476.クリエショック再び (2005/02/22)

最近、人並みにスパムの攻撃を受けながら、ゴキブリのようにスリッパで叩いておりました。これではいかんと思い、スパム対策などを講じようとしていた矢先、訪れていた右脳先生のサイトで、いつもの最大フォントで書かれた文字をみて、さすがに唖然といたしました。


「日本語版Palmの火が消える」


ついに来てしまったのですね。


先週、大阪梅田のヨドバシカメラのPDA売り場に参りましたら、また売り場の配置が変わってまして、正面にザウルス、右に回ってクリエ、左にはポケットPC陣営と、きれいに3等分されていました。


そのクリエに関しては、既に在庫切れになっている場合が多くなりましたが、ついに売り場さえもなくなってしまうかと思うと、さすがにさびしいものがあります。


時代の流れと言うものは確かにあります。技術の進歩によって、より良いものに置き換わっていくことはよくあることです。


例えば、カセットテープからMDになり、またメモリーデバイスになるのは、進化したと言えるでしょう。ビデオテープがDVDやHDになったのも同様です。同じ機能をより便利にしていく新しい技術には、古い技術で培った経験が生かされているはずです。


しかし、もしクリエがこのまま消え去ることになれば、日本におけるパームの技術が継承されなくなります。決して長い間とは言えないかも知れませんが、そこには数多くのチャレンジ試行錯誤があったに違いありません。


日本におけるパームが、新しい技術に置き換わることなく消えていかなければならないと言うことは、私たちにとって大きな損失でしょう。


ユビキタスオンデマンドが本格的に実現しようとしている今、パームと言う「手のひらのコンピューター」が消滅する事は、時代の流れに大きく逆行することではないでしょうか?


パームが目指した方向は、決して間違っていなかったと思います。ただ、時期が早すぎたのか? あるいは人間の方が間違った方向を向いているのか?


私は、必ずいつの日か、手のひらサイズのコンピューターが、人々が生活必需品として手放せなくなるようになると思います。そしてそのコンピューターには、パームクリエで残された知恵経験が、生かされることを確信いたします。


まずは第1幕の終了ということでしょうか。