アメリカンジョークと言えば、最初に良いニュース、次に悪いニュースを言うのが定番でありますが、たいていは後の悪いニュースの方が重大であって、良いニュースが吹っ飛んでしまうのが常のようです。
これは実際にあった話。時は1988年4月です。
ニューアーク空港に着いた、私が乗っていたコンチネンタル航空の飛行機は、駐機するスポットがないため、しばらく空くのを待つことになりました。外では、とんでもない大雨が降っています。
乗り継ぎの飛行機まで、それ程時間的余裕がなかったので、早く降りることができないかと気を揉んでいました。
20分ほど待たされた後、また機長の放送がありました。
「乗客の皆様に、良いお知らせと悪いお知らせがあります。」
私は、これが噂のアメリカンジョークかと、心構えをしました。
機長は続けます。
「まず良い知らせから。当機は、管制塔から乗客を降ろして良いという許可を得ました。」
いつまでも待たされ続けるわけにも行きませんから、これは良い知らせであることは間違いないです。
「次は悪い知らせです。スポットの空きがしばらく期待できませんので、大雨の中を皆さんに100メートルほど歩いていただきます。」
空港の中で大雨が降っている時って、結構風が強くて、当然傘などは持ち込んでいませんから、ターミナルビルに入った時にはまさにびしょびしょ。さっきのジョークと相まって、精神的ダメージは格好きつかったです。
これに限らず、アメリカンジョークの類は結構ブラックユーモア的な物が多くて、腹の底から笑えると言うより、ニヤリとする様なジョークが多いですね。
私が、1968年から読み始めた、今はなきリーダーズダイジェスト日本語版には、アメリカンジョークが”笑いは百薬の長”と言うタイトルで、毎号掲載されていました。その中から、いくつか私のお気に入りのアメリカンジョークを、紹介してみたいと思います。