パームOS5が出てきたことによって、CPUのクロックも高速になり、アップリケーションも格段にCPUパワーを食うものが可能になってきました。画像や音楽と言った大きなデータを扱うことができるようになりました。
以前、パソコンのCPUがある程度速くなった時に、マルチメディア・パソコンが出現したのと同じ現象です。大量処理ができるようになったため、新しい使い方を提案すると、必然的に画像や音楽になって行くのでしょう。
ただ、パソコンに関しては、写真画像や動画を再生したり保存することをメインにしている人は、最新のCPUや大容量記録メディアを使用するのですが、相変わらずテキストベースのデータしか扱わない人も多くいるわけで、そのような人は、比較的低速のCPUで、しかもほどほどのディスク容量でも十分なわけです。
ですから、最近は中古パソコンのリメークサービスが始まったりしていて、低価格、低スペックの機種への需要を満たすようになっています。もちろん新製品として発表される物には、最新のCPUと大量のメモリーと記憶装置は欠かせないのですが、ある程度固まったスペックの製品も、派手さはないにしても、それなりの市場を形成しつつあるように思います。
パームの場合も、パームOS5とARMでなければできない機能もありますが、それらが必要のない機能もあるわけで、1台のパームの中に全てを網羅しようとすると、無理や無駄が出てきます。
ツインCPUマシンというのは、低速CPUと高速CPUをひとつの筐体に入れると言うのでもいいのですが、それなら、高速CPUのクロックを10Mhzぐらいから250Mhzぐらいまで可変にするのとあまり代わりません。
いっその事、追加でアクセラレータCPUを搭載でき、基本CPUは、PIM機能とアクセラレータの制御に使うようなアーキテクチュアーにできないものでしょうか?
何が狙いかと言うと、このままではマルチメディア系対応マシンと、テキスト系対応マシンの性能が乖離して行くので、ひとつのパームOSで対応できるように、しておきたいと言うことです。こうすることによって、携帯電話のOSとして利用する場合でも、より柔軟性を持たせることができます。
もちろんパームOS4.1のメインテナンスがずっと続けられるのなら、それも良いと思いますが、だんだんとWindowsCEに近づいていくパームOSを見ていると、CEと全く違ったアーキテクチュアーを採用する方が継続的な発展につながると思うのですがいかがでしょうか?
14.アメリカ人は、古い物好き? (2003/02/10)
先日のZireの話で思うのですが、Zireが歳末セールで一番売れたと言うことは、確かに安い価格が理由の一つであると思います。日本でも、m100が4900円だったときは、ベストセラーといえるほどかは別にして、結構店頭で売れているように見受けられました。
古い技術、枯れた技術は、安く作れるから、価格も安い。これは、当然として、日本では枯れた技術で作られた製品を我慢して使うから、お金をたくさん出さないと言う理屈があるような気がします。つまり、低スペックに対する我慢代と言うことです。
一方米国では、安い理由は安く作れるからで、低スペックに満足したから買うのだ。つまり我慢して安いのを買うのではなく、自分が必要な性能を満たしている製品の中で、一番買いやすい物を買うを言う考え方をしているのではないかと、最近思います。
他人の目を気にしないから、平気で古い物を持つことができるのかもしれません。米国では、ペンタックスやミノルタのマニュアル・フォーカスの、日本では15年ぐらい前の製品が、まだ現役で(中古でなく)売られていたりする事があります。
日本的に見ると、どう見ても時代遅れと言った製品を新品として買っているのです。時代遅れと言われても気にしないだけなのかもしれませんし、ひょっとして古さに魅力を感じているのではないかと思うことさえあります。
小さな町の博物館に行くと、おじいさんの古時計に出てくるような、100年たった時計みたいな物があって、それを見に来た人は、”オーベリーオールド!!”などと叫びながら感激していたりします。
