648.台湾出張1: 初めての台湾 (2007/11/23)

いやー、2か月以上もサイトを更新していませんでした。忙しいと世の中の変化に対して何も感じなくなるのでしょう。多少の刺激では更新するほどのネタではないと思ってしまい、サイトはほったらかしになっておりました。


しかし、台湾まで来たら刺激たっぷり。これは記録のためにも書き記しておかなければと、台湾出張シリーズの始まりです。


そもそも台湾は日本に近くて、いまさら変わったお話ができるほどの体験ができるわけではありませんが、それはそれとして、旅行系パームサイトとしての意地がありますから、手当たりしだいレポートしてみたいと思います。


何んせ水曜日の夕方になって、「明日台湾に行け!」ですから、旅行好きの私としても下調べは一切できず、用意周到をモットーとする私にしては不本意ではあります。「いやだ、もう少し準備させてくれ!」とは言えないのがつらいところです。(当たり前だ!)


日本は勤労感謝の日で連休になっているため、フライトもホテルもたいそう混んでいる様子です。ただ自分で予約を取るのではなくてJTB任せですから楽なもんです。以前は、予約を依頼した後に電話で回答をもらっていたのですが、最近はリアルタイムにフライトやホテルの空きが確認できるらしく、素早い予約が可能になりました。


唯一フライトでとれたのは11:00関空発のキャセイパシフィックの便で、NO-REFUND、NO-REROUTEで6万6千円とのこと。ルート変更可能だと12万円に跳ね上がるというので、安い方で行きましょう。キャセイパシフィックは、最近は結構評価が高くなっており、サービスや安全性には問題ありません。


ホテルは、これまた日本からの団体が多い時期と見えて混んでいる様子です。唯一会社指定のホテルの中で予約が取れたのは、グランド・ハイヤット・タイペイの2万5千円のお部屋。自腹では決して泊まりませんが、これが一番安い部屋だとなれば仕方がありません。場所がどこにあるかは現地についてから探すことにして、これで旅行の準備は完了です。


まあ今回は2泊3日ですから、東京に出張に行くのとさほど変わりません。荷物も最小限にして、飛行機に持ち込めるようにすれば、チェックインの手間がなくて気軽です。実際、空港のエコノミークラス・カウンターの混雑をよそに、"No Bag Check In"のカウンターでビジネスクラス並みの早さでチェックインが完了。


セキュリティーチェックも、北出発ゲート側が混雑していて1時間かかりそうだと言われたので南に廻ったところ、ものの10分ほどで出国まで完了しました。これは、なかなか幸先がよいようです。


始めていく台湾には、面白いことがたくさんあることでしょう。関西空港のJCBカウンターでもらった台湾のパンフレットを頼りに、一人台北に向かったのでした。

645.ブラトルバロってどんな町?(2007/07/20)

Infoseekニュースで見かけたタイトルは、「ヌードに寛容な町、度が過ぎるとして一時禁止 (ロイター)」! 


このまま見過ごすわけには参りません。


何でも、猛暑を記録した2006年の夏ごろから、米国東部の小さな町であるブラトルバロ(Brattleboro)で、10代の若者が裸で町の通りや駐車場に出没するようになったとの事。


さらにエスカレートして、裸で自転車に乗ったり、ヌード・フラフープ・コンテストが複数開催されたりして、町の風紀が乱れてきているそうです。


さすがに地元の住民からの苦情が出てきたので、夏本番を向かえる前にこれ以上過激にならないように規制しておこうということでしょう。


「ひとつ今年の夏は眼の保養にブラトルバロにでも旅行に行くか!」(なんて人はいないでしょうが)と思っても、一体どこにあるのかも分からない小さな町です。


そもそもブラトルバロがあるバーモント州自体、アメリカ人でさえも地図でどこにあるのか知らない人が多いぐらいです。


バーモント(Vermont)の州都がモンペリエ(Montpellier)というぐらいですから、フランスからの移民の影響を残しているのでしょう。意外と堅物なアメリカ人の中では、ヨーロッパ的な志向がヌードに寛容な雰囲気を醸し出すのかも知れません。


バーモントと言えばリンゴハチミツを思い浮かべますし、“Vermont”はフランス語で「緑の山」という意味ですから、かなりの田舎であることは間違いありません。ボストンとニューヨークのアルバニー(Albany、ニューヨーク州都)の中間ぐらいに位置します。


近くには(といっても車で1時間以上はかかりますが)、ノーマン・ロックウェルがかつて住んでいたアーリントン(Arlington)や、ボストン・フィルハーモニーが夏にタングルウッド野外コンサートを行っているレノックス(Lenox)があります。


