さて、やっとのことで手に入れたWiiですが、さすがに新世代ともなりますと設定がゲームキューブに比べて複雑になってきております。単純にゲームを始めるだけならば、おそらく何も参照しないでできると思われますが、一通りの設定を済ませなければ使えない機能も多くなっています。
ただ、同じ週末にファックスとプラズマテレビを購入したものですから、それらのマニュアルをすべて読破するのには2週間を費やしてしまいました。さすがにうんざりしてきますが、マニュアルを読まなければ皆目見当が付かない機能もありますから、ここはじっくり我慢の子(いやっ、おっさん?)です。
Wiiの設定は、コントローラーの動作に関するものと、無線LANへの接続が主なものです。
感心したのは、やはりブルートゥースを使ったコントローラーです。ブルートゥースの特徴をうまく使っていると思いますし、反応性や電池の使用時間に関しても十分な性能を満たしているのではないでしょうか。
無線で接続するので、ゲームキューブまでのようにコントローラーの配線でごちゃごちゃすることがないのはありがたいです。
このコントローラーなら、スポーツなどの体の動きをゲームに取り込むことができますから、スポーツの感触をゲームに生かすことができます。昔やったテニスやボウリングを思い出すことができるので、年配のの方には擬似スポーツとして楽しめるでしょう。何故だか次の日に腕が痛くなることもしばしばです。(完全な運動不足!)
ただ、Wii Sportsにパッケージされているテニスと、初期のファミリー・コンピューター用のテニスゲームを比べると、ファミコン用のものの方がゲームそのものは本格的であったように思います。
ファミコンのテニスゲームで(いささか古い!)最強レベル5の黒いユニフォームを相手に勝つためには、かなりきわどいコースに決めなければならなかったので、1試合終わったときにはヘトヘトになったものでした。
一方、Wii Sportsというゲームにはいくつかのスポーツがパッケージされていますが、その中のテニスは万人向けにアレンジされています。昔のゲームに比べると物足りない部分もありますが、ロブやスライスを打つ動作などは実際に腕の振り方で決まりますから、よりリアルな感覚に近づいたと言えるでしょう。
無線LANへの接続に関しては、MACアドレスのアクセスポイントへの登録や、WEPの暗号化コードを入れることによって、既存の無線LANに接続することができます。
「お天気チャンネル」や「ニュースチャンネル」に接続したり、インターネットの閲覧をOperaブラウザーで行うことができます。簡単な操作でインターネットを閲覧できるので、Wiiのユーザーの裾野が広がるかもしれません。
同時にセットアップしたプラズマテレビも、電話回線やインターネットへの接続を必要とします。しかし、利用者に役立つ機能が提供されているわけではなく、明らかに放送局や回線業者の都合だけを優先しているように思われます。地上デジタルの普及を促すためには、もっと利用者を意識したサービスを提供しなければならないでしょう。
Wiiへの文字入力は無線コントローラーで行うのですが、微妙な腕の動きによって文字を入力するのは、少し慣れが必要になります。また、通常のテレビの画面の解像度では細かい画面の読み取りが難しく、自然とテレビに体が近づいていってしまうのは仕方のないところです。
慣れと言っても、キーボードに比べればまったくの初心者がすぐに使うことができますから、簡単な単語を使ってインターネットを検索したり短いメールを送るぐらいなら、意外とパソコンの代わりとして使えるかもしれません。
インターネットメールのアドレスは、ドメイン名は"wii.com"と短くてよいのですが、ローカル部分は長くて暗号のようなものがアサインされます。通常のメールとして使うより、任天堂からメールマガジンを配信するなどのために用意されていると考えるべきでしょう。
実際、インターネットに接続して数日経ったとき、テレビCMでお馴染みの「さんまさん」と「松岡さん」の似顔絵が添付されたメールが届きました。
Wiiを探し回っている最中、トイザラスのデモビデオで眺めた時はむなしく感じたのですが、「さんまさん」と「松岡さん」の似顔絵が、今このWiiの似顔絵広場の中を歩き回っていたり、同じ野球のチームに入っていたりすると、やはり楽しい気分になってきます。
さて、無線コントローラーやインターネットへの接続といった新しい機能を持ったWiiですが、インターネットに常時接続することによって新たな可能性を模索しているようです。
これまでも、家庭における映像端末としてのテレビをコントロールする、ホームサーバーなどが提唱されてきました。これからはWiiもその一端を担うようになるかもしれません。
通信と放送の融合だけに収まらず、携帯電話やパソコンやゲームまでも巻き込んで、IT革命はさらに加速していくことでしょう。(あれっ、PDAはどこに行った?)