511.同窓会サイト (2005/06/13)

asahi.comに「ブログの利用、認知度ともに急増 出版社調べ」という記事が掲載されています。ブログの利用率2割近くに達し認知度7割を超え、この1年でブログはすっかり定着したとしています。


ただ、調査をネット上で実施したと言うことですから、母集団がかなり偏っていたかも知れません。PDA売り場で、パームの普及率のアンケートを取ったようなものでしょうか。


実は、今同窓会サイトを開設しようと準備を進めている関係で、インターネットの環境がどの程度一般の家庭に普及しているのか、気になっています。


高校時代のクラスで、毎年1回宴会の為に集まるのですが、しっかりした幹事のおかげで、すでに卒業以来30年近く続いています。


パーム系サイトをやっているついでと言っては何ですが、このサイトと同じサーバー上に同窓会サイトを開設して、過去の宴会の記録や次回の宴会の案内、また相互に連絡を取り合うことのできるメーリングリストを提供しようと考えています。


クラス単位で集まっているのですから同級会やクラス会と呼ぶべきところですが、一般的には同窓会の方が良く使われるので、ここでは同窓会サイトと呼ぶことにします。


同窓会サイトと言えば、「ウェブ同窓会 この指とまれ!」がありますが、それ程頻繁に更新することもないでしょうから、当サイトの初期の頃と同じく、ホームページビルダーによるHTMLファイルで構成してみようと思っています。


さて、パーム系サイトならばほとんど気にする必要がなかったのですが、同窓会サイトの場合、自宅にパソコンがない環境でも利用してもらえるようにしなければなりません。また携帯電話のウェブ閲覧やメールの機能で、問題がないようにしなければならないでしょう。


ウェブ画面に関しては、凝った機能さえ使わなければ問題はなさそうですが、メーリングリストが果たして機能するかどうか不安があります。


一般にメーリングリストでは、携帯電話アドレスは禁止されているそうです。配信エラーが多発することが多く、メールボックスの容量も限られているため、フリーメールアドレスと共に、メーリングリストにおけるネックになってしまうそうです。


メーリングリストには、無料と有料のものがありますが、無料のものは広告が入りますし、有料のものはレンタルサーバーより高いものがあり躊躇します。gooのメーリングリストは、無料でありながら広告が入らないのですが、2ヶ月間使用されない状態が続くと削除されてしまいます。


おそらくあまり配信の頻度が高くならないでしょうから、とりあえず転送メールでメーリングリストの代用にしようと考えています。


このサイトと同じレンタルサーバー上に、サブドメインによるリダイレクトを使って、サイトを構築しようと思います。さて、みんなに使ってもらえるサイトができるでしょうか?また半年ぐらい経った時に、報告させてもらいたいと思います。

510.muchy.com更新停止 (2005/06/08)

muchy.comの更新停止のニュースは、さすがにインパクトが大きいですね。


言うまでもなくパームの最大の魅力は、世界中のパームウェア開発者の手によるソフトウェア・ライブラリーでしょう。例えパーム標準のPIMに不満があろうとも、膨大なソフトウェア・ライブラリを探せば、必ず期待に応えるソフトウェアを探し出すことが出来ました。


だからこそ、自由にカスタマイズすることによってパームを育て上げることが出来ましたし、パームの無限の可能性を信じることが出来たのです。


私も、最初のワークパッドを手に入れたときは、パームウェアをむさぼるように探し回ったものでした。おそらく、パー無関連のサイトで、一番始めに頻繁に訪れるようになったのが、muchy.comだったように思います。


一体どのぐらいのプログラムをダウンロードしたのか、今となっては分からないほどたくさんのソフトウェアを、利用させて頂いたように思います。


また、ハードウェアのレビューは、よく参考にさせていただきました。常にニュートラルな姿勢によるレビュー記事は、安心して読むことが出来ました。


実際には何人かのライターの方々が、それぞれの分野を担当されていたそうですが、底がどこにあるか分からないほどの情報量でありながら、全体としてすっきりとまとまっていて使いやすいサイトでした。


主催者のムッチーさんと言えば、私にとっては伝説の人のようでありました。これまでにお会いすることが出来なくて残念ですが、またどこかで姿を変えて伝説から抜け出してこられることを期待したいと思います。


長い間、お世話になりました。どうもありがとうございました。

509.アップルがインテル製MPUを採用する時 (2005/06/07)

さすがにパーム系サイトは、アップル情報が早いですね。既にたくさんのサイトで紹介されていますが、アップルがついにインテル製プロセッサーを採用することになるそうです。


これで、ほとんど全てのパソコンのMPUインテル製となり、片やほとんどのゲーム機IBM製MPUを採用するという棲み分けが完成することになります。パソコンとゲーム機がそれぞれ独自の進歩を遂げるためには、いずれこうなる運命だったのかも知れません。


パソコンとゲーム機に要求されるプロセッサーの要求性能はかなり異なりますから、パソコンに特化したインテル製MPUの方が、あらゆる面で使いよさがあるのでしょう。しかし、結果としてMac
OSがWindowsと似てくることは避けてもらいたいものです。


