PIMに特化したパームを考えていたら、その前にシャープから、電子情報メモなる製品が発表されてしまいました。ニュースリリースを見たところ、なかなかシンプルに出来ていて、PIM専用としてはこんな感じでいいかなと思いました。メモに特化したコンセプトは初めての人にもわかりやすく、手帳からの移行もスムーズに行きそうです。
ただ、メモに特化しているとはいえ、支払いメモや時刻表をテンプレートメモで片づけてしまっていたり、音声メモからの書き写し(ディクテーション)の紹介がないところを見ると、取りあえず第一段として出してみて、様子を伺おうかと行ったところでしょうか。
声メモは、取りあえず急いで用件を聞いたり、議事録を取ったりするのに楽で良いのですが、必ず後で文章にしなければなりません。情報は、文章にしなければ後から参照できませんし、文章にせずに聞き流しても良い情報なら、最初から声メモは要りません。
将来は、音声認識が出来るようになるでしょうが、それまでは、声メモの内容をを部分ごとに繰り返し再生して、メモ帳等にディクテーションする事が必要です。これが機能的に出来なければ、声メモの機能は宝の持ち腐れになってしまいます。
また、メモとスケジュールのリンクが取れるそうです。例えば、行き先の地図を手書きメモで作成し、実際に出かける日時のスケジュールから、そのメモにリンクすると言う使い方をするそうです。スケジュールのコメントとして、メモが使えるわけです。
ただ、せっかくメモを中心にして、その他のアプリケーションとリンクさせようとするのなら、すべての入力をメモ経由で行うようにすると良いでしょう。Muchyさんの所で捜してみると、メモキットと言うアプリケーションがありますが、タグを使ってメモ帳に入力された内容を分類するようです。
あるいは、メモ入力中に日付や時間の記号(環境設定の書式で選択された2003/05/30 や0:49:25等)があれば、自動的にスケジュールに入力すると良いでしょう。
更に、「~までに」があれば自動的にTODOにするとか、「削除」や「×」で今あるデータを消すなど、基本的な書き方をカバーしておけば自然な表現で入力できます。全ての入力はメモ帳で出来るようになりますから、スケジュールの入力が面倒な人には良いと思います。
あとは価格です。Zireの$99は、ベストセラーになるだけあって良い設定のようです。電子機器に興味のない人に衝動買いをしてもらうには、9,800円あたりが手ごろでしょうか。
しかし、買いやすい値段にしてユーザーが増えたとしても、携帯電話のように度々買い換えないので、売り上げを継続していく事が困難です。次回は、そのあたりを考えてみたいと思います。