635.無料ウィルス対策ソフトウェア2: avast! 4 Home Edition (2007/04/20)

やはり日本語のサポートページがあるからでしょうか、avast!が無料ウィルス対策ソフトの中では一番日本でのユーザーが多いようです。


ウィルス検出能力は、他のウィルス対策ソフトに比較して特に優れているわけではありませんが、有名な有料ソフトと比べても遜色はないようです。無料ソフトの実力を知るには、使いやすいソフトウェアだと思います。


特にavast!が良いのは、Windows 95から対応していることです。他の無料ウィルス対策ソフトでは、Windows 98以降かWindows 2000/XPのみを対象としているものがほとんどです。


古いパソコンを使いたくても、ウィルスソフトを入れなおしてまで使うほどではないと思っていた方には、好適と言えるでしょう。


ダウンロードやインストールは、まったく問題なくできました。予めそれまでのウィルス対策ソフトをアンインストールしておかなければなりませんが、特にノートンを使っていたパソコンの場合は、ノートンのアンインストールツールを使って、根こそぎ取り除いておく必要があるようです。


アイコンをクリックして表示される画面は、音楽再生プレーヤーのようなデザインをしており、これを分かりやすいインターフェースと言うかどうかは個人的な趣味にもよるでしょうが、どこがクリックできるボタンなのか少々分かりにくく感じました。


ウィルス対策ソフトには、インターネットやメールを常に監視する常駐スキャンの機能と、ディスクやメモリーに記録されたファイルをスキャンする非常駐スキャンの機能がありますが、この二つの機能の設定画面が統一されたものと、別々のインターフェースになっているものがあります。


おそらく、元は2つのスキャンが別々のソフトウェアだったものを統合した場合は、機能を選択するキーワードも同じソフトウェアでありながら異なっている場合があります。


avast!の場合は、どちらかと言えばはこれらの設定が共通ではないようです。しかし、それほど複雑なことを設定するのでないならば標準の設定で十分機能を発揮するようですから、インターフェースの違いを特に気にすることはないでしょう。


さて、実際に使ってみると、ウィルス定義ファイルの更新も滞りなく実行されますし、常駐スキャンもそれほど重たいとは感じませんでした。ただ、今回入れたノートパソコンは、パフォーマンスが十分でなかったためか、動画などを再生するときに若干のもたつきがありました。


まだWindows Vistaには対応していませんが、Windows 95からXPまで幅広く使え、常駐・非常駐スキャンやウィルス定義の自動更新など、ウィルス対策ソフトとしての機能を十分に網羅しています。


最初のインストールから60日間経った後は、名前とメールアドレスを登録して1年間有効のライセンスキーを取得する必要があります。


個人使用のパソコンに限って無料で使えるということですから、次にウィルス対策ソフトウェアや更新の費用を払う前に、一度お試しになっては如何でしょうか?

634.無料ウィルス対策ソフトウェア1: 無料で十分! (2007/04/19)

昨今、無料ソフトウェアで大体のことは事足りるようになって参りましたが、ウィルス対策のソフトウェアも例外ではありません。


セキュリティの重要性が謳われ、ファイヤーウォールスパイウェア対策ソフトなどが一般的に認知されるようになるにつれ、その最も基本となるウィルス対策ソフトにおいては、個人使用に限定して無料で公開されることが多くなってきました。


少し前の日経ビジネス誌にも、セキュリティソフト会社の社長の言葉として、個人使用のパソコンには無料ウィルスソフトで十分との見解が示されていました。


もっとも、家庭にあるパソコンの約半数は、ウィルス定義が更新されていなかったり、スキャンが正しく設定されていないそうですから、まず無料ソフトによってセキュリティーの重要性を認識してもらうことが重要なのかもしれません。


最近は無料ウィルス対策ソフトと言っても、市販されているソフトウェアに比較してウィルス検出能力が遜色ないものが多くなってきました。そこで、今マカフィーとノートンがインストールされているパソコンに、無料ソフトをインストールしてみることにしました。


