NTTが3月24日に発表したニュースリリースによりますと、夢の財布となる”電子価値流通プラットフォーム”をNTTが開発したそうです。権利や価値を電子化して、携帯電話やICカードで自由に流通させようというものです。
各種チケットや乗車券、プリペイドカードなどを、全て同一のプラットホームに乗せていきます。まだ、全くお金の代用にしようと言うわけではなさそうですが、これまでのプリペイドカードを、一つのメディアで統一しようと言うことでしょうか。
うれしいことに、PDAの赤外線通信も対象になっていることです。赤外線通信に十分な信頼度があるのか疑問ですが、それをふまえたシステムにしていくのでしょう。
まだ、具体的にどのようなサービスが始まるかは分かりませんが、これまでのプリペイドカードを置き換えるだけにとどまらず、クレジットカードやデビットカード、さらには現金の利用を置き換えるように発展してもらいたい物です。
例えば、PDAや携帯電話を使った場合は、今までのプリペイドカードのように銀行口座から予め引き落とすのではなくて、与信を与え、銀行から引き落とされるのは支払いが発生した毎か、あるいは一定期間にまとめてするとかが考えられます。
ICカードでは、ハードウェアの品質を一定に保つことができますが、PDAや携帯電話など汎用のハードウェアを利用するとなると、品質や安定度に依存しないシステムにしなければなりません。しかし、汎用のハードウェアが使えると言うことは、この決済プラットフォームを速やかに普及させる事ができるでしょう。
それから、この決済システムの提供者に支払う手数料を、どのように価値を消 費する側(消費者)と価値を提供する側(店舗)に振り分けるかが、成功するかど うかの分かれ目になるかもしれません。このことは、クレジットカードやデビットカードの場合も同じですが、普及率に大きく影響するの で、このプラットフォームの全ての利用者が、利用するメリットを享受できる
ように考えてもらいたいものです。