328.Palm Day Osakaに学ぶこと (2004/03/25)

衝撃の体験レポートとでも言うのでしょうか?妙に生々しい報告がちん様から発表されています。


その中で、あのちん様に「あこがれ」とまで言っていただいたのは、誠にもって恐縮するほどうれしいことなのではありますが、微妙やら肛門やら括約筋辺りに登場した関係上、何となく私が座薬になってしまったような錯覚に陥っております。それはそれで面白いかもしれません。


さて、大阪で初めて開催されたパーム・ユーザーの集いも大成功に終わったわけですが、皆さんのレポートを読ませていただくと、これまで東京で開催されたオフ会とは違ったところがあったようです。


例えば、オフ会に私も含めて初参加の人が多かったと言うことがあります。半分近くの人が初めての参加という事ですから、パームユーザーの輪を広げる事にPalm Day Osakaが大きく貢献した事になるでしょう。


大阪で初開催であったことで、これまでオフ会に行きづらかった人が参加できたことや、会場でTH55の所有者が多かった事から、新しくパームを使い始めた人が多いと言うことがあるのかもしれません。


また、会場にたくさんのお子様方が来られていたことも珍しいことのようです。Zireをじゃんけんで獲得されたので特に目立ってしまいましたが、小学生がパームを使いこなすようになれば、パームユーザーとして今後どんどんオフ会に子どもが進出することもあり得るでしょう。


以前、「66.パームプロモーションビデオ企画(番外編)3: 小学生編」でも書きましたが、今の小学生にはパームのようなハンディ電子機器を使いこなす素養が身に付いています。ゲーム機としてのパームからPIMとしての利用に発展させて行けば、自然とパームの世界に入っていけるのではないでしょうか?


「69.プロモーションビデオ企画(番外編): あとがき」に書いたように、クリエのパッケージとして"My
First CLIE"シリーズを新入学シーズンに売り込むというのも、そろそろトライしてみても良いのではないでしょうか、ソニーさん?


また近い将来、このようなオフ会に中学生や高校生のユーザーが、新作ソフトの紹介に現れても不思議ではありません。


よく子どもは大人の真似をしたがります。幼稚園ぐらいになれば、携帯電話のおもちゃを欲しがるでしょう。ではなぜ携帯電話は欲しがるのに、パームを欲しがらないのでしょうか?おそらくそれは、子どもの周りでパームを使っている大人がほとんどいないからではないでしょうか?


子どもたちがパームを使うようになるためには、子どもがよく見る大人たちがパームを使う必要があるのです。例えば、小学校の先生がパームを使いこなしていれば、子どもたちはその凛々しい姿に、きっと真似をしたくなるでしょう。


いつか特集を組んで、小学校の先生方にパームを普及させる方法を考えてみたいと思います。


話しを戻しますが、それにしてもちん様にPalm Dayの会場でご挨拶したとき、予想以上にクールニヒルな感じを受けたのですが、その理由が分かりました。


よく、奥歯がはさまったような口ぶり」と言いますが、肛門座薬がはさまったような口ぶり」ニヒル格好いいと知ったからには、真似をしたくなる人も多いのではないでしょうか?(ん、いない?)

327.Palm Day Osakaから帰って来て (2004/03/22)

いや、とっくの昔に帰っていますが、出遅れのレポートをそれらしく見せるために、今帰ってきたふりをしています。


各サイトで既に多くのレポートが発表されてますので、今更取り立ててご報告することもございませんので、全く個人的な感想文を書かせていただきます。


とにもかくにも、哲太郎さん瓜生さんをはじめスタッフの皆様の、ご尽力に感謝いたします。成功に導くために、数多くの打ち合わせメールのやり取りがあったのは当然でしょうが、形として残っていないような試行錯誤企画アイディアの創出と言った部分にも、多くの時間と労力を惜しみなく費やされた結果が、多くの参加者に満足された結果に結びついたのだと思います。どうもお疲れさまでした。


