73.デジカメと携帯電話 (2003/04/15)

日経エレクトロニクス最新号に、100万画素を超えるカメラ内蔵の携帯電話についての記事が掲載されています。パームを語る上でいつもライバル視されている携帯電話ですが、100万画素を超えるカメラを搭載するようになった今、それはコンパクトカメラさえも市場から追い出そうとしているようです。


普通に記念写真として撮るのなら、わざわざ専用のデジカメは必要のないレベルになってきているそうです。さらに、本格的に撮影したい人は、本格的なシステム一眼デジタルカメラを使うようですが、一般の写真は、携帯電話で十分になりつつあるようです。


デジタルカメラも100万画素を数えるようになると、今までのように雨の後の竹の子ポーズで撮影すると、手ぶれの影響がはっきりと出てしまい、高画質を生かした撮影が出来なくなるそうです。ですから、両手で今までのカメラのように構えるか、ビデオカメラのように構えるか、いずれかの撮影ポーズになっていくようです。


それから、今までの30万画素クラスの場合、携帯電話で写真を送ったり、携帯電話の小さい液晶画面で見ていたのですが、さすがに100万画素になってくると、電話で送るにはデータ量が大きすぎるので、メモリーに蓄えておいて家庭でプリントして保存するといった使い方に、必然的になってくるらしいです。


そうすると、家庭でパソコンかプリンターにデータを転送するインターフェースが必要になりますが、その最有力候補がUSBと言うことです。今までより、大きなメモリーをつんで、USBを持ってしまうと、ますますPDAに近づいてきます。いや、これはお近づきになると言うより、侵食してくるといった方が適切かと思います。


唯一の救いは、まだ携帯電話陣営では、PIM関連のアップリケーションを系統立てて整備していないことです。今なら、パームOSに唸る様にあるパームウェアの数々と、ホスト・サーバーからダウンロードすることの出来るデーターの絶対量の差で、まだパームに可能性が残されていますが、このままの状態で、いつまでも安泰でいられるか分かりません。


また、サーバーからパソコン経由でダウンロードできることは、パームOSの大きな強みでありますが、同時にパソコンを持っていなければ使いこなせないという弱みでもあります。そこが、携帯電話との決定的な差となって現れているのでしょう。


考え方を変えて、携帯電話と得意分野を分けて、共存を図っていかなければならないのかもしれませんが、果たして携帯電話が共存しようと思っているかどうか?

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