115.科学雑誌のピンチ (2003/06/05)

科学雑誌の日本国内での発行部数が、ピーク時の3分の1になったと言う記事、「科学雑誌ピンチ 若者離れて部数はピークの3分の1」が、asahi.comに出ています。発行数のピークは1983年だったそうですが、それから年々減少してきて、ついに3分の1になってしまったと言うのです。現在の発行部数を、同じ人口あたりでUSと比較すると、13分の1になるそうです。


ノーベル賞人気で、将来科学者になりたいと言う小学生が多いとも言われていますが、努力しないでノーベル賞だけもらいたいと言うのなら困りものです。今後科学に興味を持って、科学雑誌を講読するようになることを期待したいですね。


最近、小学生の習い事として、これまでの塾や英会話教室だけでなく、理科の実験をグループでやらせるところがあるようです。一人前に白衣を着て実験をするので、親には何か賢いことをしているように見えて評判が良いようです。


小学校の理科で習うことを実験するのですから、本来は学校でやらなければならないことのように思えますが、授業時間の制限などで出来ない部分を、塾として提供していると言うことなのでしょう。


最近、ゆとり教育週5日制授業時間が減っており、各人が自由に好きなことを勉強できる時間を作っていると言うことですが、逆に国語力が足りないだとか、計算が苦手だとか、理科の観察が苦手だとか、英語も必要だとか、パソコン教育の導入だとか,それにも増してやらなければならないことが飛躍的に増えています。


ただでさえ授業についていけない子供がいると言うのに、授業時間を減らした上に、英語やパソコンをカリキュラムに加えたりしたら、消化不良どころか下痢になるのは目に見えています。もし、今までやっていなかった英語を小学校に導入するのなら、まず優先順位の低い学習を削って、時間的な余裕を作ってから導入しなければ、余計に落ちこぼれを作るだけになりかねません。


最近になって、全国の小学校、中学校、高校で、学習内容に自由度を持たせた学校が指定されており、特色のある学校造りを目指し始めましたが、うまくいくかどうかは、その学校の先生にかかっています。バクチ的な試みであるとも言えます。


指定を受けた学校では、教育指導に知恵を絞り、これまでの枠にとらわれずに独自性を出すことができます。優れた方法を提案・実施したケースがあれば、他の学校にも水平展開して行こうというものです。


それぞれの学校の独自性を出すと言えば良く聞こえますが、要するに今はどのようにしたらよいか分からないから何か考えてくれと言うことですから、効果が現れて学校教育が改善されるのには、まだまだ時間がかかりそうです。

114.専用パーム機はいかがですか?: 反省 (2003/06/03)

これまで、いくつか特集みたいな事をやってきましたが、今回のテーマほど失敗を実感したものはありません。いや、これまでも結論のない中途半端な内容が多かったことは、十分に承知しております。読んで頂いた皆さんが「つまらない」と呟かれるのを、幾度となく聞いておりました。しかし、今回は書いていて、自分で「つまらん」と思いました。


こんな訳の分からん専用パームなんて言っている間に、世間では怒涛の如く新製品が発表されていました。先輩諸氏のパームサイトで、唸るようなファーストレビューが紹介されている時に、「ブランド物のケースは如何ですか?」とは、甚だとんちんかんでありました。


新製品の発表ラッシュで、これほどパームを始めとしたPDA製品群が強化されている時期は、久しぶりではないかと思われます。ついに、PDA第3次普及期が到来するのではないか、とさえ予感させます。


パームのOSやハードウェアの進歩によって、手のひらサイズでかなりのことが出来るようになってきました。すべてをオールインワンにするのも便利かもしれませんが、煩雑になるからすべては要らないと言う人のためには、それぞれの用途で最適な性能と価格を実現する時が、やってきたような気がします。


そろそろPDAの進化の分岐点に、差し掛かったのかもしれません。そこで、4つの進化形に分類してみました。



  1. 一番目は、ネットワーク端末としてのPDA。つまり、インターネット接続やメール、あるいはIP電話も含めた、データのソースがネットワークの先にあるタイプ。無線通信アダプターが、重要な要素です。ネットワーク上にあるデータに、アクセスをすることに重点を置き、通信以外のハードウェアは、軽快な動作が必要です。シグマリオンが代表です。
  2. 二番目は、ノートパソコンを小型化したパームパソコン。ノートパソコンを、さらに技術の進歩によって小型化しようとするタイプ。CPUの高速化やディスクの大容量化が中心になります。パソコンで行っているアプリケーションを、PDAサイズで実現していきます。ポケットPC系が目指しているところでしょう。
  3. 三番目は、PIM機能を発展させていく電子手帳の完成型。こちらは、進化をすると言うより、PIMの機能を突き詰めていき、究極の手帳を目指します。シャープHPの新製品とPalm Zireが該当するでしょう。
  4. 四番目は、エンターテインメント端末。オーディオとビデオを、オンデマンドでネットワークからダウンロードしますが、あくまでプレイヤーとしてのハードウェアを重視します。iPodが代表ですが、CLIEもカバーしています。