1次会の大半は、前方で力のこもったデモが続いている中、後ろのテーブルで私と同じく初オフ会参加のやまちゃんさんと、熱のこもった議論を致しておりました。途中、喫煙休憩に来られた瓜生さんとマサ村上さんにお声を掛けさせていただき、失礼を致しました。


また、ちんさんには早々にご挨拶に参りました。エアーボンチの声の感じから吉田拓郎をイメージしていたのですが、もっと垢抜けておられました。繊細さとインテリさが手塚治虫氏に近いものを感じました。


やまちゃんさんと名刺交換したのですが、m100からの送信に失敗しめげてしまい、1次会ではその後名刺交換はしませんでしたが、エレベーターの前でぼっちさんと交換をさせていただき、ありがとうございました。


2次会は、やまちゃんさん、とらじろうさんはせがわ(あ)さんとテーブルを囲み、いろいろと話しをさせていただきました。みなさんなかなか味わいのあるすばらしいお話をされるので、いちいち聞き入ってしまうのでした。


Upupさんには、かなり年齢的なことを追求されてしまいました。どうも私の文章に若さを感じられないそうです。(そりゃ若くないから仕方ありませんが、、、) まあ、同世代と言うことでこれからもよろしくお願いします。


気がつくと、いくつものクレードルをテーブルに並べてデモを始めている、SANAIさんが横におられました。なんだか「これはPDFだから、ハードウェアではなくソフトウェアなんだ!」、とかおっしゃってました。体の中を酒が回りながら、体はテーブルを回っておられる様子でした。


結局2次会でお暇させていただきましたが、ふふふさんにもご挨拶をと思っていたのですが、2次会には来られなかったそうで残念です。次回のオフ会の課題とさせていただきます。


それでは、このようなすばらしい出会いの機会を提供していただいたスタッフの方々にもう一度感謝し、さらなるパーム・コミュニティーの発展に乾杯!!(まだ飲んでいるのか?)

326.パームと宇宙大作戦 (2004/03/17)


宇宙-それは人類に残された最後の開拓地である。


そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。


これは、人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った


宇宙船U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である。


(宇宙大作戦 ナレーションより)



パルマガ機長さんが、「宇宙大作戦の影響」と題して2つの記事を紹介しておられます。23世紀の未来を描いたSF番組に登場するいくつかの機器が、既に現実のものとなっていると説明しています。


「宇宙大作戦」と言うのは、テレビ・映画でシリーズ化された宇宙をテーマにした冒険物語です。映画でも「スタートレック」シリーズとして、続編が次々と製作されました。私がテレビで見ていたのは深夜に再放送をしていた頃で、もう30年近く前になりますが、今でも印象に残っている放送は内容まで覚えています。


今、私達の身の回りには、携帯電話平面テレビ、あるいはDVD等のメディア等が溢れています。これらは、宇宙大作戦の中で未来的なものとして登場していたものです。23世紀の話しとして作られた未来の機器が、もう既に日常生活の中に溶け込んでいます。


パームの開発者が、宇宙大作戦に登場する機器をモチーフに、パームのユーザーインターフェースを開発したという話を聞き、なるほどと思いました。なぜなら、私が初めてパームを手にした時真っ先に思い浮かべたのが、宇宙大作戦に出てくる「コミュニケーター」だったからです。


「カークよりエンタープライズ」でお馴染みのトランシーバーですが、このアンテナ部分がパームのフリップカバーと似ているのです。また、パームを手に入れてしばらくは、娯楽系のパームウェアを探しまくったのですが、宇宙大作戦で登場する「トライコーダー」ソフトなどに興味を持ったものです。


さて、機長さんが2番目に紹介されておられるSFGateの記事の最後に、Rob Haitani氏の言葉が掲載されています。宇宙大作戦が様々な人種を同等に扱った先見性を指摘しておられます。アジア系やアフリカ系の乗組員がブリッジの要員として活躍する事は、当時としては珍しい事だったのかもしれません。