また、シンガーミシンの創業者が収集したモネを代表とする美術品を所蔵するクラーク・ミュージアム(Clark Art Institute)や、全米でもトップクラスの優秀な人材を輩出してきたウィリアムズ・カレッジを擁する、ウィリアムズタウン(Williamstown)があります。


如何にも文教的な地域で裸の論争が沸き起こっているのは皮肉な話ですが、バーモント州では裸で水泳や日光浴をすることは合法だそうです。


もともと若い人たちが川や湖を裸で泳いでいたことから自然と寛容になったそうです。冬が長く、雪に閉ざされてしまう地域ですから、短い夏の泳げるときにはどうぞご自由にといったところでしょうか。


しかし、公共の町中で素っ裸で歩き回られたら、小さな子どもへの影響もあるでしょう。「18歳までポルノを買ってはいけないと言っているのに、その本屋の前を裸でウロウロされたら意味がないだろ」なんていう意見も出ているようです。


Web版のボストン・グローブであるBoston.comに掲載されている2007年5月17日付けの記事によると、ダウンタウンの通りを裸で踊っていた20歳の男性が起訴され、有罪になった場合は5年間刑務所に入らなければならないそうです。住民から苦情が警察に寄せられ、何らかの性的興奮を与えるような行為をしたものは、同様に告発されると警告しています。


さて、今年のブラトルバロの夏は過激化か、あるいは沈静化か? どうなって行くのでしょうか?


しかし、町の名前が“Brattleboro”で、「ブラ→取る→ボロッ」とはよく考えたものです。(考えてない、考えてない!)

629.「クレジットカードによる国際電話にご用心」の顛末 (2007/03/29)

昨年、「608.クレジットカードによる国際電話にご用心 (2006/10/30)」で書いておりました、マレーシアからのクレジットカードによる国際電話の請求に関する顛末を、遅ればせながら掲載させていただきます。


もう一度事情を簡単に説明させていただきますと、昨年9月クアラルンプール中央駅、並びに隣接するヒルトンホテルのロビーから日本にかけたクレジットカード国際電話の請求金額が、1通話あたり約US40ドル課金されていた件のことです。


実際に接続されていなかった場合にも同じ金額がクレジットカードに請求されていたため、国際電話会社であるBBG Comminicationsクレジットカード会社にクレームしておりました。


BBG Communicationsへメールによる苦情を2回送ったものの、数日後に来る返事には通話したとされる時間のログを貼り付けただけで、さらに文句があれば電話をするようにと促されるだけでした。


検索でUSのサイトを探してみると、苦情の電話を何回もして通話料金の半額や全額を返金させたという話もありましたが、日本人にはなかなかタフな戦いになりそうでしたので最後の手段にとっておき、利用したクレジットカード会社に相談してみました。


利用したクレジットカードは2種類。クレジット利用明細書が届いた後、そこに記載されたカスタマーサポートに電話をして不正請求ではないかと問い合わせました。


2回分、約80ドルの請求があったアメリカン・エクスプレスの対応は次のようなものでした。



  1. とりあえず請求が正当なものかどうかはっきりするまでは、今回の請求は保留とする。電話会社には請求内容が正当かどうか問い合わせるが、通常2・3ヶ月かかる。
  2. 今回の請求は既に処理が終わっているので、銀行から引き落とされる金額の修正は不可能である。
  3. そこで、銀行から引き落とされる前日までに、電話会社から請求された金額と同額を、同じ銀行口座にアメリカン・エクスプレスから振り込む。
  4. 電話会社から請求金額に対する説明が届いてから、請求が正当なものかどうか判断する。

一方、もうひとつのJCBカードには、3回分、約120ドルの請求がありましたが、こちらの対応は以下のとおり。



  1. 電話会社には、既にJCBから支払われている。そのため、今回のクレジット利用明細書の金額は、銀行から引き落とされる。
  2. まったく利用していないものに関しては不正請求ということで相手にJCBからクレームできるが、利用したのは確かでその金額に異議がある場合は、基本的にクレジットカード会社は何もできない。
  3. ただし、BBG Communicationsという会社が、高額な電話代をこれまで請求し続けてきたことは認識しているので、請求内容の確認のために問い合わせてみる。

さて結果です。確かに2ヵ月ほど経ってアメリカン・エキスプレスから、その1ヵ月ほど後にJCBから電話があり、どちらもBBG Communicationsから返答がなかったため、今回の請求に関してはどちらも取り消しということになりました。そして、既に引き落とされていたJCBからは返金を受けました。


結果的にはどちらのカード会社からも返金されたのですが、やはりアメリカン・エキスプレスの方が対応に慣れている感じがしました。電話で話したのも2回だけで、実に効率的に処理をしていただきました。


