本特集の評価には、一切の客観性はありません。また、非常に限られたサンプリングであり、しかも男性トイレのみの経験に個人的趣味による評価であることを、あらかじめお断りいたします。
では、ほとんど役に立たない「京阪神トイレランキング」の始まりです。まずは大阪・梅田からスタートしましょう。
☆☆☆☆ ヨドバシ梅田
ヨドバシカメラは、Palmの聖地(だった)ですから、用もないのによく立ち寄ります。ここは頻繁に模様替え(売り場の配置換え)を行うため、1ヶ月ほど経つとがガラッと売り場の位置が変わっていることが多いですが、開店以来トイレだけは同じところでがんばっています。(当然だ!)
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | ○ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | ○ |
自動コック | ○(反応遅い) |
ハンドドライヤー | ○ |
メインテナンス | ○ |
店舗の規模、混雑度からすれば少しトイレの数が足りないように思いますが、設備的には充分です。赤ちゃんのおむつ交換テーブルや、ホィールチェアー用個室もあります。
ここのハンドソープは、ピンク色で泡状になって出てきます。泡になるほうが使用量が少なくなるからか、液切れは少ないようです。
広さ、レイアウト、設備の高級感など高い水準であり、快適なトイレということができるでしょう。
☆☆ ヒルトンホテル大阪
ヒルトンホテル大阪といえば、バブルが始まりかけていた1986年ごろに完成し、梅田界隈の新しいビル建設の先駆けになったのですが、近年さすがに設備的には古さが目立ってきました。
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | ○ |
自動洗浄 | - |
ソープ・ディスペンサー | ×(空) |
自動コック | × |
ハンドドライヤー | × |
メインテナンス | △ |
レストランのある2階と宴会場のある3階のトイレのいずれも同じような状態で、手動コックはさすがに少なくなってきましたから、それだけで一流ホテルに対する期待を裏切ってしまいます。さらに、石鹸のディスペンサーがどちらも空であったために、期待との差が大きくなってしまいました。
最近はヒルトン・プラザという、ショッピングとビジネスを兼ねたビルに力を入れているようですので、ホテル本館の改装に手が回らないのかもしれません。是非、改装の機会に巻き返してもらいたいものです。
☆☆☆ 第一ホテル
大阪丸ビルと呼ばれていますが、ここも部分的に改装を繰り返してきましたが、全体的には古さが目立ってきました。3階にフジ・フォトサロンがあり、昔は梅田に行けばよく立ち寄ったものです。
ロビー階にはコーヒーショップやレストランがあり、空港バスの乗り場にも近いので便利なのですが、それだけ雑然とした感じがします。
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | △ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | ○ |
自動コック | ○ |
ハンドドライヤー | × |
メインテナンス | △ |
さてトイレですが、決してほめられるほど立派ではないのですが、隣のヒルトンから来ると必要最小限の設備が整っており、ついでに行くところとしては十分かなという感じです。
また地下でディアモールや第一生命ビルと接続しているので、以前より街との一体感が出てきました。70年代の雰囲気を残しているところも、貴重になってきました。
☆☆☆☆☆ 新阪急ホテル
阪急系列の高級ホテルとしては、評価の高い阪急ホテルインターナショナルが茶屋町にあります。この新阪急ホテルというのは、シティーホテルとビジネスホテルの中間に位置するでしょうか。梅田界隈では老舗ホテルのひとつです。
JRや阪急のターミナル駅に近いことや、空港バスがすぐ横から発着するため、海外からの観光客の利用も多いようです。
関西空港と梅田の間の空港バスは、一部の便で周辺ホテルの玄関を巡回して行きますが、新阪急ホテル横のバス停はすべての空港バスが発着します。
私も空港バスに乗るときに待ち時間あれば、そぐ横がホテルでトイレも入り口に近いですからよく利用することがあります。
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | △ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | ○ |
自動コック | ○(お湯が出る) |
ハンドドライヤー | ○(ペーパータオルあり) |
メインテナンス | ○ |
何せホテルが便利なところにありますから、待ち合わせの人が多く出入りします。そのためトイレ利用者が多い割にはトイレ自体は広くはありません。
ですからここが5つ星ということに、評価が甘いのではないかという意見があるかもしれません。しかし、設備的な充実度として手洗いのお湯が出る点とペーパータオルがあることを考慮して、高級ホテルのレベルに達していると判断しました。
ほど良い温かさのお湯が出るということと、ペーパータオルがあるということが、5つ星になるための条件といえるでしょう。