最もバルカン星人までが登場するのですから、地球人が全てアメリカ人だけで構成されているのも無理があったのかもしれません。


アジア系と言えば、宇宙船エンタープライズの中心的乗組員として、「ミスター加藤」がお馴染みですが、演じている俳優のジョージ・タケイ氏が、USのテレビ番組のインタビューに出ているのを見たことがあります。


彼はまだ若い頃、軽いしゃべり口調コミカルな役をやっていたそうです。高い声を出してはしゃぎ回っていたそうですが、あまり売れなかったそうです。


そこで考えを180度変えて、まず低い声にして渋い雰囲気を醸し出すようにしてみたそうです。そうするとこれが意外に受けたそうで、宇宙大作戦でのはまり役も手に入れ、ついには映画で宇宙船の船長にまで上り詰める事になるのです。


さて、ここまででお解りのように、私は少なからず宇宙大作戦のファンである訳ですが、実は当サイトの名前は、開設当初は"PalmTrotter"ではなく、"PalmTrek"だったのです。ところが、この名前で既にチェコの方がサイトを持っておられたので、2週間ほどで今の名前に変更したという経緯があります。


パームと宇宙大作戦は、切っても切れない関係にあると言うことを、再認識した次第です。

325.シフトレンズ (2004/03/13)

ヨドバシカメラが発行している全取り扱い商品のカタログを見ていて、ふと液晶プロジェクターのページに目が止まりました。「なになに、この製品にはシフトレンズを搭載しているので、映写スクリーンとプロジェクターの位置を自由に設定できるとな、、、」


本来、歪みなく画像をスクリーンに投影しようとすれば、スクリーンの正面にプロジェクターをまっすぐに配置しなければなりません。すなわち、映写レンズの光軸(レンズの中心を貫く直線)が、スクリーンの中心を垂直に交わるようにならなければ、画像に歪みが生じます。


実際は、このように配置することは困難であり、スクリーンの中心より下から投影することが多くなりますが、その場合長方形に投影されるべきものが台形になってしまうのです。


最新のプロジェクターに搭載されたシフトレンズを使うと、スクリーンとプロジェクターの位置関係を比較的自由に配置することができ、理想の位置からずれた場合でもシフトレンズを操作することによって、歪みのない画像を投影することができるようになります。


上下方向にずれた場合だけでなく、左右にずれた場合でも歪みなく投影することができる機種もあるようです。スクリーンとプロジェクターの設置位置に自由度が増えますから、部屋のレイアウトに合わせた投影位置を選ぶことができます。


このシフトレンズと言うものは、35mm一眼レフなどでも交換レンズとして用意されており、画像の歪みが許されない写真分野で活躍しています。


例えば、ある程度広い画角を持つレンズで、高層ビルなどを下から見上げて撮影すると、遠近感が強調されて上すぼみになってしまうことがあります。この場合、建物の両端の本来垂直線でなければならない外郭線が、曲がって写ることになります。


写真表現として、広角系のレンズで遠近感を誇張する手法として、デフォルメと言うのがありますが、建築写真などで建物が正しく表現されるためには、あくまで直線は直線に写っていなければなりません。


そこで、シフトレンズを使ってレンズの光軸を故意にずらして、デフォルメされて台形になってしまった高層ビルを、もとの長方形に戻してやるのです。


カメラにおける被写体とフィルムは、プロジェクターではスクリーンと液晶パネルに相当します。原画が、カメラは被写体でプロジェクターは液晶パネルであると言う違いはありますが、同じ仕組みで台形になるものを長方形に修正することができるのです。


シフトレンズは、光軸平行移動する事によって画像の歪みを修正するのですが、さらに光軸を傾けることができるレンズもあります。この方法はシフトに対してティルト(自動車のチルトハンドルと同じ)と言い、カメラの場合はレンズの光軸がフィルム面に対して垂直でなくなります。