会社の同僚にAvast!を薦められたのですが、それ以外にもいくつか候補があるようです。



avast! 4 Home Edition
日本語に対応していますので、一番ハードルが低いとされているようです。チェコ原産のソフトウェアで、トータルでバランスが取れていると思います。
AVG AntiVirus Free
ヨーロッパよUSではかなりの知名度があるソフトらしいです。無料ソフトの中では、一番PCのリソースを必要としないので、パフォーマンスの低下が少ないそうです。
Avira AntiVir PersonalEdition Classic
ドイツ原産のソフトウェアで、ウィルスの検出率には定評があるそうです。スパイウェア、アドウェアにも対応しています。無料版のサポートは、Windows MEとNTについては近々打ち切られるそうです。
BitDefender 8 Free Edition
ルーマニア原産のソフトウエアです。残念ながら、無料版は常駐スキャンには対応しておらず、マニュアルでのファイルスキャンしかできません。ただ、常駐しないため、他のウィルス対策ソフトと同居して使うことができます。ウィルスの検出能力は高いそうです。
AOL Active Virus Shield
今最もウィルス検出能力が高いと評される、ロシア原産Kaspersky Lab(カスペルスイキー)製アルゴリズムを採用し、AOLによって配布されているソフトです。検出能力の高さ、スパイウェアにも対応している機能は魅力的です。一番の欠点は、AOLに対していくつかのお約束をする必要があり(金銭の支払いは要求されないが)、躊躇する人も多いとか。

こうして並べてみると、ウィルス対策ソフトの原産国に旧東ヨーロッパの国が多い事に気づきます。それぞれ特徴がありますから、それぞれの要求に応じて選ぶことができます。


そこで、日本で一番利用されているというavast!と、比較的最近になって公開されたActive Virus Shieldをインストールしてみることにしました。

612.さくらのブログ (2006/11/16)

実は、昨年暇に任せて卒業した高校の同窓会サイト(のようなもの)を作っていたのですが、宣伝が十分でないためかほとんど利用してもらえませんでした。使い易さやデザインに問題があるのではないかと思い、このサイトで使っているMovableType以外のブログについて、少し調べてみようと思いました。


実際、同窓会サイトがアクセスされない理由は、コンテンツ自体にわざわざやって来て見るほどの魅力がないことだとは分かっているのですが、そこはサイト管理者の常套手段として、まずはブログをいじってみるというのが楽しそうではなかろうかと考えたわけです。(楽しんでどうする!)


前回ご紹介したBloggerを一通り試したのですが、いまいちしっくり来ないので、さくらのブログを試してみることにしました。このサイトは、さくらインターネットレンタルサーバーを使っているのですが、昨年からさくらのブログと称して、レンタルサーバー利用者に追加料金なしで使えるブログを提供しています。


シーサー(SeeSaa)のブログエンジンを採用していて、ブログ自体はレンタルサーバーとは別のディスクスペースに保管されます。画像などのアップロードするファイルだけを自分のサーバースペースに保管します。シーサーのブログはなかなか好評のようですので、試しに同窓会サイトを移管してみました。


なるほどうわさに違わず使い勝手も良く、Bloggerではできない機能が数多く搭載されています。例えば、投稿する時間を指定したり(予約投稿)、記事の掲載期間(Expiration)を指定したりできますし、メール投稿もカテゴリーごとに異なるメールアドレスに送信することによって可能です。


パスワードによる認証ができ、アクセス解析も内蔵され、コメントやトラックバックの承認メールを指定のメールアドレスに送信できるなど、一通りのブログの機能がそろっていて、その設定方法も比較的分かりやすいように思いました。テンプレートの選択とそのレイアウトの編集が、デザイン・コンテンツ・メニューで容易に行えるところも優れています。


また、MovableType形式のログファイルからインポートすることができるため、ブログの移転がスムーズに行えます。既存のサイトをインポートしてみると、設定されたカテゴリーも含めて完璧に再現できました。


