485.独自ドメインを考える1: メリットとデメリット (2005/03/15)

1月末に当サイトが独自ドメインに移行して2ヶ月近く経ちました。


別に独自ドメインになったからと言って、アクセスが増えたわけでも、頂くコメントが増えたわけでもありません。ですから、ここで特に独自ドメインを皆さんにお勧めるするつもりはありません。


ただ、独自ドメインを取ってみようかと思っておられる方に、少しばかりの情報を提供することができれば良いなと思い、まとめてみる事にしました。


さて、独自ドメインは、オリジナルドメインとも呼ばれていますが、世界中に2つと同じものがなく、一度取得すれば一生使い続けることができると言われています。(もちろんインターネットやDNSが存続し続ければの話ですが。)


ドメイン名は、早く取得したものに使用する権利が与えられるため、人気のある名前は既に取得されていたり、あるいはオークションで高い値段で売られているものもあります。


独自ドメインのメリットは、プロバイダーが変わってもサイトやメールのアドレスが変わらないということや、覚えやすい名前や好きな名前を選ぶことができると言うことが、よく言われています。


デメリットは、費用かかかると言うことと、ドメインの所有者情報が公開されてしまうということがあります。ただ、これらのデメリットも、最近ではあまり意識しないで済むようになって来ました。


まず費用に関してですが、以前に比べればドメインの取得や管理は、格段に安くなってきました。取り扱い業者によって価格に大きな違いがありますが、一番安いものは1年で800円ぐらいからあります。


次に所有者情報とは、ドメインの所有者の住所電話番号メールアドレスなどを指します。ドメインの登録者の権利を明確にするための登記的な意味合いがあり、匿名やウソの情報を使っていることが判明した場合、ドメインの登録が抹消される可能性があります。


しかしこれに関しても、個人情報を公開する代わりに、ドメインの管理を依頼した業者の住所や電話番号を公開すると言うオプションが提供されることが多くなってきました。つまり、ドメイン取得におけるデメリットは、ほぼなくなったと言えるでしょう。


数年前の古いデータですが、個人で運営されているウェブサイトのうち、独自ドメインを使っているのは、約2割だったと言われています。


しかし、最近個人でのドメインを取得が増加傾向にあり、またこの傾向は、世界中で同時に進行しているようです。


ドメイン自体が商品としての市場を形成し、世界をひとつのマーケットとしたドメイン間の競合が始まっています。各ドメインのレジストリは、価格サポート体制をより魅力あるものにして、世界中のユーザーを取り込もうとしています。


今日本では携帯メールが普及していますが、一部では既に独自ドメインを使ったメール配信サービスが始まっています。携帯電話を変更するたびにメールアドレスを変える煩わしさから開放されたい人には、独自ドメインを使った携帯メールアドレスは、是非欲しいサービスとなるでしょう。


今後日本では、個人でドメインを取得する人が、爆発的に増える可能性があるのではないでしょうか?

484.教室に生きた経済が入ってくる (2005/03/15)

3月12日に第5回日経Stockリーグの表彰式があったそうです。Stockリーグとは、中学生、高校生、大学生を対象とした株式学習コンテストで、1チーム3-5名で経済を学び考え、体験するものです。


第5回の参加者は計7,577名1,917チームに及びます。株式投資の基本的な考え方の「長期保有」「分散投資」を理解するために、500万円の仮想株式投資権が与えられ、各々決めた投資テーマに沿った複数の企業の株を、インターネットを使って実際の株価で仮想的に購入します。一定期間が終了した時点で、株による利益の順位がチームごとに発表されます。


審査は単に株による利益が高かったかどうかではなくて、株式投資に対する理解、ポートフォリオの独創性、表現力・文章力、熱意、論理性などが総合的に判断されます。


主催・後援には、日本経済新聞社文部科学省金融庁が名を連ね、最優秀賞のチームはメンバー全員が米国研修旅行に招待されます。


中学生から大学生までが、同じ条件で独創性を競い合うのもユニークですし、これほど生きた経済を学ぶことができる機会はめったにないでしょう。


教室での教育は、過去にこだわりすぎる嫌いがあります。過去の経験を教科書で学ぶことは、確かに重要なことですが、ともすれば化石のような古い知識考え方を押し付けてしまう可能性があります。


ある程度のルールを知らなければならない「国語」や「算数」(数学)とは異なり、「社会」や「理科」はダイナミックに変化します。特に「社会」は人間の日々の営みがテーマですから、社会構造や価値観、自然現象から大きく影響を受けます。


そして、知識や学問としての「社会」には、過去と現在を正しく認識することによって将来を予測し、それを望まれる形に近づけていくことが求められています。


社会活動のひとつである経済を、生きた教材にして学んだ1,917チームから選ばれた入賞レポートは、どれも力作ばかりで、たくさんの若いアイディアで溢れています。


ひょっとしたら、その中にパーム復活のヒントが隠されているかもしれません。