また、一般的にシフトとティルトを含めレンズ光軸をずらすことを、「アオリ」と言います。


ティルトは、例えばポスターなどの大型風景写真で、至近距離から無限遠まで全てにピントを合わせる場合(パンフォーカス)に使います。一般的なカメラでは絞りを小さくすることにより、被写界深度を稼ぎ広い範囲のピントを合わせるのですが、小絞りによる回析現象や光量が減少するため、画質を低下させる場合があります。


ティルトを使うと、そのような悪影響無しにパンフォーカスを得ることができますので、本格的な風景写真には欠かせないテクニックになっています。


4×5インチや8×10インチのシートフィルムを使う大型ビューカメラでは、蛇腹を使って自由にレンズとフィルもの位置関係を設定できます。また、このような大型カメラには、多くの種類の大型カメラ用レンズを自由に選ぶことができます。


国産ではニコンのニッコール富士フィルムのフジノンがすばらしいレンズを供給していますし、世界最高峰のレンズとしては、シュナイダーのジンマーローデンシュトックのシロナーなどが特に有名です。


大型カメラのピント板を覗き、レンズのアオリを探りながら、1枚の風景写真を渾身の力を込めて「カシャッ!!」、と言うのもデジタル時代に逆行して面白いのですが、その前に大型カメラと大型レンズを持ち運ぶためには、助手の一人や二人を雇わなければなりませんね。(自分が助手になると言う手もあるか、、、)


324.レンジファインダー・デジタルカメラ (2004/03/11)

セイコーエプソンから新しくレンジファインダーを搭載したデジタルカメラが発表されました。これまでのM型ライカレンズを装着できると言うことで、優れたレンズと新しいデジタルカメラの融合を図ろうとしている意欲作のように見受けられます。


デジタルカメラとしては、液晶モニターを内蔵したコンパクトタイプのものが先行し、最近は一眼レフタイプのものが徐々に普及してきていますが、そこに本格的レンジファインダーカメラを引っ提げて、エプソンコシナが共同で高級デジタルカメラの市場の一角を狙おうとしているようです。


予想売価が30万円と言うことで、ライカのレンズを既に所有している、ハイ・アマチュアクラスをターゲットにしているのでしょう。


マウントの規格などの情報はライツ社から有償支給されているものと思われますから、レンズのヘリコイドと距離計の連携などの精度も十分に出ているものと期待します。


ただ、個人的には企画としては面白いと思いますが、そこまでしてレンジファインダーをデジタルカメラに採用する意味があるのか疑問に感じます。レンジファインダーの広角レンズ系での測距精度が優れている点や、露光の瞬間にファインダーの暗転がないことを、レンジファインダー採用の利点として上げられていますが、背面に液晶モニターを搭載している事からも分かるように、レンジファインダーはおまけ的要素が強いように思います。


さらに、レンジファインダーの視野率は85%しかなく、液晶モニターの99.7%に比べてかなり見劣りがします。確かに実像式のファインダーは明るく見やすいのは確かですが、それもライカM3に代表されるような優秀なファインダー光学系があってのことです。


ましてや、撮影レンズを通して確認するTTLが常識になっているデジタルカメラにおいて、今更レンジファインダーでもないような気がします。


ノスタルジックなライカレンズを、最新のデジタルカメラとして使ったら、どのような結像をするのかという興味を満たすには格好のカメラと言えますが、実用的にはあまりにもアンバランスではないでしょうか?


レンジファインダーにはレンジファインダーの良さがあり、デジタルカメラにはデジタルカメラの良さがあるのですが、今回の製品はそれらの良さの相乗効果があるとは思えず、奇をてらっただけという感じがします。


そもそもデジタルカメラにおいては、ファインダーは銀塩カメラほど重要な要素ではないと思います。デジタルカメラは、その特長を生かして銀塩カメラに出来なかった機能を盛り込んで行くべきだと思います。


敢えてファインダーでしか特徴を出せなかった銀塩カメラの後追いをするのではなく、デジタル技術を生かした、進歩性のあるカメラの方が夢があるのではないでしょうか?