少しその他のccTLDについて触れてみたいと思います。
ccTLDにはその国・地域に属していなければ登録できないものがありますが、外貨獲得を目的として、制限なしに開放されているものもあります。
有名なところでは、オーストラリア領ココス諸島の".cc"や、南太平洋のツバル国の".tv"などがあります。特に".tv"ドメインは、テレビ局をイメージしやすいため日本でも人気があるようです。
またドイツの".de"の登録数が、2005年2月28日に8,457,501に達したそうですが、ドイツ語表記であるウムラウト(Umlaut)を使った国際ドメイン名によって、ドメイン登録を大きく増やしているそうです。日本語ドメインだけでなく、世界中で国際ドメイン名が広まってきています。
さて、面白いトップレベルドメインだからと言って飛びつくと、いつの間にかサポートが中止されていたと言うことも、実際にあるようです。
あるいは、gTLDのひとつである".org"でサポートされていた国際ドメイン名の"日本語.org"が、レジストリの更新に伴い一斉に抹消されそうになったことがあります。せっかく苦労してドメインを手に入れても、このようなことがあればあっという間に消滅してしまいますから、レジストリの動向は重要です。
ドメイン名は、一度取得すると更新さえ怠らなければ、インターネットが存続する限り永遠に使い続けることができますが、これにはドメインのレジストリが、安定したサポートを提供できるかどうかが鍵を握っています。
gTLDのひとつである".net"のレジストリが、現在の米国VeriSignの契約満了に伴い更新されます。世界中から5社が候補に上がっており、3月28日には後継レジストリが発表されることになっています。候補の中には、日本の".jp"レジストリであるJPRSによる合弁会社も含まれています。
レジストリが入れ替わると、登録・管理費用が変更される可能性がありますし、サーポートが改善・改悪されたりすることもあるでしょう。また、特定のレジストリによる、ドメイン・マーケットの支配力に影響を及ぼすかもしれません。".net"の後継レジストリの発表に注目したいと思います。
さて、ドメイン取得と管理の費用ですが、ここ数年でかなり下がってきているようです。gTLDの".com"などで、安いレジストラで年間800円から1000円ぐらい、高いところでは3000円から5000円ぐらいでしょうか。ccTLDの".jp"は、年間3000円から8000円と言ったところです。
汎用JPドメインの登録料の卸値が、昨年末に年間500円程下がりましたし、今年末には更新料が下げられる予定です。このようにドメインの登録・管理料は常に変動しますから、ドメインの取得を考えている場合は、最新の情報を知っておくと良いでしょう。
今見渡した中で一番安かったのは、「ムームードメイン」の".co.uk"と".org.uk"の660円(税込み693円)でしょうか。この660円は、「ムームー」の名前の由来にもなっています。
".uk"は、イギリスのccTLDですから、特にイギリスやヨーロッパに関連するサイトを運営するには、安く取得でき、相応しいドメイン名と言えるでしょう。
最近では、YAHOO!やMSN、infoseekなどのポータルサイトがサポートする独自ドメイン取得サービスがあります。ただ、別の代行業者と提携しているためか、比較的費用が高いように思います。
また、独自ドメイン取得料込みで提供されているレンタルサーバーも、手続きが簡単になるメリットはあっても、費用的には決して安くはないようです。
ドメイン取得・管理費の点では、「ムームードメイン」、「リンククラブ」、「バリュードメイン」あたりがお手ごろと言えるでしょうか。
ドメイン取得の際に確認しておかなければならないことは、その登録代行業者に依頼した場合、一般に公開されているドメインの登録者情報に、個人情報を掲載しないようにする事が可能であるかどうかという事です。
いずれにしても、長期に渡って安心してドメインの管理を任せることが出来るレジストラを探すことが、重要だと思います。
では次回は、ドメイン名の決め方について考えてみたいと思います。