113.専用パーム機はいかがですか?: ファッション編 (2003/06/02)

パームを手に入れると、ケースを同時に購入される方が多いようです。さらにブランド物のケースに入れると、一段と引き立つものです。


しかし、パーム本体のデザインがケースを想定したものでなければ、ボタンの操作性が悪くなったり、クレードルとの接続に問題があったり、トータルのデザイン性に統一性がなくなったりして、しっくり来ない場合も多いのではないでしょうか?


そこで、ブランド物のケースを使う為にパーム本体の外装デザインから、ブランドイメージに統一してみましょう。本体には、そのデザインブランドのロゴをあしらいます。


今回は、高級素材を使ったケースにしたいと思います。本体は、できるだけ薄型にして、軽く仕上げます。バイザーエッジのような感じでしょうか。表面は、アルミのヘアライン仕上げで、メタリックな感じにします。メタリックボディーと皮革の質感は、よく似合います。


ケースを作るのは、それぞれの分野で、多くの人に支持されているブランドです。


ルイ・ヴィトンの定番、モノグラムは、バッグや財布と合わせたコーディネイトが可能です。よく見ると、モノグラムの一画に、"Designed
for palm"と書かれています。若い女性なら、是非手にしたい逸品です。


アメリカ・コーチの定番は、キャメル色の皮革カジュアルにアレンジできます。もちろん、皮の裏側には、焼き印でpalmの文字があります。女性はもちろん、男性もお勧めできる、どこにでもフィットし、飽きの来ないデザインです。


最後は、濃いエンジ色のソメスサドル製のケースです。将来エルメスのような価値を持つかもしれません。男性にも女性にも、長く使い続けることができるでしょう。特に、年輩の方には高級感があり、年数を重ねるごとに手に馴染んでくる、なめしの良い皮の手触りは、今までにない愛着を持つことが出来るでしょう。


さあ、皆さんも飽きることのない、一生ものの道具を手に入れてみませんか?


などと言っていても、商売にならなければ話になりませんが、どなたか作ってくれないでしょうか?10万円ぐらいなら買おうとおっしゃる方はおられないでしょうか?ゴルフコンペの景品や、会社の記念行事の招待客への粗品にいかがですか?


粗品にしては高すぎる!ごもっともです。私も、買えないでしょうねぇ。

112.専用パーム機はいかがですか?: ステイタス編 (2003/06/01)

例えば腕時計について考えてみると、ピンからキリまでその値段に広がりがあります。ピンは数百万円いや数億円まで、キリは100円ショップで手に入る物まで。機能はと言えば基本的に時を刻むだけですから、100円のクォーツで充分なはずです。


100万円を越えるブランド時計のムーブメントが、実は1000円の部品が使われていたりするそうですから、値段は機能を維持するためのものではない場合もあるようです。


パームも、機能的に今のままで充分であると考えている人は、多いのではないでしょうか?特にPIMとして使いたい人には、基本的な機能を長く使い込んでいきたいと思われるのではないでしょうか?


これまでのような、新機能を売りにしてデザインも斬新さを訴える物ではなく、安心して長く使えるパームを企画してみました。目指すは、時計で言えばグランド・セイコーザ・シチズン辺り、カメラで言えば、ミノルタTC-1です。


コンセプト


長く使うためには、コロコロと変わる新技術は御法度です。この際、PIMに機能を限定しましょう。耐久性を高め、部品の保証を最低でも20年ぐらいにしたいところです。


想定するユーザーは、エグゼクティブ(ヤングかオールドかは問わない)の方、小物マニア(鞄や財布にこだわりを持つ人)の方、お金持ち(これ基本条件、自薦他薦問わず)の方です。


外装・デザイン


時計でもそうですが、外装の材質は非常に重要です。出来るだけ無垢の物にして、塗装やメッキは避けたいものです。


ステンレスも質の良い物には質感がありますし、アルミも深絞りにすると電磁波の漏洩を防ぐことが出来ます。しかし、耐久性や耐傷性を考え、表面処理をしたチタンを採用しましょう。


チタンは、普通はステンレスより少しくすんだ色になりますが、表面を貴金属によるスパッタリング処理をすることによって、ステンレスのポリッシングと同等の光沢と、より高い表面硬度を得ることが出来ます。