対するJCBは、請求内容を問い合わせていただくまでに4回の電話と1回のメールを必要としました。インターネットで集めた情報から、BBG Communicationsには世界中からクレームが来ている事、スイスの電話回線からは既に締め出されている事などを説明しなければなりませんでした。


インターネットを見ておりますと、VISAと提携しているカード会社の場合は、VISAからの情報により比較的スムーズに返金に応じているケースもあるようです。


海外に独自展開しているためJCBは対応が遅れ気味ですが、日本で唯一の国際クレジットカードブランドですから、一層のサービス向上を目指してもらいたいものです。


アメリカン・エキスプレスは、以前からの神通力が弱まっているように見えますが、今回のケースや海外でのクレジットカード付帯保険の利用経験から、まだまだ顧客サービスには優れたものを持っているように思いました。


さて、クレジットカード会社に締め出されてきたBBG Communicationsですが、また新たな手口を考えることでしょう。海外から国際電話をかけるときには、引き続き十分な注意を払う必要がありそうです。

609.クレジットカードによる国際電話にご用心(その2) (2006/11/01)

先日のクレジットカードによる国際電話の話の続きです。あれからいろいろとインターネットを検索していたのですが、いくつか発見がありましたのでここにまとめてみたいと思います。


USのサイトにおいては、この問題は既に「詐欺」(scam)事件として扱われています。しかし、残念ながら日本にはこれらの苦情を専門に扱うサイトがないため、先日もご紹介した一部の海外旅行関連のサイトの掲示板や、個人サイトのコメントとして掲載された情報が参照できるに留まっています。


この問題は、国際電話の発信国、つまり旅行者が滞在し国際電話をかけようとした国・地域が、世界中に広がっていることです。2005年から被害が報告されているようですが、問題が解決されるどころか一気に全世界の公衆電話に広まってしまったようです。


海外で詐欺に会う場合、本人の不注意が原因であると片づけられることが多いのですが、今回の"BBG Communications""INFONAA"ならびに"INFONW"というUSに存在する企業が絡む事件は、十分注意していても引っかかる恐れがあります。


NTTコミュニケーションズが提供する「国際クレジットカード通話」は、海外から専用のアクセス番号を入力することによってNTTコミュニケーションズに接続し、その後クレジットカード番号を入力することによって、安く国際電話を海外からかけることが出来るサービスです。


しかしNTTコミュニケーションズのサイトに書かれた情報によると、海外の一部の電話から利用した場合、途中から自動的に他社のサービスに強制的に接続されてしまい、高い通話料金を請求されるという事件が報告されているそうです。NTTコミュニケーションズの正規のサービスと同様に、日本語のガイダンスが流れるため、別の電話会社のサービスに切り替わっていることに気付かないようです。


同様に、KDDIのサービス「スーパージャパンダイレクト」を、海外の一部公衆電話から利用すると、他社のサービスに強制的に接続される場合があるようです。


KDDIのサイトには、「KDDIスーパージャパンダイレクトご利用に関するご注意」という警告があります。「こちらはKDDIです。カード番号とシャープをどうぞ」というアナウンス聞き逃さず確認するよう呼びかけています。


ただ、さすがにここまで被害が広がって来ましたから、いくつか対策を講じる動きが出てきているようです。


スイスの政府機関である"The Swiss Federal Communications Office"は、法外な国際電話料金をユーザーに課してきた"BBG Communications"に対し、スイス国内の電話回線に接続する事を禁止したそうです。観光が重要な資源であるスイスにとって、観光客が国内で詐欺に遭うのを見過ごす訳にはいかなかったのでしょう。


また、日本のクレジットカード会社のうち、一部ではすでに全額返金に応じ始めているそうです。(顧客重視のクレジットカード会社か?)私が確認した別のクレジットカード会社では、国際業務部でこのような国際電話のクレジット請求が以前から頻発しており、それが異常に高い電話代であることをすでに認識していたそうです。


犯人が誰だか分からないスキミングと違って、クレジットカード会社はこの国際電話の会社と契約しているのですから、その振る舞いにはクレジットカード会社は相当の責任を持つ必要があると思います。さもなければ、クレジットカード会社自体の信用(クレジット)が危うくなります。


このクレジット国際電話詐欺事件が、一刻も早く収束することを願っております。(他人事のように言っている場合ではありません。)

608.クレジットカードによる国際電話にご用心 (2006/10/30)

最近はスキミングなどのクレジットカードの不正利用が頻発していますから、海外旅行から帰った後に来るクレジットカードの請求書は、十分注意をしてチェックしておかなければなりません。


