130.がんばれ検索キーワード: 2003年5月編 (2003/06/21)

当サイトでは、Tripodのアクセスカウンターがリセットされた時をきっかけにして、5月からASPアクセス解析を利用させていただいております。その中に、検索サイトからおいで頂いた時の、検索キーワードをリストしたレポートがあります。


当サイトは、1つのファイルに雑多なテーマで書いた雑記を保存している関係で、思わぬ検索キーワードに引っかかる事があります。いくつもの検索キーワードを入力されて、関係のない当サイトが引っかかった場合、一生懸命検索された方に申し訳ないなと思うことがあります。


これから月毎に、このような検索キーワードを入力された方の労をねぎらう為に、キーワードを紹介してみたいと思います。(単なるネタにしているという可能性も否定できません。)



キャノン 電卓 マークアップ
ここで言っているマークアップは、電卓用の言語のようです。電卓の設計をされている方には、また別の世界があると言うことを知りました。
セキュリティー会社 シール
セキュリティー会社のシールを貼るだけで、防犯の効果がかなりあるそうです。おそらく、自分の家にセキュリティー会社のシールを貼ろうと思われたのでしょう。確かに、通販を探せば2000円でシールを売っているところがあると聞いたことがあります。
志村喬 写真 顔 画像
これはよく分かりません。最近のタレントならいざ知らず、志村喬さんのお顔の画像をインターネットで探すのは、困難ではないでしょうか。何の目的なのでしょう?しかし、この検索キーワードで、どうしてパーム系の当サイトが引っかかるのでしょうか?どうも当サイトはパーム系でないのかもしれません。
バリカン 基本 使い方
子供の散髪でバリカンを買おうとしているお母さんでしょうか?基本的な使い方と言えば、髪の毛を引っ張らないようにゆっくり進めて行くのが大切です。あと掃除をするときに分解したりすると、組み立てただけではうまくいかず調整が必要になりますので、簡単にブラシで払っておくぐらいにした方がよいようです。
ドイツ人 イギリス人 フランス人 ジョーク 走り
考える
考えるのは走ってからか走る前か?有名な話ですね。ジョークと言うより、国民性の比較論のような話です。最近は誰でも海外旅行に行って、以前より各国の人と交わる事が増えていますから、新しい視点による国民性比較があっても良いと思います。
ソニー ボーイスカウト 採用
これもよく分からなかったキーワードです。ソニーに入社するときに、ボーイスカウトの経験があれば有利なのでしょうか?あるいは、ボーイスカウトで何かソニー製品を採用したのでしょうか?ちょっと気になりますね。
1989ー2003まで 電化製品 変化
電化製品の変化は、生活と密着しているのでおもしろいテーマです。フロリダのディズニーワールドに、正に電化製品の変遷を扱ったアトラクションがあります。おそらく1940年代頃から近未来に至るまでの変遷を、おなじみの人形を使って紹介しており、私の一番お気に入りのアトラクションです。ある年代の設定では、娘がドライヤーを使いまくり、タコ足配線になっているコンセントを前に、お父さんが「こんなに電化製品が世の中に溢れて来て嘆かわしいことだ!」と文句を言っているのを聞いたお母さんが、「これを世間では進歩(progress)と言うのよ!」とたしなめるのが、何ともおもしろいです。

以上、当サイトが役に立たなかった検索キーワードでした。これに懲りず、またの当サイトへのお越しをお待ち致しております。

129.パソコンと壊れたハードディスク4: なぜLSIは壊れるのか? (2003/06/20)

さて、また昔の話しになりますが、私の家にはソニーの6石トランジスターラジオがありました。今でも家のどこかに置いてありますが(本当はダンボール箱に突っ込んであります)、まず壊れるようなものではなかったのです。一度足で踏みつけた為、スピーカーが陥没した事があったのですが、町の電気屋で修理されて完璧によみがえった事がありました。


あるいは、真空管式のラジオやテレビがトランジスター式になった時には、オールトランジスターやらソリッドステートと言われ、その寿命半永久的であるとさえ言われていたものです。


それに引き換え最近の電気製品においては、やたら電子部品の使用が増えている為もあるでしょうが、故障が多いような気がします。テレビやビデオは言うに及ばず、洗濯機や冷蔵庫、電子レンジや掃除機に至るまで、その主要機能部品の故障もさる事ながら、コントロールする目的で搭載されているLSI部品の故障が、結構多いのではないでしょうか?