若干、記事カウンターが反映されるまでにタイムラグを感じますが、サーバーの負荷を分散させるための仕様によるものらしく、あまり気にしないようにするしかなさそうです。


今回試したのはさくらインターネットのユーザーに限られたサービスですが、さくらのブログとは別に、シーサーが同じ機能のブログをホスティングサービスとともに無料で提供しています。(こちらのほうがオリジナルですが。) ただ、サーバーのレスポンスが悪いという話があちこちであるようです。


さくらのブログはその点、レスポンスは十分に早いですし、基本的にブログのテキストスペースは無制限です。さくらインターネットのレンタルサーバーは、一番安いものでは年額1500円で300MBのスペース付きですから、ブログとメールアドレスのためだけに利用するのも良いかもしれません。


ところでさくらのブログには、さくらインターネットで使用するドメインやサブドメインで、ブログにアクセスできるようにする機能があるのですが、これを使うとそのドメインではメールアドレスが使えなくなるそうです。そのサイトに関するメールは、できれば同じドメインでのメールアドレスを使いたいところですから、少し残念であります。


さて、同窓会サイトを移転するのは、Bloggerかさくらのブログか、どちらにしましょうかな。悩み多き若き中年はつらいですな。(そもそもアクセスがないのだから、何をやっても無駄ではないのか?)

611.Google Blogger Betaバージョン (2006/11/14)

どちらかと言うと、奇抜な新機能の登場に目を奪われがちなGoogleですが、既存のサービスの強化にも注目すべきものがあるようです。今回は、Betaバージョンが提供されたGoogle Bloggerを試してみましたので、少しご報告させていただきます。


BloggerはGoogleが提供する、ホスティングを含むBlogサービスです。シンプルなインターフェースや標準テンプレートを利用することによって、基本的なセットアップが3分で終了し、すぐに投稿が開始できることを特徴としています。


ただ、あまりにもセットアップをすばやくするために機能が限定されており、他のBlogツールが機能を拡張していく中で、対応されていない機能が目立ってきていました。


面白いのは、これが単にBloggerに欠点になっただけでなく、活発な開発コミュニティーが作成したアドオンを使った機能追加が、Bloggerを使いこなすための楽しみ方を提供していたことです。シンプルなインターフェースをそのまま使用して手軽にBlogwo始めようとするユーザーと,、アドオンを探し回って高機能を追加していく上級ユーザーによって、Bloggerは支持されてきたように思います。


例えばアーカイブをカテゴリーで行うためのアドオンに関しても、さまざまな試行がなされ、どのアドオンを導入するかがBloggerの使いこなしの楽しみでもあったわけです。


今回のBlogger Betaバージョンは、まだ完全にこれまでのバージョンを置き換えるものではなく、アップグレードが可能なのはBloggerにある既存サイトの一部に限定されています。このあたりがBetaバージョンと謳っている所以でしょう。ただし、新規Blogを構築する場合は、最初からBetaバージョンで作成することが可能です。


Betaバージョンで新たに追加された機能は以下のものです。


1.動的配信システム


これまでは投稿や編集の度に再構築していましたから、頻繁に変更する場合はかなり時間を消費していました。動的配信によって、サイトが参照されたときに動的に再構築されますから、Blogのメインテナンスにおける作業時間を短縮することができます。


ただしこの機能は、Bloggerのホスティングサービスを利用している場合にのみ可能になり、FTPによって別のサーバーに転送する場合は、これまでと同じように静的に再構築を行わなければなりません。


また、新しく導入されたテンプレートの編集機能は動的再構築にしか対応していないため、FTP転送を使う場合はこの機能を使うことはできないようです。Googleでは、今後もFTPによるサーバーへの転送をサポートし続けるようですが、新しい機能を十分に発揮するためには、Googleによるホスティングを薦めているようです。


2.アクセスコントロール


特定のユーザーにのみサイトを参照できるようにすることができるようになりました。Betaバージョンでは、これまでのようにBloggerアカウントを使うのではなく、メールアドレスを登録するGoogleアカウントを使うようになりました。アクセスコントロールは、Googleアカウントを利用して参照を制限します。


ユーザーは、アクセスコントロールされたサイトを参照するときには、Googleアカウントにログインしなければなりません。ユーザーをGoogleアカウントを持った人だけに限定するため、この機能は少し使いにくいかもしれません。


