56.4つのハードウェアボタン (2003/03/30)

パームのハードウェアボタンは、便利なものです。とっさの時にすぐに使える事によって、パームの機能性が高まります。また、欲張らずに4つに限定した所に、デザインの巧さがあるように思います。


元来、西洋では偶数が好まれます。対して東洋では奇数が好まれます。おそらく宗教的なものと思われますが、根深く生活に息づいています。


日本では、セットで食器などを買う場合、5つセットが多いようです。湯呑み茶碗やコーヒーカップは、5つが基本になっています。


USでは、セットの物は、4つで1組の物が多いと思います。コーヒーのマグカップや、お皿の類、ナイフとフォーク等のセットは4つ1組が基本です。


まあ、だからといってパームに4つハードウェアボタンがあるのが、同じ理由だとは言い切れませんが、4つのハードウェアボタンはパームのデザイン上も、特徴的なポイントになっていると思います。


ところで、ザウルスにも4つのボタンが同じ様に配置された機種がありますが、意匠的に問題にならないのでしょうか?パームとザウルスのどちらが先に作ったかは知らないのですが、今ではパームのオリジナルと言う認識が一般的だと思います。その昔のハンディビデオカメラの、レンズ・ファインダー・テープ駆動部の位置関係で争いがあった事を考えれば、同様の争いが起こっても不思議ではありません。


その時は、カメラを手で構えファインダーを覗く動作と、レンズなどの機構上の制約から、必然的にその配列になってしまうと言う事が指摘され、後発メーカーが模倣したとは言い切れないと言うような議論がありました。


PDAとして、同じ位置に液晶画面を配置するとか、ボタンを手前に配置するとか、ボタンの下に電池を配置するなどの、デザインをする上での必然性の出てくる部分は確かにあります。


しかし、パームと同様に、上下スクロールボタンをはさむ形で左右2個ずつ、計4個のボタンを配置することには、PDAの設計上の必然性と言うより、明らかに意匠としての模倣性を感じます。


この似てる似てない論争は、最近では発泡酒のパッケージの争いがありました。先発メーカーは真似をされたと言い、後発メーカーはしてないと言うのに決まっていますので、争いがすっきりと解決することはほとんどありません。しかし、日本におけるPDAの盟主たるザウルスのメーカーには、明確なポリシーを持つ独自のデザインを継承してもらいたかったと思います。


独自のデザインと言っても、ボタンの数日本的に3つとか5つにするだけでは駄目ですよ!どうせするなら、3重の塔5重の塔型取ったボタンデザインなんていかがですか?縦に配置した3つか5つのボタンのように見えるのです。ザウルス東洋の伝統美シリーズ。最強機種は7重の塔をアレンジしましょう!(余計なお世話でした。)

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