396.ゴミクマと言われても、、、 (2004/10/19)

クマが冬眠を前に全国的に出没しているようです。クマと言えば北海道にいるものと思っておりましたが、ツキノワグマがこれほど日本中にいるとは思いませんでした。


軽井沢では数年前からクマが出没しているそうで、ゴミ箱をあさるクマのことを「ゴミクマ」と呼ぶそうです。人間が出すゴミは結構おいしいそうで、一度ゴミの味を占めるとなかなか足を洗うことは出来ないそうです。


USのヨセミテ国立公園内にあるヨセミテ・ロッジに泊まるとき、フロントで「車の中には一切の食品が無いことを誓約する書類」にサインをさせられます。ロビーにはビデオがおいてあり、クマが駐車中の車のガラスを破り、中から食べ物を見つけだして食べ散らかしている様子が延々と映し出されています。


問題なのは車が被害に遭うことだけではなく、このように車の中に食べ物がある事を知ったクマは、同じ事を繰り返すようになることです。


最近では、クマの好物リストの中にポテトサラダビーフジャーキーが加えられているそうですが、クマを人間の世界の食べ物から遠ざける事が必要です。


"Keep Bears Wild"は、ヨセミテ国立公園で3年越しで行っているキャンペーンですが、そのおかげでクマによる事故が減ってきているそうです。子供のクマに母クマが、自然の中から食べ物を探し出すことを教えることが出来るような環境を作り出すのが重要だと言っています。


新聞によると、今年になって急にクマが多く出没しているのは、夏の猛暑と異常に多い台風によって森の中の食料が無くなったためだとされています。すなわちこれらは今年特有の現象であり、クマの被害も今年に限ったことであるように考えられています。


しかし、一度人間の世界の物を食べてしまったクマたちが、ドングリを探すより人間の出すゴミを食べる方が楽だと考えても不思議ではありません。


クマと人間が接触することは、双方にとって不幸なことです。クマの生息域と人間の生活圏が交じり合わないようにする恒久的な対策が必要だと思います。