何と言ってもゴールデンウィークであります。今年は連休の日数が少ないと言うことで、海外に出かける人が少ないと言うことですが、そこはやはり日本では一番休みやすい時期ですから、それなりにバカンスを楽しんでいる方も多いことでしょう。
さて、海外に行くときの「3つの神器」と言えば、パスポート、クレジットカード、国際免許証でしょうか。これらはそれぞれ手続きが必要ですから、予め準備をしておかなければなりません。
この連休前に、ある取引先の会社の方が急遽USに出張に行くと言うことで、国際免許証を申請することになりました。免許センターに電話をして窓口が開いている時間を確認するのですが、何せ連休中は役所関係も休みになりますから、なかなかスケジュールが合いません。
そうこうしていると、日本に在住しているアメリカ人から、「USでレンタカーを借りるのに、国際免許はイラナイゼ!」とのメッセージ。しかし、にわかには信じられません。
聞くところによると、先月USに滞在していた同僚が、国際免許の有効期限が切れるので一旦帰国しようとしたが、国際免許が要らないことが判ったため、そのまま滞在し運転を続けていたとのこと。既に実績があるようです。
ハワイやグアムは以前から日本人が多いと言うことで、日本の免許証だけでレンタカーを借りることが出来ましたが、それ以外のUS地域で日本の免許がそのまま有効だと言う話しは、これまで一度も聞いたことがありませんでした。
しかし、Hertzのウェブページを覗いてみると、確かに日本の免許証のコピーを予めHertzに送り免許の翻訳証を受け取っておく事によって、国際免許証を所持しなくともUSでレンタカーを運転できるとあります。
そもそも国際免許証とはそれ自体が免許証としての効力を持っている訳ではなく、国内の免許を各国語に翻訳したものに過ぎません。だからこそ海外での運転中には、国内の免許証と同時携帯していなければならないのです。
つまり、翻訳が正しい事が保証できれば、別に警察管轄の組織によって発行される必要はまったくないのです。現にUSにおいて国際免許証の発行は、以前からAAA(日本で言うところのJAF)が行っています。日本で免許センターなどが独占的に発給する必要性があるかどうか甚だ疑問です。
ところで、海外で警官に車を停められて免許を見せろと言われた事がある人に聞いてみると、国際免許証が本当に正しい免許証であるかどうか判断できないそぶりを見せる事が多いようです。
少なくともUSでは、国際免許証よりもHertzが発行する翻訳証の方が、理解されやすいのではないでしょうか。ただ、免許証をよく理解されない方が、些細な違反を犯したときに見逃してくれる可能性が高いというのも確かですが。
それから、国際免許証や翻訳証を携えていれば、現地のドライバーと同じ運転資格が与えられているものと考えがちですが、それは自動車を運転する技術を持つことを証明すると同時に、当地の交通規則に関する知識がないことをも証明していると肝に銘じるべきでしょう。
いったん海外で事故を起こせば、不利な立場に立たされることが多いと言われます。少なくとも必ず守らなければならない交通ルールについては、予め良く理解しておくことが必要でしょう。