377.本当のプログラマーはキッシュを食べない2: キッシュって何? (2004/08/26)

Real programmers don’t eat quiche. Real programmers
don’t even know how to SPELL quiche!


本当のプログラマーについて知るためには、キッシュなる食べ物がどんなものであるかを知っておかなければなりません。


最近はしゃれたレストランのメニューにもありますからご存知の方も多いと思いますが、タルトの一種と言われているように、一見ケーキのように見えますし、プリンのようにも見えます。しかし、お菓子の類ではないので、食べた時に違和感を感じる方もいらっしゃるでしょう。


溶いた卵によって固まると言うことから、日本の茶碗蒸しに近いかも知れません。中の具としてハムやほうれん草が入りますし、クリームを使って濃厚な味にしますから、見た目よりも栄養満点です。


フランスのアルザス地方の料理とされていますが、そのオリジナルはドイツ料理にあるそうです。そう言えば伝統的なドイツパンの店で売っていることがありますし、ポットラック(食材持ち寄りのパーティー)でキッシュを持ってくるのは、ドイツ人と相場が決まっています。


さて、本当のプログラマーの食生活に関しては、同じ文章の中に様々な記述があるのですが、基本的には自動販売機で売っているもの、例えばポップコーンを好むそうです。


インスタントのポップコーンは、普通は電子レンジで作るのですが、本当のプログラマーはCPUの上に乗せると言います。はじける音を聞けば、どのジョブが走っているかが判るそうです。


本当のプログラマーは自動販売機で売っているものしか食べないので、ランチバッグを職場に持って来たりはしないそうです。キッシュは自動販売機では売っていない、だから本当のプログラマーはキッシュを食べないそうです。


では、本当のプログラマーのプログラミングを覗いてみましょう。

376.本当のプログラマーはキッシュを食べない1: かつてはプログラマーだった! (2004/08/25)

初めてパームを手にした時誰もが必ずするように、私もWEBに溢れるパームソフトやDOCを探し回った時期がありました。探せばいくらでもすばらしいソフトウェアに出会えますから、本当に宝の山のようでした。


その時見つけたDOCの中で今でも強く印象に残っているのが、海外サイトで見つけた、"Real Programmers Don’t Eat Quiche"と言うものでした。


パームのサイトで見つけたものですから、てっきりパームの業界の中だけで知られた文章だと思っていたのですが、実は偶然DOCになっていただけで、ソフトウェア業界では有名な1983年に発表された論文だったと言うことに、最近になってやっと気付きました。


思えば、私が今の会社に入った時はプログラマーでした。当時、エンジニアの仲間では、ソフトウェアハードウェアより下に見られていました。


何せ、ソフトウェアはハードウェアの付属品(おまけ)と考えられていた時代です。今でこそマイクロソフトが一世を風靡していますが、昔はソフトウェアだけで商売している会社なんて無かったのです。


本当のプログラマーだったかどうかは分かりませんが、昔は確かに文章を機械語16進数で書いている人がいましたし、あるいは会話の中に使われる動詞のほとんどが、「シフトする」とか「ストアする」などの命令語に置き換わっている人もいました。職人のようなプログラマーがまだ多く存在した時代だったのです。


その頃はコンピューターは、誰にでも使える代物ではありませんでした。しかし今では、ソフトウェア技術が発達したお陰で、エンジニアに限らず子どもから大人まで、性別・職種に関わらず何らかのソフトウェアを作成したり、実行したりできるようになりました。


今から読み返せば、時代背景が変わってしまってピンと来ないものもありますが、なかなか的を得たおもしろい記述もあります。いくつかピックアップして、一緒に本当のプログラマーがどんな人たちか想像してみませんか?

375.高校野球 (2004/08/24)

アテネオリンピックの野球競技で、プロ選手を集めて金メダルを目指した日本チームがオーストラリアチームに2度も跳ね返され、金メダルの望みを絶たれたそうです。


金メダルを獲って日本のプロ野球の人気を呼び戻したかったところですが、これでは逆にプロ野球の人気低迷に拍車をかける事になりかねません。


シドニーオリンピックで負けた時は、プロ・アマの混成チームだったことが敗因の一つであるとされました。そこで、今回はプロ選手だけで編成したチームで臨んだのですが、そう簡単には金メダルを獲らせてもらえなかったようです。