勿論、昔のアナログの製品に比べると、デジタル機器は徐々に調子が悪くなると言うより、突然動かなくなる事が多いですから、壊れるときに印象が強いのは確かです。しかし、もう少し壊れない作り方もあるのではないかと思います。


もう1年近く前になりますが、半導体のパッケージの封止材が問題になったことがありました。パソコンにおいては、ハードディスクの交換にに応じたメーカーも多かった事は、まだ記憶に新しいと思います。実はこれと同じような現象が、LSIの内部においても起こっています。


LSIに経年変化を来す現象の一つに、エレクトロマイグレーション(EM)があります。これは、金属中に電流が一定方向に流れ続けると、金属原子が電子流によって押し流される現象で、温度と電流密度によって進行速度が異なってきます。LSIの内部回路を接続している金属配線で、特にクロック系の配線は、常にEMのストレスにさらされているのです。


CMOSは、基本的にゲートのチャージ・ディスチャージを繰り返しますから、双方向に電流が流れる配線もあるのですが、電源バスやグランドバスに接続されている配線については、一定方向のみの電流が流れるため、EMの影響を大きく受けることになります。


アルミより銅の方がEMの影響が少ないため、銅配線が採用された時は、これからはEMの事を考えないでデザインできると喜んだのも束の間、さらに微細化された配線幅によって、銅配線でさえもEMを考慮した配線を求めなければならなくなりました。


また温度上昇や内部スイッチングは、十分にシミュレーションされている筈ですが、プロセスの振れ実際の動作状態の把握を完全に行うのはかなり困難です。LSIチップの一部だけが異常に発熱することや、機器内部のエアーフローが計算値より低下している場合など、設計段階での予想寿命が、そのとおり実現できない事も起こり得ます。


LSIのコスト設計の安全性背反する事が多いですから、コストを下げる事により重きを置くメーカーの製品は、ギリギリの設計をしてしまう事が多いようです。特に電源周りの設計は、手を抜けばコストを下げられますから、安易に行われる可能性がありますが、動作が不安定になったり、耐用年数が出せなかったりして、性能の低下も顕著に表れます。


壊れにくいLSIにするには、先端技術をギリギリのところで使わないのが良いのですが、スペックを競い合うにはギリギリを狙わないと負けてしまいますから、なかなか難しいところです。デルは、独自技術を使わずに汎用の技術のみを使うと言われていますが、それも一つの故障のリスクを避けるテクニックなのでしょう。


ところで、USの潜水艦に搭載する装置に使われている半導体は、2・3世代前のテクノロジーを使ったものだと聞いた事があります。究極の信頼性は、枯れたテクノロジーに限るという事でしょうか。

128.パソコンと壊れたハードディスク3: ハードディスク交換 (2003/06/19)

さて、パソコンと壊れたハードディスクは、何とかしなければなりません。私に残された道は以下の通り。



  1. パソコンから足を洗う。
  2. 新しいパソコンを買う。
  3. メーカーに出して、2週間と35,000円を費やして修理する。
  4. パーツを買ってきて、自分で取り替える。

パソコンから足を洗うのは、悟りを開いた時で良いので、まだ私には早いようです。新しいパソコンを買うというのも悪くはないのですが、これを一度やり出すと癖になってしまいます。では35,000円を出すかというと、それももったいない話です。結局自分で取り替えるしかないのでした。


実は、私はパソコンのハードウェアに関しては素人です。以前ビデオデッキを壊した事があり、静電気に弱い製品には触らないようにしています。


しかし、安くあげるためには仕方がありません。早速デスクトップのケースを開けてみることにしました。とりあえずハードディスクを取り出し、ついでにメモリーの形状を確かめていざパソコンショップへ。


最終的にバルクのパーツに行き着いたのですが、バルクのパーツが格安航空券と同じ仕組みであるとは、この時初めて知りました。店の人に「返品はできませんよ」と釘を差されて、若干緊張しながら買って帰り、パソコンにぶち込んでみれば問題なく動いたので一安心です。


5400rpmから7200rpmになったのと、メモリーが64MBから192MBになったため、以前より快適にパソコンが動作するようになりました。ハードディスクの交換ととメモリーアップで、12,000円なら悪くはないと思った次第です。


今回は、少しセコイ話になってしまいましたが、実はこのテーマでお話ししたかったのはこんな事ではありません。本当にお話ししたい事は、「こんなに早く壊れていて良いのか?」と言う事です。次回が本題で最終回です。

