愛・地球博では、何と言っても企業パビリオンの人気が高く、インターネットによる事前予約や当日予約機、あるいは当日整理券の獲得は、至極困難になっています。
一方の外国館では、ゴンドラ型の乗り物で人気のあるドイツ館を除けば、待ち時間も概ね20分程度までと、比較的無理なく入館できる事もあり、いろいろなパビリオンを訪れることが出来ます。
アメリカ館は、映像による展示でありながら、座席が振動したり画面に合わせて風が吹いたり、あるいは雨が降ったりと、ディズニーランドのアトラクションのような楽しさが味わえます。セグウェイを使って展示の説明をしているのも、未来のクリーンな交通機関としての提案なのかも知れません。
韓国館は、その映像が賞を受けた事もあってなかなかの人気パビリオンです。映画が終わった時、あれほど拍手がわき起こるとは思いませんでした。お馴染みの特殊眼鏡を使った3Dアニメーション画像ですが、メッセージが明確に伝わって来ます。一部にオリジナリティーがないと言った批評があるようですが、短い時間でよくまとめられていると思います。
中国館は、各地の観光案内や最近のテクノロジーの紹介をするディスプレーと、中国楽器の演奏が中心です。他の国々と較べて立派なパビリオンの規模と設備に、中国の勢いを感じました。
ロシア館は、マンモスの模型や宇宙開発の展示が中心です。本物のマンモスは頭部や脚の一部しかないのですが、ここでは模型でありながら全体の形を再現しているため、熱心に見学している人が多いようです。ただ、マンモスが本物と勘違いしている人もいたのではないかと思います。
スイス館では、入り口で音声ガイドになる機械を渡されます。機械が懐中電灯になっており、その明かりを展示物に向けて照らすと、スピーカーから音声による説明が聞こえてきます。この音声ガイドは本物のスイス軍が使っていた懐中電灯を改造したものであり、私が使ったものは1940年製と書かれていました。会場ではこの懐中電灯が売られているのですが、お値段は16,000円。骨董品としての価値がありそうです。
ルーマニア館では民族音楽とダンスを見ることが出来ますし、イギリス館では英国式庭園を眺めた後、イギリス発のテクノロジーの紹介があります。オーストラリア館ではジャンボ・カモノハシが名物になっています。
外国館は、いろいろな国々を短い時間内に訪れることが出来ます。愛・地球博のテーマと一致した展示ばかりではなく、観光案内に徹しているところも多いのですが、案内役は現地の方がほとんどですから会話を楽しんだり、珍しいビールを試すことができて、万博ならではの楽しみ方を堪能することが出来ます。
私が愛・地球博で最初に訪れたのはフランス館でした。四角い部屋の壁全面を使った映像が中心でしたが、その映像の中に印象に残った言葉があります。
地球は親の代からもらったものではない
子の代から借りたものだ
サンテクジュペリ