またオーストラリアチームのリリーフで活躍したのが、阪神のウィリアムスだったというのも皮肉な話しではありませんか。野球がオリンピックの正式種目になってからは、大会ごとに各国がレベルアップをしているようです。


確かに一発勝負の大舞台ですから、実力だけではなく運にも左右されるでしょうが、「運も実力のうち」と言います。そもそもだらだらと長いペナントレースを戦っている日本のプロ野球には、オリンピックのような短期決戦の大会は、向いていないのかも知れません。


一方の高校野球は、オリンピック開催中で国内スポーツが夏休み状態の中、多くの入場者を集めたようです。また中継放送がオリンピックと時間が重ならなかったため、視聴率もかなり高かったようです。


私もほとんど30年ぶりに甲子園球場に足を運びました。その昔は1シーズンに必ず数日は朝から晩まで試合を観戦したものですが、持参したラジオのプラスチックが溶けてしまうぐらい日差しが強かったことを覚えています。夏の甲子園と言えばかち割りが名物でしたが、最近は普通のかき氷になってしまったようです。


地元の出場校を応援しに行ったのですが、1回戦で負けてしまいました。あっけなく負けてしまったように感じますが、選手にとっては長い地方大会を勝ち進み、ついに甲子園で負けてしまったと言うことなのでしょう。今大会は、北海道に史上初の優勝旗をもたらし幕を閉じました。


そして負けたチームの選手が甲子園の土を持ち帰るのは、今も昔も変わらないようです。



参加チームの中で

 たったの一度も負けないチームは

ひとつだけ

 でも多分君は知ってる

敗れて消えたチームも

 負けた回数は

たったの一度だけだって事をね



さだまさし

「甲子園」より抜粋 

374.競輪はスポーツだ! (2004/08/22)

アテネオリンピックの自転車種目チームスプリントで、自転車競技では日本初のメダルとなる銀メダルを獲得したそうです。日本チームの快進撃が続く今大会の中でも、特筆すべきものでしょう。


他の競合チームは、ほとんどがヨーロッパの国々でした。自転車競技と言えば、USでマウンテンバイクが盛んであることを除けば、ヨーロッパが名実共に本場と言えます。


日本のシマノ製の自転車部品は世界に認められるすばらしい製品ですが、ヨーロッパ製の自転車部品には長い経験に裏付けされたノウハウが凝縮されており、そう簡単に超えることは出来ないようです。


その本場ヨーロッパの強豪たちと、まともに競い合った末に銀メダルを獲得したのですから、快挙と言っても良いと思います。


USに住んでいたとき、街中に整備されたサイクリングロードを自転車で走ったら気持ちが良いだろうと思い、街の自転車屋でバイクを買いました。ロードバイクとマウンテンバイクの中間のクロスバイクと呼ばれるものです。


USの自転車屋は、買った人にメインテナンスの講習会を開いたり、自転車のツアーを定期的に開催したりします。私が買った自転車屋では、マウンテンバイクのツアーしか開催していませんでした。


試しにクロスバイクで参加できるかと店長に聞くと、首を横に振って、


「まあ、すぐにパンクするだろうね。」

と言われてしまいました。


ところが家の近くにもう一軒自転車屋があり、そこではロードバイクで街中を走るツアーを土曜日の朝にやっていると言います。早速、土曜の朝に早起きして行ってみました。


いやー、まだオープンしていない自転車屋の前に集まってくる参加者を見て、止めておけば良かったと真剣に思いました。来るやつ来るやつ、みんなすごい脚です。もりもりの筋肉がピストンのように動いています。


しかも、乗っている自転車がどれもこれも速そうなロードバイクです。クロスバイクで来ているやつは1人もいません。


10人ほどの参加者が集まったところで、今日のコースの説明が始まります。どうも自転車屋の店員がリーダーのようです。早速見慣れない顔の、ブヨブヨの脚でクロスバイクに乗った私に声を掛けてくれます。


「初めて参加するようだが、付いて来られない場合は無理をせず、自分のペースで走ってください。道はまっすぐなので迷うことはないでしょう。」

さて、ツーリングが始まり、リーダーは最初のうちは私のペースを伺いながら最後尾を走ってくれましたが、1列で走っていた集団が丘や谷を越えるたびに順番が入れ替わり、さながらロードレースの様子を呈するようになってきました。