さて、インドに出張に行ってから一ヶ月が経ち、クレジットカードの請求書が届いたのを見て驚きました。帰りにクアラルンプールの公衆電話からかけた電話代の請求金額が、1件当たり約40米ドル。それが計6件も請求されてきたのです。利用店名には、"INTL CL*"と表示されています。うまく電話がかからなかったために2枚のクレジットカードを試したので、それぞれのクレジットカード会社からの請求に含まれていました。


使用した公衆電話機は、クアラルンプール中央駅構内にあったものです。公衆電話の横に国際電話の使用方法が説明してあり、ある特定の電話番号をキーインした後に、クレジットカード番号相手先番号を入力することによって、クレジットカード払いの国際電話がかけられるものです。


その使用方法を記したものは、如何にも電話機の設置者が掲示したものに見えましたから、何も疑問を持ちませんでした。また国際電話にかかる費用に関する一切の表示はありませんでした。


さて、その余りにも高い電話代と、接続できなかった場合にも請求されている事から、今日2つのクレジット会社に請求内容を電話で問い合わせてみました。


一つ目のクレジットカード会社は、とりあえず支払いは保留しておき、電話会社に詳細を問い合わせてみるが、結果が分かるのは2・3ヶ月先になるだろうとのこと。


もう一つのクレジットカード会社は、国際業務部の担当者(Y氏)が対応され、この電話会社は、"International Call"という名前の会社で、世界中で営業をしており、いつも通話一回当たり35米ドルぐらいを請求してくるとのこと。請求内容に関する苦情は直接電話会社にしてくれと言うことで、その会社のメールアドレスを教えてもらいました。


さて、そのメールアドレス("info@bbgcomm.com")を手がかりに、インターネットを探してみると、BBG Communicationsという会社が見つかりましたが、どうも怪しい雰囲気の会社です。(注:サイトのアドレスは、http://www.bbgusa.com/ ですが、その怪しさ故、参照することはお勧めいたしません。)


クレジットコールによる国際電話を扱っている会社にしては、サイトに掲載されている情報があまりにも貧相です。サイトそのものの完成度も低いですし、会社の情報もほとんど記載されていません。


これは何か変だと思い、さらに検索してみると出てくるは出てくるは。同じ手口で高い国際電話代をクレジットカードに請求された人が他にも大勢いたようです。


アムステルダムやパリの空港の公衆電話で、あるいはドイツのホテルの公衆電話で。その他南米やアジアまで。また被害にあったのは、日本人ばかりではないようです。


それらの掲示板の情報を元に整理すると、電話料金は回線使用料として接続されたかされなかったかに関わらず一律15米ドル、通話料は一分当たり約5米ドル。ただし最低通話時間5分と言うことで、どんなに短い通話であっても、あるいはつながらなかった場合でも、最低40米ドルほどが課金されるようです。


クレジットカードに請求してくる会社名には何通りかあるようですが、すべてBBG Communicationsと言うUSにある企業の子会社のようです。私の場合は、クレジットカード会社で教えてもらったメールアドレスからその企業名が分かりましたが、"INFONAA"という名前で請求してくる場合もあるようです。


掲示板を見ていると、被害にあった人は概ね泣き寝入りする人が多いようですが、中には電話会社にメールをしたりUSまで電話で抗議したりして、電話会社に一部返金させた人もいるようです。また、海外の掲示板の情報によると、USのFCC (Federal Communications Commission)FTC (Federal Trade Commission)にクレイムしながら同時に電話会社と交渉し、全額返金させた人もいるようです。


ただ、この電話会社の苦情受付電話の応対が英語かスペイン語のみで、かなり早口でしゃべりまくられるそうですから、一部返金だけで納得してしまう人が多いようです。


交渉するときのポイントは、



  • 電話機に料金が明示されておらず、もしそれを予め知っていたら利用しなかったこと。
  • クレジットカードによる国際電話が、公衆電話の設置者が提供するサービスであるかのように見せかけていたこと。

でしょうか。


BBG Communicationsのサイトで、Clientsというページを見に行くと、ホリディインやシェラトン、リッツ・カールトンにような有名ホテルの名前が並んでいます。これらのホテルは、この企業が法外な電話料金を吹っ掛けていることを知って契約をしているのでしょうか?


また、クレジットカード会社も、請求金額が異常に高いと知りながら、そのような企業を放置しているのは、法的に問題がないとしても、消費者に注意を喚起するなどする必要があるのではないでしょうか?


さあ、それでは私もBBG Communicationを相手に返金交渉をしてみますか。さて結果は如何相成りますでしょうか。


ご参考のために、この問題に関するリンクを掲載します。