33.アメリカンジョークのパターン (2003/03/10)

アメリカンジョークには、いくつかのパターンがありますが、今回紹介したのは典型的なパターンを持っています。


アメリカンジョークその2の話では、パイロットと政治家の様に、自分のことしか考えていない人が続いた後、カトリックの司祭さんが少年に何を話すのだろうと気になります。しかし、とても立派な態度で、少年に最後のパラシュートを譲ります。


最後に、なぜ少年が、ボーイスカウトでなければならないかが分かるのですが、話の起承転結がはっきりとした構成のジョークに仕上がっています。


この話を、ドイツ人の同僚に話をしたことがあったのですが、結構受けていました。ただ、リュックサックというのはヨーロッパではよく使うが、英語のジョークとしてはバックパックの方が自然だろうといっていました。いかにもドイツ人らしいコメントです。


アメリカンジョークその3は、お決まりの国民性シリーズですが、昔は確かにドイツ人はきまじめで勤勉なイメージでしたが、最近はだいぶ国民のイメージが変わってきているようです。


それと、昔はロシア人が最後に滑稽なことを言って締めくくるパターンが多かったのですが、これも最近では変わってきているのでしょうか?リーダーズ・ダイジェスト日本語版が廃刊になって、この辺りの事情が分かりにくくなったのが残念です。


もちろん英語版やその他の言語では引き続き発行されているのですが、やはりジョークは微妙な解釈が影響するので、日本語で読みたいものです。リーダーズ・ダイジェスト日本語版の翻訳が、すばらしいものであったという事を再認識し、その廃刊が残念でなりません。

32.アメリカンジョークその3 (2003/03/07)

このジョークは、20年ほど前にリーダーズ・ダイジェスト日本語版に掲載されていたものです。

ある時、四人の男が”幸せを感じるのはどんな時か?”という事について、議論しておりました。そこに居合わせたのは、イギリス人、ドイツ人、フランス人とロシア人でした。


まずイギリス人が言いました。


「幸せを感じるのは、仕事を終えて家の暖炉の前で、ロッキングチェアーに揺られて新聞を読みながら、隣に座っている愛犬の頭を撫でている時だな。」


それを聞いたドイツ人は、


「僕が幸せを感じるのは、苦労した仕事が上司に認められて昇進した時だ。」


と言いました。すると、横にいたフランス人が言いました。


「君たちの幸せな時って暗くないかい? 僕が幸せを感じるのは、出張で地中海沿いの町にいって、現地の女の子と友達になって、週末に楽しいバカンスの時間を過ごす時さ!」


すると、それまで黙って聞いていたロシア人が口を開きました。


「君たちは本当の幸せと言う事を理解していないようだね。本当の幸せは冬の寒い夜、寝ている時にやってくるんだ。


玄関を激しくたたく音で目がさめて、眠い目をこすりながら表に出てみると、制服を着た男が立っていて、


”秘密警察だ。イワン・ミショコビッチ、おまえをスパイ容疑で逮捕する!”


そこでこう言い返すのだ。


夜中にご苦労様です。でもイワンの家は隣なんです!!”」

31.アメリカンジョークその2 (2003/03/06)

このジョークは、20年ほど前にリーダーズ・ダイジェスト日本語版に掲載されていたものです。


乗客の乗った小型飛行機が、順調に飛行を続けていました。乗っているのは、カトリックの司祭さん、今をときめく政治家、ボーイスカウトの少年とパイロットの4人です。


突然飛行機のエンジンの調子が悪くなり、パイロットが言いました。


「この飛行機はまもなく墜落します。そして残念ながら、この飛行機にはパラシュートが3つしかありません。私は、会社に事故のことを報告しなければなりませんから、そのうちの一つを使って先に飛び降りています。」


と言い残して、さっと扉を開けて飛び降りてしまいました。それを聞いていた今をときめく政治家、すかさずこう言いました。


「私は、人々の生活を守る義務があり、ここで死んでしまうわけには行かない。だから、残りのパラシュートのうちの一つを使わせてもらうよ。」


と言って、ひょいと飛びだして行きました。残されたのは、カトリックの司祭さんとボーイスカウトの少年。カトリックの司祭さんは口を開きました。


「少年よ、君はまだ若い。君の人生はこれからだ。それに引き替え、私は長く生き過ぎた。最後のパラシュートは、君が使いたまえ!」


それを聞いたボーイスカウトの少年、司祭さんに向かってこう言いました。


「司祭さん、まだパラシュートは2つ残っていますよ。さっき政治家さんが背負って行ったのは、僕のリュックサックなんです!!」

30.アメリカンジョークその1 (2003/03/05)

