691.田園調布に家を見に行く (2009/04/13)

単身赴任で横浜に住むようになって感じるのは、以前に比べて文化圏の差がなくなってきたということです。


そりゃもう私が社会人になった頃は、関東と関西で歩く速さがかなり違いましたし、ファッションや食べ物の味にカルチャーショックを感じたものでした。明らかに関東と関西では気質が異なっていました。


そのころは関西の芸人は関東のテレビ番組に出演することは稀でしたが、漫才ブームのころから徐々に東京のネタを関西でも見るようになってきました。


そのころのセント・ルイスが一世を風靡したギャグ田園調布に家が建つ!」は、長い間記憶に残っておりました。


また入社したころ同僚から、「田園調布に家が建つ」と言っても、電車を挟んで世田谷区寄りと大田区寄りではかなり印象が違うと聞いていましたから、長い間どのように違うのか気になっておりました。


他にも東京には昔からの屋敷街がありますが、私のようなお上りさんのとっては、田園調布は東京を代表する分かりやすい邸宅街として、いつかは行ってみたいと考えておりました。


先日、Google Earthで田園調布までのルートを表示させてみると、今住んでいるところから10Km強しか離れていないことに気付きました。


春になり陽気も良くなってきましたのでいっちょ出かけてみるかと、愛用の折りたたみ式のガタついた自転車で行ってみることにしました。


地図を見てみると、今住んでいる港北ニュータウンから川崎市に抜けるには、中原街道を通るのが良さそうです。そのまま多摩川の丸子橋まで行けば、田園調布まではもうすぐです。


出発してから45分ほどで丸子橋に到着。しばし、橋の上からいつも乗っている東横線の電車を眺めながら休憩です。


途中、五反田まで10Kmなどという標識があったので、意外と都心までもこの自転車で行けるのではなかろうかと思いました。次回の目的地は五反田で決まりです。


さて、多摩川を渡ってからは5分もすれば田園調布のエリアです。さすがに落ち着いた閑静な住宅が並んでいます。私も含めてやたらと観光で来ているらしき人が目立ちますが、住人らしき人はあまり見当たりません。


田園調布駅前の広場は、まるで遊園地か映画のセットのように見えました。無造作や雑然としたものを徹底的に排除していて、街並みがきれいに保存されています。


開発時から一定のルールを設けて規制してこなければ、長い間同じ景観を保つことはできないでしょう。関西では雲雀丘花屋敷が似ているかもしれません。


確かに駅の両側でこれほど極端に街並みが異なるところは見たことがありません。遊園地の中と外、その対比が見事です。


さて帰り道ですが同じ道では面白くないと思い、多摩川土手二子玉川に向かって田園都市線に沿って戻ろうとしました。


すぐ近くに見えた第3京浜もこれが思ったより遠く、へこへこしながらこれを越えて二子玉川まで到着。そこから電車沿いに走るも、途中からは246号線に合流。


鷺沼辺りから港北ニュータウンに抜ける道があると聞いていたのでそれらしい道を選んで行くと、急に目の前に行きつけのスポーツジムが現れました。知らない風景が突然見たことのある風景に変わる瞬間は刺激的です。


後で地図で調べてみると、走行距離は28Km。二子玉川経由で帰ったため、思ったより長くなってしまいました。


それから思い知らされたのは折りたたみ自転車の巡航速度の遅いこと!特に多摩川沿いの道は平坦だったのですが、ほとんどの自転車に抜かれました。体力不足も否めませんが。


さて、この自転車で次回、本当に五反田に行きますか?(自問自答中)