asahi.comで「印鑑万能主義」を改めようと言う動きについての記事が載っています。確かに、印鑑に対する不安と言うのは、誰しも持ち合わせているのではないでしょうか?特に、実印や銀行印は、盗まれたり偽造されたりして悪用された場合、ほとんどは被害者が泣き寝入りする事になるのではないでしょうか?
特に最近では、写植技術によって、印鑑の印影から新たな印鑑を起こす事が容易ですので、印鑑を持っているからと言って、本人であることの証明にはなりにくくなってきています。しかし、記事の中で、「欧米のように、重要な契約は第三者立ち会いのもとで署名すれば、印鑑は不要のはずだ」と言われていますが、印鑑より署名の方が安全と言えるでしょうか?
不動産の売買の時を例にとって、考えてみたいと思います。日本では、不動産を売買する時、役所に印鑑登録をして印鑑証明を受け、同じ印鑑によって契約をします。これによって、本人が契約した事を証明するのです。印鑑証明書の手続きを考えると、それほど安全であるとは言えません。
欧米の場合、例えばオーストラリアの不動産売買を日本で行う場合、契約する本人がパスポートなどの本人を証明するものと共に、権限を与えられた人、例えば総領事の前で、サインをします。この事によって本人が契約した事を証明します。面白いのは、オーストラリアの物件の場合、ニュージーランドや英国の公館でも、同様に署名証明を受ける事ができることです。
米国に住んだ時、パーソナルチェックのサインに悩みました。いつも同じサインが出来るように、練習もしましたが、銀行では実際はそれほど厳密に確認はしていないようです。印鑑もサインも、それ程安全とは言えないように思います。
そこで、やはり電子的に本人確認できる方法が望まれます。世界中で共通した技術によって提供されれば、大きなビジネスチャンスです。パームで指紋を読み取り、赤外線ビーム!!ぐらいでは、いまいち信頼性に欠けますか。もう少し、パームの技術が進歩する必要があるようですね。