世間では、サッカーのワールドカップの話題で盛り上がっているのか、既に盛り下がっているのか、よく分からないのですが、最近バタバタと忙しくしているうちにパームの電池が切れてしまっておりました。
まああと1週間ぐらいならメモリーがキープできるのいではないかと放っておいたのですが、昨日電源を入れてみると見事に真っ白になっておりました。最近はあまりパームに新しい情報を入れていなかったのでパームデスクトップからバックアップすれば復活したのですが、それはそれで少し寂しい話ではあります。
先週金曜日は横浜に出張しておりました。思ったより早く終わったので、新幹線の予約を早い時間に変更しようとしたのですが、金曜の夜と言うことで空きが全くなく、最初取っていた予約まで2時間近く時間をつぶす羽目になってしまいました。
なんせお上りさんですから、時間をつぶすにもどこに行ったら良いやら分からないので、とりあえず晩御飯でも食べようと新横浜の駅を出たのです。そこでふと思い出したのが、ラーメン博物館!
以前、新横浜の地図を見ていたときに、「こんなところにあるんだな」と気にはなっていたのです。大阪には餃子の店を集めたところがありそれなりに面白かったので、どんなところか覗いてみることにしました。
前まで行くと、ガラガラに空いているので、一時のブームは既に過ぎ去ったように見えました。この手の店は、オープン当初は大混雑、しばらくすると閑古鳥が鳴いてしまうのが常です。
実は入場料の300円にもめげていて、「もう(ブームは)終わっている、入るのはやめておこうか」と思って帰ろうとした矢先、次から次へと駐車場から来たお客さんが入って行くではありませんか。
しかも、子ども連れのファミリーや会社帰りのグループなど、いたって健全な客層です。(自分が怪しい客層である事は棚に上げておきましょう。) ここで入っておかなければ一生後悔するかも知れません。
中にはいると上の階に上がるものとばかり思っていたのですが、階段を下がって行くとは! 逆回転する掛け時計が、遊園地のおどろおどろしたアトラクションの雰囲気を盛り上げてくれます。
昭和33年を想定した雰囲気作りの徹底した取り組みには、さすがに参りました。
昭和30年代と言えば、まだ日本が高度成長をする前の貧しかった頃です。狭い路地の雰囲気にはかなり感動いたしました。昔は至る所にこのような路地があったものです。
個人的には入場料300円の価値は十分にありました。駄菓子屋に、ほおかむりをしたおばさんが店番をしているのは雰囲気にピッタリで良いのですが、女子学生の制服を着た店員は、少し違う趣味ではないかと怖さを感じました。
肝心のラーメンは、豚骨で麺が細いと言うことで、「ふくちゃん」に決定。店の中までは昭和30年代ではありませんが、日本中のラーメンを食べ歩くことが出来るのは楽しめます。
博多のラーメンは麺が硬いとは聞いていましたが、替え玉で柔らかめを注文したら、確かに柔らかい麺は合わないと感じました。また、最初は塩辛すぎると思ったスープが、替え玉を入れることで薄まって辛さ的にはちょうど良くなったのですが、今度はパンチに欠け締まりがなくなったように思いました。ラーメンのお味は、なかなか微妙で奥が深いものだと妙に納得いたしました。
帰りに係りの人に聞いてみると、民家や店舗の建具などはすべて実物ではなく、古く見えるように作ったものだとのこと。一部電話機などの備品は本物だそうですが、偽物であれだけのリアリティーある30年代を再現しているというのは驚きでした。ずっと過去に引き戻されたような、不思議な体験でありました。
出張帰りのささやかな楽しみのひとときを、過ごすことが出来ました。