ウェブログを使ってサイトを更新されている方には、それぞれ採用の理由があると思います。トラックバックやコメントの機能によって幅広くフィードバックを得られることや、RSSリーダーによってより多くの読者に読んでもらえることは、ウェブログの特徴を良く生かした利用形態だと思います。
またサイトデザインをスタイルシートによって自由に変更でき、サイト全体のデザインを一元的に管理できることも採用する理由となりうるでしょう。
無料ホームページの作成ツールには、お仕着せのデザインから一切変更ができなかったり、見やいフォーマットにするために多大な努力を強いられるものがありますから、ウェブログは初心者から上級者まで幅広いニーズに応えられる環境を提供していると言えましょう。
見やすいサイトにするうえで必要なものの一つにアーカイブがあります。サイトの更新をする度に増え続ける情報をいかに整理していくかは、サイトの運営が長くなればなるほど重要になってきます。しかし、過去の情報を整理することは手間がかかる割には、あまり報われない作業です。
そこでウェブログのアーカイブ機能が助けになります。データーベースを採用して、過去のエントリーをいくつかの分類方法で自動的に整理してくれます。週や月ごとにエントリーをまとめたり、内容に応じたカテゴリーごとにまとめておくこともできます。
MovableTypeにはアーカイブのリストを作ったり、直接エントリーの内容を書き出したりするファンクションが、タグとして提供されています。具体的には、"MTEntries"や"MTArchiveList"などのタグによって、自由度の高いアーカイブの作成ができるようになっています。
"MTEntries"には、"lastn"、"offset"というオプションがあり、"lastn"によって最後からいくつのエントリーを表示するかを指示したり、"offset"によって最後からいくつめのエントリーから表示するかを決めることができます。例えば、"lastn="5" offset="2""のように書けば、最後から3番目のエントリーから7番目のエントリーを表示することができます。
取り出される順番はデフォルトでは投稿された日時の新しいもの順なのですが、"sort_by"や"sort_order"を使えば、タイトルのアルファベットや投稿者の名前等の昇順・降順で並べ替えることができます。
さて、"lastn"を使って最後から決まった数のエントリーが取り出せ、さらに昇順でも降順でも並べ替えることができるなら、当然"lastn"と"sort_order"を使って、最初のエントリー(一番古いもの)から順に取り出すことができそうなものですが、これができないのです。
"lastn"は"sort_by"や"sort_order"に関わらず、常に「ラスト(最新)からN個」になり、"sort_by"や"sort_order"によって順番を変えたつもりでも、"lastn"はエントリー日付の新しい順にしか処理されません。
MovableTypeのフォーラムでは、古いものから順に決められた数のエントリーを取り出す方法がプラグイン形式で提供されていますが、今のところ簡単に行う方法はなさそうです。
「より新しいエントリーの方が大切である」というウェブログの考え方が、"lastn"に良く表れていると思います。