636.無料ウィルス対策ソフトウェア3: Active Virus Shield by AOL (2007/04/23)

さて、無料ウィルス対策ソフトの比較を行う上でよく参照されているサイトに、GIGAZINEがあります。「アンチウイルスソフトウェアランキング、最強はどれ?」を見てみると、無料ウィルスソフトの検出率が、よく名前を聞く有料ソフトと遜色ないことが分かります。


ノートンのアンチウィルスと言えば、一番売れているウィルス対策ソフトとして有名ですが、それよりも無料ソフトのほうが性能がよいとなれば、お金を払うことに疑問を持つのも当然でしょう。


ただし、この比較に用いられた147184個のウィルスは、 Kaspersky、 F-Prot、 Nod32、 Dr.Web、 BitDefender、McAfeeから提供されたもので、ノートン先生が使い慣れたノートに記載されていないものも多かったのでしょう。


また、2006年8月が最新の結果ですから、その後のウィルス検出状況によっては、検出能力が変わってきていることも考えられます。


しかし、そうは言ってもKasperskyの検出能力は魅力的です。価格.com事件のウィルスに一番早く対応していたと言うのもうなずけます。その同じ検出エンジンを搭載した、AOLから無料で提供されているActive Virus Shieldは、無料ウィルスソフトとして、真っ先に候補に挙がることでしょう。


ただし、AOLとの契約で、AOL関連の企業からのメールを受けなければならないことや、パソコンの使用状況が吸い上げられることに同意しなければなりませんから、誰にでもお勧めできるわけではありません。


一度、最高の検出能力を持ったソフトを試そうと、インストールしてみたのですが、常駐スキャンでは問題が出ないものの、ファイルのスキャン(特にMy Comupter
Scan)ではかなりの確立でフリーズしてしまいます。


このソフトは、インストール後必ず一回はフルスキャンを実行しなければなりませんから、完了するまで何回もフリーズを繰り返すことになってしまいました。


これはAOLバージョンだけの問題ではないようで、純正のKasperskyでも同様の問題があるようです。対策としてメールファイルに対するスキャンを対象からはずすことが、Kasperskyのフォーラムでアドバイスされています。どうも古いメールのファイルがあると、そのフォーマットに対応できずフリーズすることがあるそうです。


ただ、私の場合はメールのスキャンをやめても変化せず、またフリーズするファイルも一様ではありませんでした。


何回かフリーズを繰り返しながら、やっとフルスキャンが完了したのですが、そのフルスキャンも3時間ぐらいかかりました。


Kasperskyのソフトウェアの優れた点は高いウィルス検出能力だけでなく、スパイウェアも同様に検出できるところにあります。スパイウェア対策ソフトを使う必要がないのでありがたいのですが、ファイルスキャンで何回もフリーズするのでは安心して使うことができません。


少し古いバージョン5では、フリーズだけでなく、Windowのブルースクリーンになったり、OSのインストールのし直しが必要になったケースもあったそうです。もう少し待ったほうが、安定してくるのかもしれません。さて、ファイルスキャンがなかなかうまくいかないのですが、一度フルスキャンが通ってしまった後の常駐スキャンは、問題なく動作しています。


無料バージョンでは常駐スキャンが提供されていないのですが、BitDefenderという、マニュアルスキャンで高いウィルス検出能力を誇っているソフトウェアがあります。常駐スキャンはActive Virus Shieldで行うことにすれば、ウィルス検出能力では定評のあるソフトで常駐・非常駐スキャンに対応することができるでしょう。


そこで、BitDefenderを、Active Virus Shieldに加えてインストールしてみることにしました。