かなり行ったところでいったん集合。そこからしばらく、リーダーと雑談しながら併走します。


「ロードバイクでもなく、しかも初参加で(ブヨブヨの脚で)良くここまで付いて来られたな。感心するよ。俺は知り合いが日本にいるから、日本の事はよく知っているんだ。ゲイシャ、フジヤマ、テンプラだろ?ところで、日本にはプロの自転車競技があってうらやましいな。

私は、日本にプロの自転車競技があると言われてもピンと来なかったので、何の事かと聞き返しました。


ケイリンの事だよ。日本にはケイリンと言うスポーツがあって、すばらしい選手がたくさんいると聞いている。

競輪がスポーツという認識は、私には全くありませんでした。あれはギャンブルであり、スポーツのフェアーな精神からはかなり遠いものだと思っていました。しかし、最近ではサッカーの結果に賞金を掛けるようになりましたから、スポーツと賭事は本質的に近いものなのかも知れません。


さてツアーに参加したおかげで、それからの私のバイクの巡航速度は、格段に速くなりました。速いペースにはそれなりのリズム感があり、逆に疲れが少ないのに気付いたのです。天気の良い日には会社までの10マイル程の道のりを自転車で行くのが爽快でした。(会社の階段では膝が笑ってましたが。)


アテネオリンピックで、日本の競輪選手が銀メダルを獲ったと言うニュースを見て、「競輪はやはりスポーツだったのだ!」、と改めて実感した次第です。

373.昆虫の異常な夏 (2004/08/20)

今年は夏になった途端、一斉にいろんな種類の蝉が鳴き始めて驚きました。全国各地で、アブラゼミとクマゼミとヒグラシが同時に鳴き始めたそうです。


特にヒグラシと言えば、涼しくなる夏の終わり頃に「カナカナカナ・・・」と響き渡るような声で鳴くはずだったのが、今年に限っては暑さの真っ盛りに鳴き始めたようです。


USでは17年周期で現れるセミが話題になっていましたが、昆虫の変化が通常の周期的なものなのか、あるいは異常気象などの影響によるものなのか、判断が難しいところです。


また今年の夏は、朝家の玄関先にクワガタムシが4回もやって来ました。中にはかなり大型のもので、全長が8センチに及ぶものもいました。ヒラタクワガタに似ていますが、それにしては少し大きすぎるようです。


そう言えばつい最近のテレビで、日本原産の甲虫類に異変が起こっている事を紹介していました。事の始まりは7・8年前に始まった、大型のカブトムシやクワガタムシ等の甲虫類ブームだそうです。


最初の頃は、カブトムシのつがいがペットショップなどで2万円ほどで売られていましたが、1999年に輸入が解禁され、南方系の大型の甲虫類が大量に輸入されてきました。


最初は南方系の甲虫類は日本の気候では自然に繁殖出来ず、野山に放たれたとしても自然に淘汰されると考えられていたそうです。


ところが、南方系のものでも2000メートルぐらいの高地に住むものは、充分日本の気候に対応できることが分かってきたそうです。そして日本原産の種と交雑を行った結果、雑種が自然に生息しているものの中で、かなりの比率を占めるようになってきたそうです。そう言えば、映画「ジェラシック・パーク」でも同じような話しがありました。


我が家に飛んできたクワガタムシも、日本のヒラタクワガタなどに比べると肩幅が異常に大きく、外国産大型クワガタのDNAを引き継いでいるのではないかと思われます。


輸入された昆虫類は、ペットとして家の中で飼われているだけなら良いのですが、生きたまま自然界に放つと自然環境を破壊していきます。


農業用途に輸入されるも、生態系に及ぼす影響が思ったより深刻であることが判ってきていますし、湖で問題になっているブラックバスも、多くの日本原産の魚の存続を脅かしています。


工業製品の場合ならば、例えばビデオテープがDVDに置き換わったとしても、それは進化したのだと片づけることが出来ますが、生態系の場合は食物連鎖のどこかが失われてしまう可能性があります。つまり生態系への影響は、進化ではなく必ず破壊になるのです。


特に食物連鎖の下位に位置する生物の生態は、必ず上位に位置するほ乳類の生態に影響を与えます。食物連鎖の最上位に私たちがいると考えれば、人類の将来を脅かす事態になることも考えられます。


生態系のメカニズムには、まだ解っていないことがたくさんあります。一度破壊された生態系は、容易には元に戻せないのです。