177.感染症拡大中 (2003/08/21)

一昨日、会社のパソコンが感染しました。亜種と言われているやつです。これまで、Windows NT4.0(古い!)だったパソコンを、Windows XPにアップグレードしたとたんでした。


XPにしてから、ユーザー設定を確かめていた時に、ノートンウィルススキャンリアルタイムスキャンのエラーメッセージが出ました。NTの時には、最新のパッチを常に当てていたのですが、XPのアップグレードのCDは、最新のパッチの対応しておらず、アップグレードしたとたん脆弱性を露わにしてしまったようです。


そういえば、以前テレビの番組でお医者さんが、「人間が出すすべての液体は、感染性物質であると考えなくてはならない」と言われていたのですが、ネットワークにつながったパソコンにとっては、すべてのダウンロードされたデータソフトウェアメールは、感染性物質であると考えなければならないと言うことでしょう。


本物のウィルスも、最近は以前より増して繁殖してきているようで、エイズなどは若者の間ではかなりの勢いで蔓延して来ているそうです。人間もコンピューターもネットワーク時代になり、ますます感染症に対する心構えが必要になっているはずですが、実際の対応はかえってお粗末にさえなってきています。


Windowsの脆弱性が問われ初めてかなり時間がたちますが、一向に収束する気配さえないのは、脆弱性と言うよりもとから無防備であったと言うことでしょう。そろそろマイクロソフトも、根本的な対策を講じる振りでもしなければ、愛想を尽かされるかもしれません。


未来を描いた映画などでは、細菌戦争核戦争世界を滅ぼすものとして想定されているものが多いですが、パソコンやサーバーのコンピューターの世界を滅ぼすのは、コンピューター・ウィルスワームであるのかもしれません。


と言うか、いい加減攻撃されてから塞ぐのはやめて、すべての可能性のある脆弱さを、予め塞ぐことは出来ないものでしょうか?>B.G.様

176.エブリデー・ロー・プライスは定着するか? (2003/08/21)

日経ビジネス8月18日号の「ケーススタディー ―西友改革」というタイトルで、日本に進出するウォールマートのCEOのインタビュー記事が掲載されています。この中で、日本の競合する流通業との比較をしながら、ウォールマートの戦略について解説されています。


ウォールマートでなんと言っても有名なのは、EDLPと略される「エブリデー・ロー・プライス」というポリシーです。一定期間だけ安売り(セール)をするというのではなく、毎日最低価格で販売するというものです。他店より高い場合、広告を持参すれば差額を返却してくれる最低価格保証もあります。


毎日が最低価格でありますから、セール品やバーゲンなどもありません。目玉商品としてのセール品売れ残りの在庫処分などは、赤字覚悟でやる場合が多く、また商品の入荷量も大きく変動しますから、流通と製造の業者にとって望ましいものではありません。年間を通じてコンスタントに売る方法があれば、それに越したことはありません。


また、USでは返品にほとんど無条件で応じることが要求されますから、セールで同じ商品の値段を上げ下げすることによって、返品が増えるということも起こります。


同じような販売方針を持っているホーム・デポでも、セールは一切しません。ホームセンターという、あまり商品の入れ替わりがない業界ですから可能になるのでしょうが、定番商品を一年を通じて安定的に供給することによって、仕入れ価格を抑えようとしています。


買う側の立場でも、いつも同じ価格体系であったほうが安心できますし、セールで買いに行ったついでに余計なものを買ってしまうこともありません。


ところで、USのスーパーでの話になりますが、実際セール品を買う人は、ついでに何かを買って帰ることが多いそうです。あまりの安さに、それだけを目的に買い物に来たけれど、ひとつだけではレジに並ぶのがかっこ悪いか、あるいは物足りないのか、もうひとつ何かを買ってしまうそうです。


そのとき、セール品を買った人が、ついでに何を買ったかの統計をとってみると、意外なものがよく売れてたりするそうで、トイレットペーパーのセールでは、ビールが同時に売れやすいなどの傾向があったそうです。


そこで、セール品のトイレットペーパーの横に、ビールの箱を積み上げておくと、さらに売り上げが伸びたという話です。


さて、ウォールマートが進出した町では、競合相手であるKマートや、ハードウェアストアが撤退していきました。セールに頼った販売方法より、エブリデー・ロー・プライスに軍配が上がったということでしょうか。日本に、西友と組んで本格的に進出するウォールマートは、その販売戦略を日本で定着させることができるでしょうか?