し、HF(短波)やVHF(超短波)の電波を反射してより遠くに届いたり、放送電波が混信したりします。


特にVHFは、普段は電離層で反射されないのですが、スポラディックE層では反射されるので通常と異なる経路で伝わり、聞こえるはずのない放送局が受信できたりするそうです。


このように、太陽黒点が活発になりフレアが発生するだけで、地球上で様々な影響が出ているのを見て、太陽の存在の大きさを改めて感じました。


ところで、低緯度でオーロラが見えると言うことで、日本でも観測されているようです。オーロラを見るためだけにアラスカまで旅行する人がいるぐらいですから、日本で見ることができた人はラッキーですね。

いろいろな所へ旅行して、もう見るべき物はすべて見てしまったと言う人が、死ぬまでに一度で良いから見たいと思うのがオーロラだと言います。地球がどんなを見ているのか、あなたも見てみたいとは思いませんか?




オーロラ それはオーロラ 地球も夢を見るんだ

あなたの残したものは 世にも美しい

地球が 夢を見ている写真と それからこの私と

オーロラ それはオーロラ なんてせっかちなあなた

オーロラに愛されて オーロラになってしまった



ー さだまさし 極光(オーロラ)より ー 


239.ハロウィーン雑感 (2003/10/31)

今日はハロウィーンなのですね。日本でも時々カボチャが飾ってあったりして、クリスマスのようにだんだんと一般的になってきているようです。


日本で言えばお盆に当たりますから、それほど賑やかなお祭りではないはずですが、そこはアメリカ人の事、面白くする術は心得ています。特に子供たちには格好のコスプレ大会の機会ですから、何日も前からどんなコスチュームにするか、真剣に悩んでいます。


カボチャのランタンは、なかなか骨の折れる物で、ナイフで顔をくり抜くのは簡単ですが、その前にカボチャの中身をスプーンで取り出さなければなりません。種の部分は綿のような物の中に種があるだけですから簡単に出せますが、そのままでは肉厚が厚いため、うまく顔の形にくり抜くことはできません。


そこで、スプーンで削りながら肉厚を薄くするのですが、カボチャといっても食用ではないため結構硬く、そう簡単には削ることができません。小一時間ぐらいカボチャと格闘して、やっと顔をカービングできるところまでたどり着きます。


種は、フライパンで炒めれば食べることができるようです。ひまわりの種に似た感じですが、それほどおいしいとは思いません。実のほうも、カボチャパイにでもなればいいのですが、これは捨てるしかないようです。


そうこうして、やっとジャッコウランタンが完成します。中にロウソクを入れて、ハロウィーンの当日、"Trick or Treat!"に来る子供たちを、玄関先で迎えることになります。


最近は、どこに行っても物騒ですから、子供だけで行くことは許されず、必ず親が付いて行きます。一時、子供がもらったお菓子の中に、毒が入れられていたことがあり、どこの家にでも勝手に行って言い訳ではないようです。


親が付いていき、この家の人は安心だとか、ここの人は子供好きだ、などと確認しながら子供に行っても良い家を指図します。


また、子供が来ることを好まない家もあり、その場合は明かりを消して、ハロウィーンの飾りつけもしていないようです。このような場合、親は「この家の人は子供に来て欲しくなさそうだ」、と言って子供に次の家を促します。


田舎に行くと、山のハイキングコースに野外のお化け屋敷のような物を設けて、子供たち怖い話を聞かせたり、お化けの首が空中に舞っている出し物を見せたりします。普段はハイキングコースでも、夜になると真っ暗になりますから、なかなか迫力があります。


日本では、ハロウィーンもクリスマスもどちらも同じように楽しみますが、USではハロウィーンは子供の物、クリスマスは家族の物と決まっているようです。


そういう意味では、ハロウィーンは子供が主役になれる唯一の日ですから、張り切って"Trick or Treat!"と叫びながら家々を駆け回るのです。