442.技術とマナーを同時に磨く (2004/12/28)

電車の中の優先座席付近や禁止区域では、携帯電話をマナーモードにするのではなく、電源を切るようになりましたが、果たして何割の人が実行しているのでしょうか?


なかには優先座席に座りながら、大声で携帯電話で話している人がいたりします。(大阪のマナーが悪いからか?)禁止区域以外でも、大きな着メロを鳴らしながら平気で通話している人を必ず見かけます。


勿論、ルールとして守っている人も多いでしょう。通話を済ませてから乗車する人もいますし、乗車中に着信情報だけを確認している人もいます。ただ、傍若無人に携帯電話で通話している人がいる限り、我慢し続けている人には不公平感が残ります。


そもそも自動車電話から始まった移動通信ですから、携帯電話も移動しながら使わなければ価値が半減すると言えます。PHSは高速に移動しながらでは使えませんから、携帯電話が使えると言うことは優れた特長です。


携帯電話に掛かってくる電話に、緊急を要する重要なものがほとんどないことは、電車の中で大声で通話しているのを聞いていると(イヤでも聞こえてくるのです)良く分かります。しかし、せっかく移動中に通話できる技術があるのですから、それを生かすための方法はないのでしょうか?


私は、小声での通話なら決して迷惑だとは思いません。携帯電話はかなりの小声でも通話することが出来ます。「428.通話と会話のどちらが迷惑? 」の雑記にも書きましたが、迷惑さにおいては会話と通話は大差ないように思います。


それにも増して、現在の電車の中での通話の状況を見ていると、人間というものは電話が鳴れば緊急の電話かも知れないと考えたり、出なければ相手に失礼になるのではないかと考えたりするのは、ある程度仕方がないことなのかと思えてきます。


今、日本の鉄道のいくつかの場所で、列車内無線LANの実験が行われています。目的は、司令所と各列車の間の情報の交換だったり、車内からの高速通信の可能性の検証だったりしますが、いずれ列車内がホットスポットになるかも知れません。そうなれば、無線LANを使ったIP電話を、電車内で無制限に使うことが出来るようになります。


ただし、通話の声の大きさは、何か考える必要があるかも知れません。例えば、小声で話しても自分の声が大きく自分に聞こえるようにすれば、大声で話すと自分がうるさいですから、否が応でも小声になります。


世の中を便利で快適にしていくためには、技術を磨くだけでなく、マナーも同時に磨いていかなければならないのでしょう。