3.ラベル


カテゴリー・アーカイブに相当するのが、ラベルと言う機能です。投稿する際に複数のラベルを指定することができ、月や週ごとのアーカイブとは別に、ラベルごとのアーカイブファイルが作成されます。


これまではカテゴリーによるアーカイブを作成するのに苦労してきましたから、この機能を待っていたユーザーは多いのではないでしょうか?アーカイブは時系列に並んでいればそれで十分という人も多いでしょうが、カテゴリーで分類したいユーザーにとってはありがたい機能と思われます。


ただし、FTPを使って静的に再構築されたファイルをサーバーに転送している場合は、ラベルリストをサイドバーに表示することができないようです。ラベル自体は機能しているのですが、ウィジットとしてサポートされているテンプレートタグが、新しいテンプレート形式にしか対応していません。


海外サイトを見ていると、ラベルリストを静的な再構築環境で実現しようと試行錯誤しているようですが、今のところ目立った成果はないようです。投稿が増えてきたときに同じラベルの投稿をうまく整理する方法は今後のカスタマイズに頼るしかないのでしょう。





その他、サイトフィードのオプションが増えていたり、管理画面が改善されていたりと、Bloggerを魅力的なものにする変更が加えられています。Bloggerは、本当に3分で投稿が開始できるBlogが作れますから、一度新しい機能をお試しになってみてはいかがでしょうか?


Googleが提供する別のサービスであるGoogle GroupにもBetaバージョンが提供され始めました。Googleが提供するすべての機能を、ひとつのGoogleアカウントから利用することによって、複数の機能の相乗効果を狙っているようです。


Bloggerには今後も新機能が登場するそうですし、Goolge Labsには紹介されていない新しい機能がたくさんあるようです。Googleの進化はまだまだ続きそうです。

588.Blogのバージョンアップ (2006/06/04)

最近のコメントスパムの多さに悲鳴を上げて、しばらくコメント投稿の機能を停止しておりました。もともとコメントを頂くことは滅多にありませんでしたから(不人気サイト!)さほど大きなインパクトはないのですが、やはりサイトのBlogシステムを常に最新のバージョンメインテナンスをしておく必要性を感じております。


MovableType3.2がリリースされて、コメントスパムやトラックバックスパムへの対策が施されていると聞いたので、早速導入してみようとダウンロードまではしてみました。ところが、その後ファイルの設定を修正しているとだんだん面倒になってきて、また次のバージョンまで待つかと言うことになってしまったのです。


MovableType3.3には、またいろいろな新機能が盛り込まれているそうですし、既にベータテストのモニターが始まっているそうなので、近いうちに正式リリースが出てくることでしょう。それまでは現状のまま、スパムをやり過ごすことに致します。(面倒くさがり!)


今更言うまでもありませんが、MovableTypeはサーバーにインストールする必要がありますから、バージョンの管理をサイト管理者の手で行う必要があります。それはそれで、自分で新バージョンの必要性に応じてインストールするかどうかを決めることが出来るので自由度が高いのですが、Blogシステムのメインテナンスをやることが面倒であることには違いないです。


今は新機能を競い合っている各種Blogシステムですが、バージョンアップを繰り返すうちに機能的な優劣がなくなってくるとすれば、敢えて自分でシステムのメインテナンスをする意味がなくなってくるでしょう。


ところで、Blogは基本的に日々更新される最新の情報を、如何に効果的にサイトで公開するかに重点が置かれていますから、過去のコンテンツの管理があまり得意ではありません。また、新しいサイト管理の考え方が提唱されることによって、Blogそのものが大きく変化したりなくなってしまうかも知れません。


インターネット上に公開されている情報の中には、たとえそれが個人が所有するサイトであっても、書籍と同様に社会共有の財産だと考えるべきものも少なくありません。


その積み重ねが文化を形成していくと考えるならば、インターネットの情報を図書館のようにアーカイブとして残していく為の制度が、そろそろ必要になる時期に来ているのではないでしょうか?