239.ハロウィーン雑感 (2003/10/31)

今日はハロウィーンなのですね。日本でも時々カボチャが飾ってあったりして、クリスマスのようにだんだんと一般的になってきているようです。


日本で言えばお盆に当たりますから、それほど賑やかなお祭りではないはずですが、そこはアメリカ人の事、面白くする術は心得ています。特に子供たちには格好のコスプレ大会の機会ですから、何日も前からどんなコスチュームにするか、真剣に悩んでいます。


カボチャのランタンは、なかなか骨の折れる物で、ナイフで顔をくり抜くのは簡単ですが、その前にカボチャの中身をスプーンで取り出さなければなりません。種の部分は綿のような物の中に種があるだけですから簡単に出せますが、そのままでは肉厚が厚いため、うまく顔の形にくり抜くことはできません。


そこで、スプーンで削りながら肉厚を薄くするのですが、カボチャといっても食用ではないため結構硬く、そう簡単には削ることができません。小一時間ぐらいカボチャと格闘して、やっと顔をカービングできるところまでたどり着きます。


種は、フライパンで炒めれば食べることができるようです。ひまわりの種に似た感じですが、それほどおいしいとは思いません。実のほうも、カボチャパイにでもなればいいのですが、これは捨てるしかないようです。


そうこうして、やっとジャッコウランタンが完成します。中にロウソクを入れて、ハロウィーンの当日、"Trick or Treat!"に来る子供たちを、玄関先で迎えることになります。


最近は、どこに行っても物騒ですから、子供だけで行くことは許されず、必ず親が付いて行きます。一時、子供がもらったお菓子の中に、毒が入れられていたことがあり、どこの家にでも勝手に行って言い訳ではないようです。


親が付いていき、この家の人は安心だとか、ここの人は子供好きだ、などと確認しながら子供に行っても良い家を指図します。


また、子供が来ることを好まない家もあり、その場合は明かりを消して、ハロウィーンの飾りつけもしていないようです。このような場合、親は「この家の人は子供に来て欲しくなさそうだ」、と言って子供に次の家を促します。


田舎に行くと、山のハイキングコースに野外のお化け屋敷のような物を設けて、子供たち怖い話を聞かせたり、お化けの首が空中に舞っている出し物を見せたりします。普段はハイキングコースでも、夜になると真っ暗になりますから、なかなか迫力があります。


日本では、ハロウィーンもクリスマスもどちらも同じように楽しみますが、USではハロウィーンは子供の物、クリスマスは家族の物と決まっているようです。


そういう意味では、ハロウィーンは子供が主役になれる唯一の日ですから、張り切って"Trick or Treat!"と叫びながら家々を駆け回るのです。