これ以外にも、携帯電話、電子辞書、ポケットテレビ、ディジタルカメラやビデオカメラなど、PDA以外にも様々に発展しそうな機器がたくさんあります。PDAは、ある時は競合しながら、またある時は合体してパートナーとして、想像以上に違った形に発展していくかもしれません。切磋琢磨しながら、生き残っていったり、絶滅したり、正に恐竜の進化を見るようです。


私たちのパームも、何年もしてから、化石のように発掘されるのでしょうか?

113.専用パーム機はいかがですか?: ファッション編 (2003/06/02)

パームを手に入れると、ケースを同時に購入される方が多いようです。さらにブランド物のケースに入れると、一段と引き立つものです。


しかし、パーム本体のデザインがケースを想定したものでなければ、ボタンの操作性が悪くなったり、クレードルとの接続に問題があったり、トータルのデザイン性に統一性がなくなったりして、しっくり来ない場合も多いのではないでしょうか?


そこで、ブランド物のケースを使う為にパーム本体の外装デザインから、ブランドイメージに統一してみましょう。本体には、そのデザインブランドのロゴをあしらいます。


今回は、高級素材を使ったケースにしたいと思います。本体は、できるだけ薄型にして、軽く仕上げます。バイザーエッジのような感じでしょうか。表面は、アルミのヘアライン仕上げで、メタリックな感じにします。メタリックボディーと皮革の質感は、よく似合います。


ケースを作るのは、それぞれの分野で、多くの人に支持されているブランドです。


ルイ・ヴィトンの定番、モノグラムは、バッグや財布と合わせたコーディネイトが可能です。よく見ると、モノグラムの一画に、"Designed
for palm"と書かれています。若い女性なら、是非手にしたい逸品です。


アメリカ・コーチの定番は、キャメル色の皮革カジュアルにアレンジできます。もちろん、皮の裏側には、焼き印でpalmの文字があります。女性はもちろん、男性もお勧めできる、どこにでもフィットし、飽きの来ないデザインです。


最後は、濃いエンジ色のソメスサドル製のケースです。将来エルメスのような価値を持つかもしれません。男性にも女性にも、長く使い続けることができるでしょう。特に、年輩の方には高級感があり、年数を重ねるごとに手に馴染んでくる、なめしの良い皮の手触りは、今までにない愛着を持つことが出来るでしょう。


さあ、皆さんも飽きることのない、一生ものの道具を手に入れてみませんか?


などと言っていても、商売にならなければ話になりませんが、どなたか作ってくれないでしょうか?10万円ぐらいなら買おうとおっしゃる方はおられないでしょうか?ゴルフコンペの景品や、会社の記念行事の招待客への粗品にいかがですか?


粗品にしては高すぎる!ごもっともです。私も、買えないでしょうねぇ。

112.専用パーム機はいかがですか?: ステイタス編 (2003/06/01)

例えば腕時計について考えてみると、ピンからキリまでその値段に広がりがあります。ピンは数百万円いや数億円まで、キリは100円ショップで手に入る物まで。機能はと言えば基本的に時を刻むだけですから、100円のクォーツで充分なはずです。


100万円を越えるブランド時計のムーブメントが、実は1000円の部品が使われていたりするそうですから、値段は機能を維持するためのものではない場合もあるようです。


パームも、機能的に今のままで充分であると考えている人は、多いのではないでしょうか?特にPIMとして使いたい人には、基本的な機能を長く使い込んでいきたいと思われるのではないでしょうか?