アメリカンジョークと言えば、最初に良いニュース、次に悪いニュースを言うのが定番でありますが、たいていは後の悪いニュースの方が重大であって、良いニュースが吹っ飛んでしまうのが常のようです。



これは実際にあった話。時は1988年4月です。



ニューアーク空港に着いた、私が乗っていたコンチネンタル航空の飛行機は、駐機するスポットがないため、しばらく空くのを待つことになりました。外では、とんでもない大雨が降っています。



乗り継ぎの飛行機まで、それ程時間的余裕がなかったので、早く降りることができないかと気を揉んでいました。



20分ほど待たされた後、また機長の放送がありました。



「乗客の皆様に、良いお知らせと悪いお知らせがあります。」
 



私は、これが噂のアメリカンジョークかと、心構えをしました。



機長は続けます。



「まず良い知らせから。当機は、管制塔から乗客を降ろして良いという許可を得ました。」



いつまでも待たされ続けるわけにも行きませんから、これは良い知らせであることは間違いないです。



「次は悪い知らせです。スポットの空きがしばらく期待できませんので、大雨の中を皆さんに100メートルほど歩いていただきます。」 



空港の中で大雨が降っている時って、結構風が強くて、当然傘などは持ち込んでいませんから、ターミナルビルに入った時にはまさにびしょびしょ。さっきのジョークと相まって、精神的ダメージは格好きつかったです。



これに限らず、アメリカンジョークの類は結構ブラックユーモア的な物が多くて、腹の底から笑えると言うより、ニヤリとする様なジョークが多いですね。



私が、1968年から読み始めた、今はなきリーダーズダイジェスト日本語版には、アメリカンジョークが”笑いは百薬の長”と言うタイトルで、毎号掲載されていました。その中から、いくつか私のお気に入りのアメリカンジョークを、紹介してみたいと思います。

29.アメリカ人がPIMを好きな訳 (2003/03/02)

パームの基本はPIMであります。もちろん基本を無視した使い方もありですが、それはそれとして基本はPIMであることに疑問はないでしょう。



パームがUSで開発され、その中心機能としてPIMがある。USで、なぜPIMが必要とされ、みんなが好んで使っているのか?この疑問に私の独断と偏見で答えてみようと思いますが、その前にUSでの職場環境について知っておかなければなりません。



まず第一に、USのオフィスは個人のプライバシー確保のため、隔離されている場合が多い。個室形式になっている場合も多いでしょう。みんな家族の写真やら趣味の絵やら、家から持ってきて飾りまくっています。地図や壁掛け、果てにはエルビスの等身大の人形を持ち込んだ人も知っています。



つまり、同じ課の人が出社しているかどうかも分かりにくいのです。全員の顔を見るためには、いくつもの部屋を渡り歩かなければなりませんし、彼らはすぐに雑談を始めますから全部の部屋を見て回ったときには退社時間かあるいは定年を迎えていることになります(おもしろくない米国式ジョーク)。



第二に、USではフレックスタイムや、長期休暇、幼稚園の送り迎えなど、個人の都合で出社時間がまちまちで、なかなか同じ時間にオフィスに居合わすことが少なくなります。



このような環境がかなり以前からあって、USのオフィスではPCが普及する前から、ホストベースのシステム上で、課全員のスケジュール管理をするソフトウェアを使っていたのです。



個人個人で既に決まっている予定を入れておきます。予定のない時間帯は、他の人が勝手に会議を設定しても良いというルールがあるのです。会議を招集する人は、参加者全員が空いている時間帯を検索し、会議の時間を設定し、会議の案内をメールで送信します。



これら一連の処理を、ほとんどの部分を自動的に行うことができました。これを、全員の予定を電話で訪ねながら空いている時間を決めるのは、大変骨が折れる作業になります。



誰かが勝手に会議のスケジュールを入れたりするので、朝一番にまず今日の予定をプリントアウトして確認してから、仕事に取りかかります。



このようなやり方に慣れてしまうと、個人のスケジュール管理を何らかのシステムで行わなければ、不安になるのかもしれません。意外とラフに見えるアメリカ人も、約束や契約を守る事を大切にしますから、PIMは彼らの生活に欠かせない物になっているのでしょう。