汎用品であるDRAMの世界では、高いシェアを確保した企業以外は長らく苦戦を続けてきました。同じものを競い合って製造する場合は、生産規模を拡大したものが勝者になるのです。


パソコンのMPUも汎用LSIですから、ひとつのパーツを如何に多くの機器に搭載することができるかで製品の優劣が決まります。アップル1社にMPUを供給し続けることは、そもそも無理があったのかもしれません。


汎用品としてのMPUが、ひとつのものに集約されていくと言うのは、考えようによっては昔のビデオ規格と同じであると言えます。すなわち、最初は複数の規格が勢力を拮抗させていても、いつかは強いものがひとつだけ残っているのです。


ビデオテープは「メディア」と呼ばれますが、MPUもひとつの世界を築いている点において「メディア」と考える事ができるかも知れません。パソコンのOSも同様にメディアであると考えるならば、いずれはひとつになってしまうと言うのは、いささか早計でしょうか?


さて、パソコンのMPUがインテルに統一されたと言っても、それは汎用品の話です。おそらくMPUの数としては、MPUコアとしてLSIに搭載(エンベッド)されているものの方が、圧倒的に多いでしょう。


今のデジタル家電と言われるものには、軽く10個ぐらいはMPUが搭載されているでしょうし、その中には32ビットの高速MPUも含まれています。


カスタマイズされたチップの中には、MPUコアを始め各種演算器データバスデジタル・アナログ・コンバーターDRAMなど、ありとあらゆる電子回路がひとつのチップとして集積されているのです。


今はアップルがMPUをインテル製に変更することがニュースになりますが、パソコンのMPUがいつの間にかマザーボードから消えてしまうのも、それ程遠くはないかも知れません。

508.「脱線はしないものだと思っていた!」 (2005/06/03)

JR宝塚線の悲惨な事故から1ヶ月以上が過ぎました。もうだいぶ前のことのように感じますが、まだまだ大勢の方々が入院生活を強いられておられますし、亡くなられた方々の無念の思いは弱まることはないでしょう。


JR大阪駅に到着する列車では、運休に伴う振り替え輸送についてアナウンスが繰り返されています。「脱線による事故の為、振り替え輸送を行っております。」と毎日聞いていても、脱線と言う言葉の異様な緊張感を毎回感じない訳にはいきません。


事故が起こった当初は、「速度制限を何十キロもオーバーするなんて、常識では考えられない。」と語る関係者がほとんどでした。しかし、最近のテレビ報道でJRの現役の運転手が、「スピードオーバーで脱線するとは思っていなかった。」とも言っています。


極端な場合、制限速度の倍の速度で走っても脱線はしないと信じていた運転手もいたようです。本来重要な意味を持つはずの制限速度に対して、その捉え方にばらつきがあったことに注視するべきでしょう。


自動車の運転においても、制限速度は常に付きまといます。直線区間の制限速度が、カーブや交差点の近くでさらに制限されることは良くあることです。


もう15年ほど前になりますが、USの地方国道を夜中に走っていた時のことです。日本に比べて路肩が広いため楽に走ることができる反面、周りが真っ暗ですから、道路がどこまであるのかを注意していなければなりませんでした。


センターラインが消えかかっていたため、カーブの手前にある右カーブか左カーブを示す矢印の標識を頼りにしました。矢印の下にはカーブでの制限速度が書かれています。ある所で州境を越えてから、道路はそれまでと同じように続いているのですが、何かが変です。


カーブの途中でブレーキを踏まなければ、カーブを曲がりきれないのです。それまでは、カーブの手前にある制限速度を10マイルぐらい上回っていても大丈夫だったのが、隣の州に入った途端、制限速度まで速度を落とさなければ曲がりきれなくなったのです。


カーブにおける制限速度は、限界の速度にある程度の安全率を加味して決めるものでしょうが、隣同士の州においてさえ、限界速度や安全率の設定に差があったと言うことでしょう。それからは、カーブの制限速度を忠実に守って運転したことを覚えています。


高速道路でトラックやバスが転倒する事故があります。重心が高いこれらの車両は、車線変更のような左右に連続してハンドルを切る動作を急に行うと、いとも簡単に倒れてしまうそうです。


また、ヨーロッパでは高速道路にシカなどの大型動物が飛び出すことを想定して、新型車を認定する時、急激な連続ハンドル操作を伴う「エルクテスト」なるものが課せられています。ベンツのAクラスが当初見事に転倒したそうですが、意外と自動車の限界性能は低いものなのでしょう。


列車がカーブで速度超過で脱線したと言う事実。安全神話が崩壊したと言われています。カーブを曲がりきれなかったという、もっとも基本的な運転技術に未熟さが残っていたのかもしれません。


「脱線はしないものだ」から「脱線するかもしれない」という意識の変化が、重要な意味を持つように思います。


(私もそろそろ振り替え輸送に疲れてきました。)