阪急とJR間で乗り換えるときの通り道にありますから、朝の通勤時間帯や夜遅くでも開いているホテルのトイレはありがたいものです。
梅田近辺での最高級ホテルといえば、西梅田にあるリッツ・カールトンが挙げられます。一度オープンした頃に立ち寄ったことがありますが、通りすがりに入るという雰囲気ではありません。さぞかし立派なトイレだと予想できますが、利用するには服装にも☆がいくつか必要になりそうです。
☆☆☆ 阪急・阪神・大丸百貨店
梅田には3つの百貨店がありますが、大丸以外はかなり老朽化しており、梅田界隈では一番古いビルになってしまいました。
2007年2月現在、阪急百貨店は改築工事中で、阪神百貨店の屋上から見るとかなりの部分が更地になっています。しかしながら、売り場を移動させながら残った部分で営業を継続しています。
阪急百貨店は、確か昭和4年ごろにオープンした建物を使っていましたから、昔のデパートの雰囲気を残した立派な建物でした。デパートのトイレといえば、階と階の間の踊り場に配置されているのが相場でしたが、部分的な改装を繰り返した結果、阪急・阪神ともトイレの位置がばらばらで、狭いところが多くなってしまいました。
阪神百貨店も同様で、必要最小限の設備にとどまっており、今後大規模な改築あがない限りトイレの評価は変わらないでしょう。
大丸は1980年前半にできたビルにあるため、比較的設備は新しいのですが、そろそろ大規模な改装が必要になってくる時期です。、確か4階あたりに自動ソープ・ディスペンサーの付いたトイレがあったのですが、それ以外のトイレはなかったと記憶しています。
なお、大丸と同じビルにあるグランヴィアホテルですが、以前はステーションホテルと名乗っていたからかトイレの設備は2つ星レベルでした。2年ほど前に改装されてからは入っておりませんので、現在の状況はわかりません。
3つの百貨店をまとめて評価するとこんな感じでしょうか。(かなりいい加減)
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | △ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | ○ |
自動コック | ○ |
ハンドドライヤー | ○~× |
メインテナンス | ○~△ |
今後大阪三越の再進出にかけて、大々的な百貨店競争が梅田でも始まります。既存3店舗のトイレが一新される時期も近いことでしょう。
☆☆☆ HEP(FIVE&NAVIO)
比較的新しくオープンしたFIVEと、それに隣接するNAVIOを総称してHankyu Entertainment
Parkと呼ぶそうです。まったく建て替えたFIVE(旧阪急ファイブ)に対して、一部の改装にとどまったNAVIO(旧ナビオ阪急)ですが、トイレの設備的にはそれほど差がありません。
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | △ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | △ |
自動コック | ○ |
ハンドドライヤー | ○ |
メインテナンス | × |
ここはメインテナンスが悪いというより、客層が若者中心であることに問題があります。彼らはトイレで必ず髪を整える関係上、洗面台に抜け毛が目立ちます。観覧車がビルの屋上にそびえ立つところですから、おしゃれなカップルが多いのでしょう。(おっさんの来る所ではない。)
ここのようなテナント収容型のビルでは、トイレの設備に必要以上にお金を掛けることはあまりしないようです。パルコなどでも同じような傾向でしょうか。
☆☆☆☆ ディアモール(DIAMOR)
以前は地下街のトイレというのは近寄りがたいもので、ほぼ例外なく悲惨な光景を目にしたものです。しかし、最近は単なる地下通路に商店を並べた地下街ではなく、統一されたブランド店で集客を狙ったところが増えてきました。
このディアモールは地下鉄四つ橋線やJR東西線に近いため、立地的には如何にも昔の地下街のトイレという感じなのですが、入ってみると結構設備的にもメインテナンス的にも新しいタイプのトイレだと分かります。
入り口の扉 | ○(なし) |
広さ・レイアウト | ○ |
自動洗浄 | ○ |
ソープ・ディスペンサー | ○ |
自動コック | ○ |
ハンドドライヤー | ○ |
メインテナンス | ○ |
とにかく場所柄人通りが多いですからメインテナンスによって評価が変わってくるでしょう。このあたりは駅前ビル群があるところで、駅前第4ビルなどもオフィスビルとして建てられただけあって、機能的には十分なトイレがあります。北新地駅近辺でお探しのときは、ディアモールと合わせてお勧めです。
梅田界隈のまとめ
現在JR大阪駅の大改造の真っ最中です。完成すると増床予定の大丸から駅をまたぐ形で、大きな橋上駅ができるそうです。また、近いうちに旧JR貨物ヤードにおける建設も始まるでしょう。
これまでは、東梅田から茶屋町に掛けての阪急エリアと西梅田を中心とする阪神エリアが別々に開発されてきましたが、阪急・阪神の統合によって開発の方向性が明確になってくることが期待できます。
街が新しくなると同時に、トイレも充実したものになって行けば、トイレ散歩もまた楽しいいものになるでしょう。(トイレ散歩って何だ?)