3・4世代遡れば、開拓者の先祖に辿り着く国では、100年もたった物は十分古いと言え、それなりの価値を持つとしたら、わざと古いスペックのものを、古さがいいと言って買っていく人もいるのかなと想像してしまいます。
それとも、古いか新しいかに関係なく、ただ単に値段が安いから買うのでしょうか?この辺のUSの価値観について、未だに良く理解できないのであります。
13.音声入力使っていますか? (2003/02/10)
実は、以前ある目的のためにIBMのビア・ボイスを買ったのですが、その後は用途が特になく使っていませんでした。
今回サイトの更新をするに当たって、ビア・ボイスを有効利用できないかと思っていました。難しい言葉を使わなければ、3分ぐらいで入力でき、サイト更新全部では5分でできるのではないかと期待していました。
多くの方が、サイトの更新に15分以上かけておられるので、5分でできれば、楽にサイトを続けることができるだろうと思いました。
実際はプログラムがロードされるのに、ゆうに3分はかかるのですが、それはさておき、この前試してみようと思ってヘッドセットを取り出したら、すごい埃でとても頭にかぶる気になれませんでした。
じっくり腰を据えてきれいに掃除してからでないと使えません。とたんに面倒になってしまいました。それから、以前蓄えたボイスデータも消失していることに気づき、そのうち準備できたら、5分更新に挑戦してみたいと思います。
12.パーム歴 (2003/02/08)
私のこれまでのパーム歴を紹介したいと思います。
初めて手に入れたパームは、WorkPad30Jでした。デザインがいかにも古くて、かっこいいとはお世辞にもいえませんが、使われているプラスティックが丈夫で傷が付かないのが良い点でした。
2年ぐらい使っていたのですが、机から落としたときに液晶が割れたため、しばらくパームのない生活をしておりました。
3ヶ月ぐらいたち、やはりパームがなければ不便になり、いろいろ検討し、当時特売中だったバイザープラチナを買いました。クロックが倍になったので、速いかと思ったのですが、液晶の反応がいまいちであったためか、あまり速さを体感できませんでした。それより、液晶画面の緻密さに欠けているのが、気になりました。
そうこうしているうちに、パームm100の特売が始まり、4900円の値につられて買い、今メインに使っております。最初のうちは、仕事用にm100、プライベート用にプラチナを使っていたのですが、それぞれを分けるのが面倒になり、m100にデータをまとめ、プラチナは予備機になっています。
m100は、液晶の表示はきれいなのですが、少し画面が小さいのが難点でしょうか。しかし、プラスティックで液晶画面がソフトなため、スタイラスがスムーズに使え、安いことから気軽に使えるのが気に入っています。
11.Zireがベストセラー (2003/02/07)
パルマガで機長さんが、USの歳末商戦でパームのZireが、ベストセラーだったと報告されておられます。
日本ではその名前をどう発音するかぐらいしか興味を持ってもらえなかったZireですが、USではその新しい販売形態と低価格でパームの底辺を拡大したようです。
パームUSサイトのZireのページを見てみると、紙の手帳との対比が並んでいます。”積み上がった紙の書類、糊付きのメモ用紙を、便利なZireで置き換えましょう”と書かれています。あくまで紙との比較であり、Hotsyncの事も、”紙だとなくなったら困るが、バックアップができるZireなら大丈夫”といった具合です。
つまり、パソコンが好きな人に売るのではなく、紙のメモで埋もれている人に売ろうとしているのです。それなら、確かにメモ帳のリフィルを文具売り場に買いに来た人の見えるところに、ぶら下げるのが賢い売り方なのでしょう。”まだメモ帳使っているあなたに、もっと良い物がありますよ”と言う感じでしょうか。
ここまで用途と売り込む対象を絞った販売方法は見事です。特に、USの歳末セールといえばクリスマスプレゼントとして買われたのも含まれるかもしれませんが、家族に送るプレゼントを、何にしようかと迷っている人には、目に付くところにぶら下がっていて、値段が思ったより安いということが、必要条件になるのでしょう。