これまでのような、新機能を売りにしてデザインも斬新さを訴える物ではなく、安心して長く使えるパームを企画してみました。目指すは、時計で言えばグランド・セイコーザ・シチズン辺り、カメラで言えば、ミノルタTC-1です。


コンセプト


長く使うためには、コロコロと変わる新技術は御法度です。この際、PIMに機能を限定しましょう。耐久性を高め、部品の保証を最低でも20年ぐらいにしたいところです。


想定するユーザーは、エグゼクティブ(ヤングかオールドかは問わない)の方、小物マニア(鞄や財布にこだわりを持つ人)の方、お金持ち(これ基本条件、自薦他薦問わず)の方です。


外装・デザイン


時計でもそうですが、外装の材質は非常に重要です。出来るだけ無垢の物にして、塗装やメッキは避けたいものです。


ステンレスも質の良い物には質感がありますし、アルミも深絞りにすると電磁波の漏洩を防ぐことが出来ます。しかし、耐久性や耐傷性を考え、表面処理をしたチタンを採用しましょう。


チタンは、普通はステンレスより少しくすんだ色になりますが、表面を貴金属によるスパッタリング処理をすることによって、ステンレスのポリッシングと同等の光沢と、より高い表面硬度を得ることが出来ます。


文字の表示には、レーザーによる刻印を使い、消えてしまうことを防ぎます。ボタン類には蛍光塗料を使って、暗いときの操作性を高めます。


無垢の素材は、塗装やメッキにおける劣化がなく、例え傷が付いたとしても長く使うほど風格を醸し出すことが出来ます。


液晶パネルのガラスには、傷が付きにくいサファイアガラスなどを使いたいところですが、製造工程上無理があるかもしれません。反射防止の為の多層膜コーティングは、必須でしょう。


性能・スペック


パームOSのバージョンは、安定した動作が出来れば何でもかまいません。ただしハイレゾ・カラーには、対応していなければならないでしょう。


CPUは、PIM機能に限定すれば、ドラゴンボール66Mhzでも良いですが、アーキテクチュアーとしては、ARM系の方が将来的に安定供給が出来るかもしれません。メモリーは16MBか32MBで充分でしょう。


液晶が、ハイレゾ・カラーは必要ですが、バックライトを含めて耐久性を考慮したいものです。


カードスロットも、あれば良いですが、あまり多くを期待をしてはいけません。


保守・メインテナンス


一番重要なのは、長く使えることです。充電池、液晶パネル、基板一式などは、補充部品として、長期にわたり供給できなければなりません。また、デスクトップなどのソフトウェアも、パソコンのOSごとにサポートされ続けなければなりません。


値段


どうせ飛ぶように売れるわけではありませんから、コストパフォーマンスを考える必要はありません。安いと、ステータス性がなくなりますから、時計やカメラの高級品と同じように、10万円ぐらいからとしておきましょう。


さて誰が作るか?


これが問題です。良いものを長く作る続けることに、意義を見い出す企業でなければなりません。ここは、ライカと組んでデジタルカメラを出しているパナソニックか、時計型のPDAを開発しているシチズン、あるいは高級カメラのノウハウを持つキャノンなどが、技術力やブランド力として申し分ないのですが、一度検討していただけないでしょうかねぇ。


さて、次回は最終回、「ファッション編」です。

111.専用パーム機はいかがですか?: ステイタス&ファッション編 予告 (2003/05/31)

さて、新しいパームが発売されて、そのスペックが自分の待ち望んでいたものだったりすると、購買意欲が湧いて来るものです。


「より高速になったCPUではアプリケーションが軽快に動くだろうな」


とか、


「より容量の増えたメモリーだったら今より多くのパームウェアやデータを持ち歩けるのにな」


などと考えていると、新しいパームをすぐにでも欲しくなってしまいます。


しかし、


「パームの性能は今のままで充分だが、もっと長くつきあえるパームが欲しい」


とか、


「持つことに喜びを感じるパームが欲しいな」


とか、


「持つ者のステータスを表現した大人のパームはないものか」


などという意見も、そろそろ出てくるのではないかと思います。


機能コストだけを考えていれば良いのではなく、趣味性のあるパームを持ちたいと考えておられる方は、意外と多いのではないでしょうか?


パームのすばらしさは分かっていて、日頃持ち歩きたいとは思っているが、胸ポケットから出すのが恥ずかしいとお考えの会社の役員さん。


電車でパームを使っていたら、すぐ横で塾帰りの小学生がゲームボーイをやり始めて、格好悪くなってパームを仕舞ったサラリーマン。


ファッションリーダーを自認し、全て高級ブランドで他人に差を付けているのに、なぜか携帯電話とパームだけは、差を付けられないとお嘆きのイケイケOLさん。


長い間お待たせしました。持つ喜び見せることの喜びをあなたに感じていただける究極のパーム、すなわち、UltimatePalm、明日発売です。