651.台湾出張4: 台北半日観光 (2007/12/06)

短期の出張で、しかも今回は2泊3日ですから、好きな観光をする時間などほとんどありません。最初は、台北なら世界4大博物館に数えられる故宮博物院に行かなければと思っていたのですが、ゆっくり朝食を食べたこともあってあっさり諦め、近場の國父紀念館 (中山メモリアルホール)に行ってみることにしました。

孫文を讃えたこのホールには立派なブロンズ像があり、その前に2人の衛兵が見張っているのですが、この衛兵交代が素晴らしいの一言に尽きます。

陸・海・空軍から選抜されたエリート兵と言うだけのことはあって、その動きの精密さには驚かされます。1時間ごとの衛兵交代の儀式は、約20分ほどの間微塵の動きの乱れもなく、まさに機械仕掛けの人形の如し!

バッキンガム宮殿の衛兵交代もそれは見応えのあるものでしたが、こちらのは人間業を越えたいわば曲芸に近いものを感じました。幾度となく銃身をたたきつけられたのでしょう。石のタイルが、一部だけ浮いてしまっています。

記念館の中には、その他図書館やホールなどがあり、様々な催しが行われるようです。面白かったのは、ホールを取り巻く回廊で、ストリートミュージシャンや大道芸のコンテストをやっていたことで、観客がそれぞれの芸人の評価をしていきます。

一糸乱れぬ衛兵交代をやっているすぐ隣で、ヒッピー姿でギターをかき鳴らし歌っている若者や、おへそを出しながら腰をくねらせフラダンスを踊っている女性たちとの対比が、ものすごく新鮮でした。

さて、ろそろ空港に向かわなければ乗り遅れそうです。取りあえず台北の中心にある台北駅までMRTで行ってみました。すると駅前に電気店が集まったビルがあったので思わず入ってみました。

パソコンや携帯電話を売る店の中に、PDAと書かれた店があったので覗いてみました。Palmがあるか聞いてみたところ、ショーウィンドーからPalm TXE2を出してきました。

TXは2GBのSDカード付きで$10700NT(約4万円)E2$7000NT(約28000円)でした。Treoもあったのですが、こちらは携帯電話契約付きでのみ販売するそうです。

台湾の携帯電話は、日本より小型のものが多いように思いました。機能が限定されているのかも知れませんが、日本でも小さい携帯電話は需要がありそうな気がします。

さて、空港まではバスで1時間ぐらいと聞いていたのでそろそろ乗り場を探さなければと思いながら、今年台北まで開通したという高速鉄道(台湾高鐵)にも乗ってみたいと思い、高鐵の駅の方に行ってみました。

空港は桃園と言う街にあり、高鐵では台北から南に2つ目の駅になります。この駅に止まる列車の本数は少ないのですが、駅で時刻表を見てみるとあと20分ほどで出発する列車がありました。

そこで自動販売機で切符を買おうとしたのですが、どうもその機械は中国語表示のみだったようです。時々何のことだか見当が付かない選択肢が現れますが、そこは漢字の雰囲気でエイヤッと!無事一号車の指定席券を手に入れました。$160NT也(約640円)

この台湾高鐵はご存知の通り、一部日本の新幹線技術が導入されていて、700T型と呼ばれる車両は新幹線の700系とほぼ同じ形をしています。内装では、700系と空調の吹き出し口の形状や車両間のドアがボタンを押さなければ開かないことが異なる程度で、2列+3列の座席はほぼ同じです。

台湾では車は右側通行ですから地下鉄も右側を走っていましたが、高鐵だけは左側通行でした。日本製の新幹線車両は右側通行ですれ違う事が出来ないのでしょうか?

桃園駅からはシャトルバスに乗って約15分で空港に到着します。空港には近い将来、MRTが乗り入れる計画があるそうですから、高鐵が空港ー台北間の主要な交通手段にはならないのでしょうが、十分快適な移動をすることが出来ました。

空港の第2ターミナルは近代的で、他のアジア諸国の空港と比べても十分な設備を持っているように見えました。出国手続きをし、あまり厳しくないセキュリティーを抜けると、日本はもうすぐです。


最後に余ったお金でお土産を買いながら、この旅で出会った人たちや風景を、思い出として心に留めるのでした。(やっぱりおじさんにはびんろう屋のお姉さんが一番印象的でしたな。)