最近は、日本でも高度医療を担う病院では、掛かり付けの医師からの紹介状がなければ、基本的に診察を受けることが出来なくなりました。
USではもっと古くから掛かり付け、すなわちホームドクター制度が一般的になっていましたから、メーヨークリニックで診察を受けるのにも、紹介状なるものがなければならないものと思っておりました。
ところが、ここロチェスターでは他のUSの地域とは制度が異なっており、、メイヨークリニックが地域医療の最前線に位置づけられていると言うではありませんか。
勿論、日本で言うところの医院的な施設がないわけではありませんが、その数はかなり少なく、まず病気になったらメイヨークリニックに電話を掛けて予約を取るというのが、ロチェスター流のようです。
そもそもメイヨークリニックは、複数棟のビルからなる巨大病院ですが、入院設備はなく外来専門だそうです。一方、入院施設のある病院としては、1マイル程離れたところにある同系列のセント・メリー・ホスピタルがあります。
電話帳を調べてみると、確かに外来の予約受付番号の案内があります。金曜日の午後に電話をしてみると、最初は内科の診察を受ける必要があるらしく、来週の月曜日の朝一に初診フロアに来れば診察してもらえるとのこと。予約時間がはっきりしていないことが気に掛かりましたが、とにかく診察してもらえそうなので一安心です。
またその時に、メインビルディングの1階にある、International Departmentで登録手続きをしなければならないと言うので、場所を確認することも兼ねて、金曜日の夕方に行ってみることにしました。
確かに、ビルの1階に銀行の窓口のように綺麗なカウンターがあり、簡単な書類を提出すると登録手続きをしてくれて、日本の医療機関と同じ様なプラスチックの診察券を受け取ることが出来ました。
メイヨークリニックでは、海外からやって来る患者が診察を受けるときに、無料で通訳の方を用意してくれます。医学用語には難しい言葉が多く、聞き間違いは命取りになりかねませんから、お願いすることにしました。
さて、ここまでは順調だったのですが、月曜日に早速問題が起こります。
朝7時半に内科のフロアで待つこと3時間。予約が取れていると思ったのは間違いで、誰かが予約をキャンセルすることを見込んで、キャンセル待ちをすると言うことだったようです。ゆったりとしたソファーの並び待合室は快適ですが、さすがに3時間ともなると退屈です。
すると、カウンターから呼び出しがあり、「午前中はキャンセルが出そうにないから、もう一度午後1時に来れば、1時半ごろには診てもらえるだろう。」と言うので、いったん会社に戻り、午後また内科にやって来て待つこと30分。
すると今度は、「明日の午後1時15分に内科の予約が取れたので、明日出直しなさい。」とのこと。
喜んで良いのか悲しまなくてはいけないのか、よく分からないままに病院を後にしたのでした。