50.消えゆく遊園地 (2003/03/24)

今、全国的に遊園地の経営が成り立たなくなる例が後を絶ちません。有名なところでは、最近のハウステンボスが、引き続き営業を続けながら再建を目指しています。また横浜ドリームランド、あるいは数年前になりますが香川県のレオマワールドなど、立派な設備を誇った遊園地が破綻しています。


関西に限って言えば、宝塚ファミリーランド、阪神パーク、岬遊園、ポートピアランド等々、古くからおなじみの遊園地が、軒並み閉園の運命にあります。姫路セントラルパーク営業は続けてはいますが、運営会社は倒産しています。


日経の2001年の調査によると、テーマパーク部門の売り上げで、ハウステンボスは2位、宝塚ファミリーランドは3位でした。つまりダントツ1位のディズニー以外は全滅の危機に瀕しているといっても過言ではありません。


遊園地以外では、スケートリンクなども閉鎖が相次いでいます。関西圏では、三田スケート、竜王スケート、箕面高原スケートが閉鎖されたか、今年限りで閉鎖されます。スキー場などでも、閉鎖されるところが今後増えてくるのではないでしょうか?


全ての遊園地に言えることかどうか分かりませんが、最近では新聞の無料入場券で行くことが、当たり前のようになっていましたし、冬の遊園地は全く人影がない状態ですから、いつかはこうなる運命であったのかもしれません。


USなどでは、かなり規模の大きい遊園地でも、冬場は休園しています。バージニアにあるブッシュ・ガーデン、ニューヨークにあるグレートエスケープ・ファンパーク、サンノゼにあるグレートアメリカなど、全てシーズン中のみの営業となっています。すなわち、USでも通年営業で利益が出せる遊園地は、限られていると言うことなのでしょう。


日本では、動物園を併設していたり土地が高いこともあって、冬の来園客が少ないとしても、閉鎖しておくことはできないのかもしれません。


ディズニーランドは、相変わらず好調のようですが、これは東京という巨大な都市が控えていたり、近隣の国からの訪問客があるから成り立つので、東京以外の地域では、もう少し経費のかからない、効率の高い方法が必要になってきます。


やはり昔ながらの観覧車や、単純なジェットコースターは捨てがたいとしたら、移動遊園地にするしかない様な気がします。ヨーロッパやUSでは、昔からあったようですが、全ての乗り物や屋台を、トレーラーごと運搬するそれは、日本の隅々まで移動でき、これまで遊園地に縁がなかった地方の子供たちにも、手軽に楽しむ機会を与えることができます元来移動してきたサーカスも併設して、全国を移動しながらいろいろな地域を訪問するというのはどうでしょうか?


しかし、やっぱりこれまでの遊園地がなくなってしまうのは、寂しいですね。