518.無料メーリングリストを比較する3: メーリングリストの新しい形 ”Group” (2005/06/24)

前回の続きです。無料で広告が入らないメーリングリストとして、gooメーリングリストをあれこれいじっていたのですが、どうもしっくり来ません。


実際に運用を始めると、メインテナンスにかなりの時間を費やさなければならない予感がしました。そこでメーリングリストは諦めて、その代わりに転送メールでしばらくの間様子を見ようと思いました。


ただ、転送メールは設定が簡単で良いのですが、スパムメールに対して無防備です。自動的に転送できるうちは良いのですが、いったんスパムメールが入りだすと、そのままメンバー全員に配信し続ける訳には行きません。


自動転送から手動にしなければならないでしょうし、そうなると配信する前に事前にメールを検閲しているようで、あまり好ましいものではありません。常にメールが送られてくるか待ち構えているのも面倒です。


メーリングリストなら、基本的に登録されたアドレスから送られたメールしか配信しませんから、スパムメールを排除することができます。ですから、まだ他に可能性のあるメーリングリストサービスがないか、インターネット上で探し続けていました。


すると、Yahoo USGroupと言うサービスが、無料でしかも広告が入らないメーリングリストをやっているというではないですか!


Groupと言うのは、メーリングリスト機能を発展させた比較的新しいグループコミュニケーションサービスです。


メールイングリストのアーカイブをサポートしたり、メンバー内でスケジュールを共有したり、写真やファイルの共用スペースを持つことができます。ビジネスにおけるグループウェアに近いかも知れません。BlogやSNSが広がっているのと同じ流れと言えるでしょうか。


Groupサイトには、管理者だけでなくメーリングリストのメンバー全員が訪れることができ、さまざまな機能を共有することができます。メーリングリストで配信されるメールに広告を入れるのではなく、Groupサイト上に広告を掲載することによって採算をとるのが、Groupのビジネスモデルのようです。


YahooのGroupは、米国eGroups. Inc.を買収して始まったサービスで、USだけでなく日本でも同様のサービスが始まっています。早速、Yahoo
USのIDを取って試してみました。


メーリングリストの機能が強化されているのに伴い、メンバー登録のオプションなどが増えており、カスタマイズが可能になっています。


USサイトであってもレスポンスは十分であり、確かに配信されてくるメールには広告が入っていないのですが、2つほど問題がありました。


1つ目は、メンバー登録の案内が各メンバーに自動的に送られるのですが、その英語のメールがかなり難解で、普通の日本人が見たらスパムメールにしか見えないことです。余程英語が堪能でなければ、安心してGroupに登録することができないでしょう。


2つ目は、広告が入らないとは言うものの、配信されたメールの末尾に、長いURLを伴ったGroupサイトの案内が入ることです。携帯電話の小さい画面では、本文以外にこれほど長い文が入るのは少し厳しいだろうと思いました。


1つ目の問題を解決するべく、Yahoo Japanのグループも試してみましたが、メール末尾にグループサイトURLの紹介が入った上に、さらにメールごとに広告が入りました。どうも振り出しに戻ってしまったようです。


さて、Groupについていろいろ調べているうちに、あのGoogleさまがGroupBETAバージョンを提供しているという情報が入ってきました。これは試してみる価値がありそうです。