さすがにパーム系サイトは、アップル情報が早いですね。既にたくさんのサイトで紹介されていますが、アップルがついにインテル製プロセッサーを採用することになるそうです。
これで、ほとんど全てのパソコンのMPUはインテル製となり、片やほとんどのゲーム機がIBM製MPUを採用するという棲み分けが完成することになります。パソコンとゲーム機がそれぞれ独自の進歩を遂げるためには、いずれこうなる運命だったのかも知れません。
パソコンとゲーム機に要求されるプロセッサーの要求性能はかなり異なりますから、パソコンに特化したインテル製MPUの方が、あらゆる面で使いよさがあるのでしょう。しかし、結果としてMac
OSがWindowsと似てくることは避けてもらいたいものです。
汎用品であるDRAMの世界では、高いシェアを確保した企業以外は長らく苦戦を続けてきました。同じものを競い合って製造する場合は、生産規模を拡大したものが勝者になるのです。
パソコンのMPUも汎用LSIですから、ひとつのパーツを如何に多くの機器に搭載することができるかで製品の優劣が決まります。アップル1社にMPUを供給し続けることは、そもそも無理があったのかもしれません。
汎用品としてのMPUが、ひとつのものに集約されていくと言うのは、考えようによっては昔のビデオ規格と同じであると言えます。すなわち、最初は複数の規格が勢力を拮抗させていても、いつかは強いものがひとつだけ残っているのです。
ビデオテープは「メディア」と呼ばれますが、MPUもひとつの世界を築いている点において「メディア」と考える事ができるかも知れません。パソコンのOSも同様にメディアであると考えるならば、いずれはひとつになってしまうと言うのは、いささか早計でしょうか?
さて、パソコンのMPUがインテルに統一されたと言っても、それは汎用品の話です。おそらくMPUの数としては、MPUコアとしてLSIに搭載(エンベッド)されているものの方が、圧倒的に多いでしょう。
今のデジタル家電と言われるものには、軽く10個ぐらいはMPUが搭載されているでしょうし、その中には32ビットの高速MPUも含まれています。
カスタマイズされたチップの中には、MPUコアを始め各種演算器やデータバス、デジタル・アナログ・コンバーターやDRAMなど、ありとあらゆる電子回路がひとつのチップとして集積されているのです。
今はアップルがMPUをインテル製に変更することがニュースになりますが、パソコンのMPUがいつの間にかマザーボードから消えてしまうのも、それ程遠くはないかも知れません。