文字の表示には、レーザーによる刻印を使い、消えてしまうことを防ぎます。ボタン類には蛍光塗料を使って、暗いときの操作性を高めます。


無垢の素材は、塗装やメッキにおける劣化がなく、例え傷が付いたとしても長く使うほど風格を醸し出すことが出来ます。


液晶パネルのガラスには、傷が付きにくいサファイアガラスなどを使いたいところですが、製造工程上無理があるかもしれません。反射防止の為の多層膜コーティングは、必須でしょう。


性能・スペック


パームOSのバージョンは、安定した動作が出来れば何でもかまいません。ただしハイレゾ・カラーには、対応していなければならないでしょう。


CPUは、PIM機能に限定すれば、ドラゴンボール66Mhzでも良いですが、アーキテクチュアーとしては、ARM系の方が将来的に安定供給が出来るかもしれません。メモリーは16MBか32MBで充分でしょう。


液晶が、ハイレゾ・カラーは必要ですが、バックライトを含めて耐久性を考慮したいものです。


カードスロットも、あれば良いですが、あまり多くを期待をしてはいけません。


保守・メインテナンス


一番重要なのは、長く使えることです。充電池、液晶パネル、基板一式などは、補充部品として、長期にわたり供給できなければなりません。また、デスクトップなどのソフトウェアも、パソコンのOSごとにサポートされ続けなければなりません。


値段


どうせ飛ぶように売れるわけではありませんから、コストパフォーマンスを考える必要はありません。安いと、ステータス性がなくなりますから、時計やカメラの高級品と同じように、10万円ぐらいからとしておきましょう。


さて誰が作るか?


これが問題です。良いものを長く作る続けることに、意義を見い出す企業でなければなりません。ここは、ライカと組んでデジタルカメラを出しているパナソニックか、時計型のPDAを開発しているシチズン、あるいは高級カメラのノウハウを持つキャノンなどが、技術力やブランド力として申し分ないのですが、一度検討していただけないでしょうかねぇ。


さて、次回は最終回、「ファッション編」です。

111.専用パーム機はいかがですか?: ステイタス&ファッション編 予告 (2003/05/31)

さて、新しいパームが発売されて、そのスペックが自分の待ち望んでいたものだったりすると、購買意欲が湧いて来るものです。


「より高速になったCPUではアプリケーションが軽快に動くだろうな」


とか、


「より容量の増えたメモリーだったら今より多くのパームウェアやデータを持ち歩けるのにな」


などと考えていると、新しいパームをすぐにでも欲しくなってしまいます。


しかし、


「パームの性能は今のままで充分だが、もっと長くつきあえるパームが欲しい」


とか、


「持つことに喜びを感じるパームが欲しいな」


とか、


「持つ者のステータスを表現した大人のパームはないものか」


などという意見も、そろそろ出てくるのではないかと思います。


機能コストだけを考えていれば良いのではなく、趣味性のあるパームを持ちたいと考えておられる方は、意外と多いのではないでしょうか?


パームのすばらしさは分かっていて、日頃持ち歩きたいとは思っているが、胸ポケットから出すのが恥ずかしいとお考えの会社の役員さん。


電車でパームを使っていたら、すぐ横で塾帰りの小学生がゲームボーイをやり始めて、格好悪くなってパームを仕舞ったサラリーマン。


ファッションリーダーを自認し、全て高級ブランドで他人に差を付けているのに、なぜか携帯電話とパームだけは、差を付けられないとお嘆きのイケイケOLさん。


長い間お待たせしました。持つ喜び見せることの喜びをあなたに感じていただける究極のパーム、すなわち、UltimatePalm、明日発売です。

110.専用パーム機はいかがですか?: ハードディスク内蔵パーム編 (2003/05/30)

パームは、ノートパソコンに比べて、その小さい筐体の為に様々な制約があります。その制約の一つに記憶容量があります。


電池によってバックアップされているRAMは、拡大傾向は続くものの、まだパソコンとは差があります。そこでハードディスク内蔵パームの登場です。


まずは、マイクロドライブを採用してみましょう。近々4GBのものが出てくるようですから、データ領域として確保して、辞典データベースを入れておきます。パームウェアも、たくさんインストールすることが出来るでしょうから、取りあえず使う当てのないものまで入れておく事が可能です。