127.パソコンと壊れたハードディスク2: 歴史は繰り返す (2003/06/18)

昔、デパートでおもちゃを買って家に帰り、30分程遊んでいると必ず壊れてしまっていた時代がありました。特に、電池とモーターを使ったおもちゃでは顕著であり、当時最新のリモコンのおもちゃが1ヵ月以上も動いていたことはまれでした。ましてや保証制度も発達しておらず、間(まん)が悪かったと言って諦めていたものでした。日本製品とはそんな物でした。


いつしか日本製品の品質が良くなって、今度はめったに壊れなくなりました。日本製品が世界中に輸出され、その高品質によって他の国の製品を市場から締め出していきました。


その頃の壊れ方は、カラーテレビなら画面の色が薄くなり出したとか、洗濯機ならボディーの鉄板が錆びて穴が空いたとか、10年ぐらい使ってから素材そのものが朽ちて来たために壊れるのです。これは、製品の寿命なので確かに買い換える時期だったのです。


どのような製品でも各家庭に普及してしまうと、新規購入者が減ってくる為、新機能を投入して買い替え需要を起こそうとしました。買い替えの動機が新機能の追求ですから、まだ使えるとしても捨ててもらわなければ需要は生まれません。みんなは、新しい機能を手に入れるために、まだ寿命の来ていない物ゴミとして捨てました。


もう寿命が来るまで使いきる人は、少なくなって来ました。壊れたから買い換えるのではなく、型が古くなったから買い換えるからです。しかもあっという間に型は古くなっていきます。


もう耐用年数を心配する人はいません。耐用年数よりずっと早く買い換えられていくからです。そして、昔はたくさんいた壊れるまで大事に使う人がいなくなって、メーカーは耐久性よりも新規性を優先するようになってきたのです。


もちろんすべての企業がそうなったのではありません。今でも古い顧客を大切にする企業はあります。たとえば一部のカメラメーカーなどは、修理の部品を実際のコスト以下で提供してきました。長く愛用される製品を提供しようと努力をしてきました。しかし、このような企業はごく限られており、多くの企業は長く使うことより、短いサイクルで買い換えてもらえる製品作りに、邁進していったのです。


さて、寿命や耐久性を無視し続けた結果、すぐに壊れてもそれ程珍しいことではなくなってきました。以前なら、すぐに壊れる品質の悪い製品を作ったメーカーは評判を悪くしましたが、最近は壊れたとしても、その後のサポートをうまくやれば、顧客はまた同じメーカーの製品を買ってくれると言った誤った認識が蔓延しています。


その結果、1年で壊れたことに対して、その本当の問題点を認識しようともせず、起きて当然騒ぐ程の事ではないと、事もあろうがユーザーサポートの人間が平然と言いきってしまう事が起こってしまうのです。


そろそろ使い捨ての時代を、終えなければならないのではないでしょうか?使い捨てだけが楽しい消費生活ですか?修理しながら愛用していくのも楽しいのではないでしょうか?


さあ、次回はどう展開していきましょうか?我ながら見当もつきません。

126.パソコンと壊れたハードディスク1: 序章 (2003/06/17)

実は先週木曜日に、家で使っているデスクトップパソコンのハードディスクが壊れまして、週末から昨日ぐらいまでにかけて、リカバリーに奔走しておりました。


通販で買ったパソコンが、1年と1ヶ月で動かなくなりました。1年以内なら保証期間ですので、不便はあるにせよ無償でメーカーによる修理が提供されますし、5年いや3年使った後に壊れたのなら、まだ仕方がないと諦めるのですが、1年と1ヶ月は壊れるタイミングとしては一番ダメージが大きいのです。


駄目もとでメーカーのサポートに電話してはみたのですが、保証期間が過ぎているので、修理に2週間と35,000円が必要だとのこと。


「パソコンがないと困るから、35,000円を出して修理するしかないか。メーカーはもっとしっかり作ってくれなきゃ困るんだけどなぁ。」と言いながら、修理をする人


「もうこのメーカーのパソコンはこりごりだ。修理してもどうせすぐに壊れるだろう。別のメーカーのパソコンに買い換えよう!」と、このパソコンメーカーから決別する人


「もうパソコンなんてこりごりだ。こんな役に立たないものに、散財した私が馬鹿だった。」と、パソコンそのものから決別する人


こんな事をしていたら、大型ゴミが増えて仕方がありません。


この壊れたディスクに関して、少し考えるところがありますので、数回に渡って書いてみたいと思います。