629.「クレジットカードによる国際電話にご用心」の顛末 (2007/03/29)

昨年、「608.クレジットカードによる国際電話にご用心 (2006/10/30)」で書いておりました、マレーシアからのクレジットカードによる国際電話の請求に関する顛末を、遅ればせながら掲載させていただきます。


もう一度事情を簡単に説明させていただきますと、昨年9月クアラルンプール中央駅、並びに隣接するヒルトンホテルのロビーから日本にかけたクレジットカード国際電話の請求金額が、1通話あたり約US40ドル課金されていた件のことです。


実際に接続されていなかった場合にも同じ金額がクレジットカードに請求されていたため、国際電話会社であるBBG Comminicationsクレジットカード会社にクレームしておりました。


BBG Communicationsへメールによる苦情を2回送ったものの、数日後に来る返事には通話したとされる時間のログを貼り付けただけで、さらに文句があれば電話をするようにと促されるだけでした。


検索でUSのサイトを探してみると、苦情の電話を何回もして通話料金の半額や全額を返金させたという話もありましたが、日本人にはなかなかタフな戦いになりそうでしたので最後の手段にとっておき、利用したクレジットカード会社に相談してみました。


利用したクレジットカードは2種類。クレジット利用明細書が届いた後、そこに記載されたカスタマーサポートに電話をして不正請求ではないかと問い合わせました。


2回分、約80ドルの請求があったアメリカン・エクスプレスの対応は次のようなものでした。



  1. とりあえず請求が正当なものかどうかはっきりするまでは、今回の請求は保留とする。電話会社には請求内容が正当かどうか問い合わせるが、通常2・3ヶ月かかる。
  2. 今回の請求は既に処理が終わっているので、銀行から引き落とされる金額の修正は不可能である。
  3. そこで、銀行から引き落とされる前日までに、電話会社から請求された金額と同額を、同じ銀行口座にアメリカン・エクスプレスから振り込む。
  4. 電話会社から請求金額に対する説明が届いてから、請求が正当なものかどうか判断する。

一方、もうひとつのJCBカードには、3回分、約120ドルの請求がありましたが、こちらの対応は以下のとおり。



  1. 電話会社には、既にJCBから支払われている。そのため、今回のクレジット利用明細書の金額は、銀行から引き落とされる。
  2. まったく利用していないものに関しては不正請求ということで相手にJCBからクレームできるが、利用したのは確かでその金額に異議がある場合は、基本的にクレジットカード会社は何もできない。
  3. ただし、BBG Communicationsという会社が、高額な電話代をこれまで請求し続けてきたことは認識しているので、請求内容の確認のために問い合わせてみる。

さて結果です。確かに2ヵ月ほど経ってアメリカン・エキスプレスから、その1ヵ月ほど後にJCBから電話があり、どちらもBBG Communicationsから返答がなかったため、今回の請求に関してはどちらも取り消しということになりました。そして、既に引き落とされていたJCBからは返金を受けました。


結果的にはどちらのカード会社からも返金されたのですが、やはりアメリカン・エキスプレスの方が対応に慣れている感じがしました。電話で話したのも2回だけで、実に効率的に処理をしていただきました。


対するJCBは、請求内容を問い合わせていただくまでに4回の電話と1回のメールを必要としました。インターネットで集めた情報から、BBG Communicationsには世界中からクレームが来ている事、スイスの電話回線からは既に締め出されている事などを説明しなければなりませんでした。


インターネットを見ておりますと、VISAと提携しているカード会社の場合は、VISAからの情報により比較的スムーズに返金に応じているケースもあるようです。


海外に独自展開しているためJCBは対応が遅れ気味ですが、日本で唯一の国際クレジットカードブランドですから、一層のサービス向上を目指してもらいたいものです。


アメリカン・エキスプレスは、以前からの神通力が弱まっているように見えますが、今回のケースや海外でのクレジットカード付帯保険の利用経験から、まだまだ顧客サービスには優れたものを持っているように思いました。


さて、クレジットカード会社に締め出されてきたBBG Communicationsですが、また新たな手口を考えることでしょう。海外から国際電話をかけるときには、引き続き十分な注意を払う必要がありそうです。

“629.「クレジットカードによる国際電話にご用心」の顛末 (2007/03/29)” への4件の返信

  1. yaponchuka様、
    コメントをありがとうございました。カード会社が対応してくれなければ、なかなか個人では相手にしてくれないようです。このような時こそカード会社の信頼性が試されますから、他のカード会社では払い戻していることを盾に、交渉されるのが良いと思います。ご健闘を祈ります。

  2. 私も今日マスターカードの請求書を見て、驚きました。
    オーストリアの駅の公衆電話から、たった1分ほど
    かけただけでUSD32.93の請求額です。
    カード会社が問い合わせ先として、連絡してきた
    「国際電話会社」とかいう怪しげな電話番号に
    かけてみたところ、一律30ドルに決まっていると
    突っぱねようとするので、「返金して下さい」と
    粘ったのですが、後で電話するとか。あてになりませんね。
    やはり、カード会社に支払い意思がないと伝えるべきか。
    海外の公衆電話で日本語のステッカーを貼っているなんて、
    もっとおかしいと思うべきだったのでしょうが、
    本当にこんな汚い商売やめさせるべきですね。

  3. 出張人様、
    コメントをありがとうございました。ミュンヘンでもありましたか。VISAが迅速に対応してくれそうで良かったですね。クレジットカードは支払いプロセスが手の届かないところで行われるので、このような利用者の立場に立った対応をしてもらえるとありがたいですね。

  4. 私も、先日ドイツのミュンヘンでやられてしまいました。
    同じく公衆電話からです。
    帰国後すぐに、ネットからの利用明細を確認したところ、法外な値段で驚き、ネット検索でこのページにたどり着きました。会社で法人契約しているVISAのゴールドカードでしたので、すぐにカード会社に連絡して、支払い拒否の旨伝えたところ、応じてくれた?ようです。
    その代わりに今のカードをいったん無効にして、新しいカードに切り替えることになりました。
    カード会社が今回の通信会社への支払いを拒否して締め出してくれればよいのですが。
    さもなければ、私同様にだまされる人がでてしまいます。

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