データベースとしての利用は、更にパームの可能性を広げます。世の中には、巨大なデータベースを利用しなければならない人たちがおられますが、ネットに接続せずに大量のデータを参照する事は、そのレスポンスを改善する上で有効です。


もちろん、辞典のようにバージョンアップの頻度が低いものは、ROMに入れる事も可能ですが、必要に応じて好きな辞典を入れる事が出来るのは、ハードディスクの強みになるでしょう。


ただし、マイクロドライブを駆動するのには、電池の性能強化しておかなければなりませんから、サイズが大きくなる事は覚悟しなければなりません。


最近では、内蔵するRAMが大きくなってきた為、電池切れでリカバリーする時も結構な時間がかかるようになりましたが、ハードディスクならそのような事はありません。また、リムーバブル・ディスクなら、瞬時に取り替える事もできます。


ハードディスクを付けるだけでは、あまり変わらないと思われるかもしれませんが、パソコンからのダウンサイジングには、欠かせないスペックだと思います。


さらに、4GBものディスクスペースを満たすための、辞典やデータベース等をコンテンツとしてダウンロードできるサイトを、会員制で設けます。購入者にユーザーIDを与え、会員だけのサービスとして提供します。


もちろん、自力でウェブから必要な情報をダウンロードしたり、データベースを作ったり出来る人は良いのですが、周りに詳しい人がいないとか面倒だと言う人の方が世間では多いでしょうから、専用のウェブサイトは欠かせないと思います。


さて、パームに物足りなさを感じていたのは、ハードウェアだけではありません。ハードウェアには、ステイタス(スタイラスではない!)とファッションが重要であると考える人も多いのです。次回は、「ステイタス&ファッション編」です。

109.専用パーム機はいかがですか?: PIM編 (2003/05/30)

PIMに特化したパームを考えていたら、その前にシャープから、電子情報メモなる製品が発表されてしまいました。ニュースリリースを見たところ、なかなかシンプルに出来ていて、PIM専用としてはこんな感じでいいかなと思いました。メモに特化したコンセプトは初めての人にもわかりやすく、手帳からの移行もスムーズに行きそうです。


ただ、メモに特化しているとはいえ、支払いメモや時刻表をテンプレートメモで片づけてしまっていたり、音声メモからの書き写し(ディクテーション)の紹介がないところを見ると、取りあえず第一段として出してみて、様子を伺おうかと行ったところでしょうか。


声メモは、取りあえず急いで用件を聞いたり、議事録を取ったりするのに楽で良いのですが、必ず後で文章にしなければなりません。情報は、文章にしなければ後から参照できませんし、文章にせずに聞き流しても良い情報なら、最初から声メモは要りません。


将来は、音声認識が出来るようになるでしょうが、それまでは、声メモの内容をを部分ごとに繰り返し再生して、メモ帳等にディクテーションする事が必要です。これが機能的に出来なければ、声メモの機能は宝の持ち腐れになってしまいます。


また、メモとスケジュールのリンクが取れるそうです。例えば、行き先の地図を手書きメモで作成し、実際に出かける日時のスケジュールから、そのメモにリンクすると言う使い方をするそうです。スケジュールのコメントとして、メモが使えるわけです。


ただ、せっかくメモを中心にして、その他のアプリケーションとリンクさせようとするのなら、すべての入力をメモ経由で行うようにすると良いでしょう。Muchyさんの所で捜してみると、メモキットと言うアプリケーションがありますが、タグを使ってメモ帳に入力された内容を分類するようです。


あるいは、メモ入力中に日付や時間の記号(環境設定の書式で選択された2003/05/30 や0:49:25等)があれば、自動的にスケジュールに入力すると良いでしょう。


更に、「~までに」があれば自動的にTODOにするとか、「削除」や「×」で今あるデータを消すなど、基本的な書き方をカバーしておけば自然な表現で入力できます。全ての入力はメモ帳で出来るようになりますから、スケジュールの入力が面倒な人には良いと思います。


あとは価格です。Zire$99は、ベストセラーになるだけあって良い設定のようです。電子機器に興味のない人に衝動買いをしてもらうには、9,800円あたりが手ごろでしょうか。


しかし、買いやすい値段にしてユーザーが増えたとしても、携帯電話のように度々買い換えないので、売り上げを継続していく事が困難です。次回は、そのあたりを考えてみたいと思います。