さて、滞在予定の1週間は短いもので、あっという間に最後の金曜日になってしまいました。今日は、仕事が終わってから、USから来て2ヶ月間バンガロールに滞在しているエンジニアのCさんが、ダウンタウンのお勧めスポットを案内してくれることになりました。
聞くところによると、彼は普通のホテルには滞在せず、アパートメントを借りているそうで、賄いつきで一日70ドル。車は運転手つきのレンタカーで、一日30ドル。「一日100ドルなら普通のホテルより安いだろ」と言われれば、確かに170ドル+TAXで泊まっている身ですから、ごもっともと言わざるを得ません。
2ベッドルームと言いますからホテルより広そうですし、賄いも自分で食べたい料理を朝頼んで食材代を渡せば、材料を買い出しに行って時間に合わせてアパートメントに調理をしに来てくれ、後片付けもしてから帰るそうです。ベッドメークもしてくれるそうです。
案内をしてくれるのはCさんのお抱え運転手、アンサーさん。仕事が終わったCさんは運転手とともに迎えに来てくれました。まだ明るいうちにこの街で一番ファンシーな建物をみたいとリクエストすると、アンサーさんは夕方の渋滞をうまくすり抜けながら、街の中心部にあるヴィダナ・スーダー(Vidhana Soudha)という州の庁舎を案内してくれました。
確かにかなり立派な建物であり、その向かいには赤く塗られた州最高裁判所(the Supreme Court.)があります。2つの建物はどちらも立派なものでありながら対照的でもあり、周りの公園の美しさも加わってすばらしい景観をもたらしています。さらに、庁舎の拡張に伴って、まったく同じ設計・外装の、まるでコピーのような建物がすぐ横に建てられています。
さて、車窓から建物や公園を眺めた後、ヒンズー教会に案内してもらいました。"Bull Temple"と呼ばれており、数あるヒンズー教会の中でも最も古いものだそうです。
階段になった参堂を上っていくと、境界の入り口の前で靴を脱がなければなりません。中に入ると正面にデーンと牛の石像が構えています。どこからともなく案内の少年が現れ、英語で説明をしながら教会の中へと導いてくれます。
500年経っている割りに荘厳な感じがしないのは、牛というキャラクターのためでしょうか。ひとつの岩の塊から掘り出された高さ5メートルほどの牛の石像は、黒い油がにじみ出ています。石像に触ると幸せになるということで、訪れる人が全員ありがたそうに牛の足をさすって行きます。
神父(Priest)が何やらお祈りをしてくれて、眉間に赤い粉を擦り付けてくれます。しばらくその神父さんにヒンズー教について聞くことができました。彼は、3代に渡ってここの神父を続けているそうで、ヒンズー教の神父は結婚をしてもいいそうです。また神父になりたくないという自由も残されているようです。
ヒンズー今日は、誰が訪れても受け入れるらしく、そのためか夜も20時半まで見学が可能だそうです。しかし、Cさんはこのような話題が好きですね。ヒンズー教のことをあれこれと聞いていましたが、私は何を質問したら良いかほとんど思い浮かびませんでした。
さて、最後に連れて行ってもらったのは、コマーシャル・ストリート。最初これは通称だと思っていたのですが、実際の通りの名前だそうで、一部のモールやMGロードが高級品を扱うのに対して、庶民的な値段で買い物ができるエリアです。
お決まりの服屋やかばん屋、ワイシャツの仕立て屋や如何にもといった感じの民芸品屋が並んでいます。またジーンズ屋では900円ほどでジーパンを売っています。
この通りからさらに細い路地が延びていて、そちらはさらに安くなるそうですが、それなりにダーティーな世界になっていくようです。かなりの人通りで、ここでは本当に買い物をする人が多いようです。
私も、ノートパソコンが入るビジネスバッグを1275ルピー(約3800円)で買いました。それほど安いわけではありませんが、記念にもなる実用品は無駄がなくてよいでしょう。
さて、時間を見るともう4時間が経とうとしています。ドライバーのアンサーさんは、最低4日なければこの街をすべて見て回ることはできないと言ったのですが、彼のおかげで4時間のかなり凝縮した観光をすることができました。
ホテルまで送ってもらい、2人にさよならの挨拶をした後、3時間後の飛行機に乗るための準備に取り掛かったのでした。
いやー、しかしインドはおもしろかった!