累計入場者数が目標の1500万人を突破して、総額500万円もの商品が振舞われたようです。
通常なら1500万人目が入場した時に入場ゲートでクス球が割られるところでしょうが、なんせ早朝から整理券目当てに必死に並んでいる人が大勢いますから、入場ゲートでの足止めは不可能と見たのでしょうか。
1500万人を突破した日に入場した人の入場券番号によって当選者を選び、さらに抽選場所に現れた当選者によって上位入選者を選ぶといった凝った方法が取られたようです。
万博を見て、おまけにプリウスや43インチのプラズマテレビが当たると言うことで、常連の中には狙っていた人もいたそうですが、それにしてもめぼしい商品の当選者のほとんどが愛知県の方だったと言うことに驚きました。
あれほど名古屋のホテルが満杯になっていようと、いかに新幹線名古屋駅の乗降客が増えていようと、入場者のほとんどは地元の方だったのでしょう。4回行けば元が取れる全期間入場券が、総入場者数を押し上げる要因のひとつであったのは間違いなさそうです。
さて、目標の入場者数は達成できたのですが、それはどちらかと言えば営業的な観点と言えるでしょう。「地球上の総てのいのちの持続可能な共生」を追求する愛・地球博でしたが、その目的は達成できたのでしょうか?
自然のもつすばらしい仕組みといのちの力に感動できたでしょうか?世界各地での自然とのつき合い方と知恵を学ぶことができたでしょうか?残念ながら、問題を提起するまでで終わっていたように思います。
それほど地球環境の問題は難しいと言うことなのかもしれません。なぜなら、これまでの人類の経済活動の多くを否定することになるからです。
確かに会場内のいたるところには、環境に配慮した設備を見つけることができます。パビリオンの前に無造作に置かれた大きな箱が燃料電池であったり、室温を一定に保つために植物を植えた屋根があったり、タクシーが自転車であったり。
涼を求めるために霧を噴出するのも、愛・地球博の特徴でしょう。それぞれは少しの効果しかなくても、いろいろと組み合わせることによって大きな効果を得ることができるかもしれません。
自然を取り戻すことは容易ではありません。そのために必要な方法も、私たちには明確ではありません。
しかし、愛・地球博を訪れた人たちが、その問題の大きさを知り、その問題の重要性を感じることができたとしたら、“EXPO 2005 AICHI,JAPAN”は成功したと言えるのではないでしょうか?
最後に、韓国館で上映されている3Dアニメーション、"TREE ROBO"の言葉で締めくくりたいと思います。
"Nature gives us another chance."